Linuxの仮想環境構築手順(その1 ホストサーバ編)
Linuxではkvm(Kernel-based Virtual Machine)というハイパーバイザー(コンピュータを仮想化するソフトウェア)が利用できます。これによって1台のPCに何台もの仮想サーバを構築出来きるのでリソースを無駄なく使えます。
CentOS7をインストールしてkvm環境を構築する
CentOSとはLinuxディストリビューションの一つのRedhatOSのクローンであり、Redhatは商用版、CentOSは無料版という位置づけと覚えておけばいいでしょう。今回はこの無料版のCentOSをインストールして仮想環境を作っていきます。
必要なソフトとインストールしたver.一覧
項目 | 構築した時のver. |
---|---|
CentOS | CentOS Linux release 7.5.1804 (Core) |
libvirt | 0.10.2 |
QEMU | 0.12.1 |
GNOME関連 | 多すぎて省略 |
メディアの準備
"CentOS Download"でググってCentOSの公式サイトからダウンロードページに移動してイメージを取得する。下記のようなファイルを取得後、インストールDVDを作成する。作成方法は"CentOS DVD 作成"でググれば出てくる。
CentOS-7-x86_64-DVD-1810.iso
CentOS7のインストール
インストール時、最後の方で出てくるタイプをVirtualization Hostを選択する。
このままだとコマンドラインでしか仮想マシンを管理出来ないので、GNOMEデスクトップをインストールしてランレベルを5にしてVirtual Machine Managerというツールをインストールする。
CLIで仮想マシンを管理する事は可能ですが、結局VNCなどのツールが必要だし、今後ゲストOSの保守をリモートで実施するケースを考えるとGNOME+xrdpの組み合わせがいいと思います。
ちなみにVirtualization HostとGNOMEデスクトップと同時にインストール出来れば下記GNOMEデスクトップインストールの手順はいりません。CentOS6では出来た気がするけど7でやり方がよくわからないので知っている人いたら教えてください(懇願)
GNOMEデスクトップのインストール
DVDからyumでインストールします
yumの設定(レポジトリ設定ファイル作成)
# cd /etc/yum.repos.d
vim media.repo
[media]
name=CentOS-7
baseurl=file:///mnt/cdrom
gpgcheck=0
gpgkey=file:///mnt/cdrom/RPM-GPG-KEY-CentOS-7
その他のレポジトリ設定ファイルを一時退避(方法は色々あるのでこの辺は各自適当でOK)
mkdir old
oldフォルダにmedia.repo以外を移動する
Cent 7.5のmediaを入れてyumのレポジトリにする
Mediaのマウント
mkdir /dev/cdrom /mnt/cdrom
mount /dev/cdrom /mnt/cdrom
yumインストール
yum groupinstall "GNOME Desktop"
yum install virt-manager
GUIで起動(ランレベル5)させる
systemctl set-default graphical.target
ブリッジの設定
今後ゲストサーバを作成した後、インストールしたPCの外にあるノードと通信するためにはネットワークの設定が必要ですが、ブリッジが簡単でおすすめです。
nmcli c add type bridge autoconnect yes con-name br0 ifname br0
nmcli c modify br0 ipv4.method manual ipv4.addresses "192.168.xxx.xxx/24" ipv4.gateway "192.168.xxx.xxx"
nmcli c add type bridge-slave autoconnect yes con-name br0-slave ifname eno1 master br0
ifnameはip aコマンドを実行し実際のnicの名前を調べて入れる
systemctl restart network.service
サーバを再起動して準備完了(その2ゲストサーバ作成編に続く)