はじめに
UnityでAndroid向けの簡単なAR表示アプリを作ります。
今回はマーカー画像を読み取って3Dモデルを表示できるようにします。
Unityのバージョンによってやり方が異なるようなので、本記事を参考にする際は下記の環境を参照してください。
また、本記事ではUnityが既にインストールされており、プロジェクト作成をできる状態を想定しています。
環境
- Windows10
- Unity 2019.2.18f1
- Android SDK & NDK Tools
- Vuforia Endine AR 8.5.9 (ARコンテンツを作成するためのライブラリ)
- Android 9.0
必要な物
- Unity (バージョンは上記の通り)
- Android端末 (Androidの開発者モード設定などを済ませておく)
- マーカーにする画像
準備
Vuforia Engine ARというライブラリからDevelopment Keyを取得しておきます。
アカウントの作成
こちらからアカウントを作成します。
Development Keyの取得
DevelopのLicense ManagerというタブからGet Development Key
をクリックします。
License名を入力して、ボックスにチェックを入れた後、Confirm
してDevelopment Keyを作成します。
上手くいくと作成したKeyが表示されるので、クリックします。
(画像では隠していますが)
License Keyが表示されているので、クリックしてコピーしておきましょう。
後ほどUnity上で使用します。(A)
Databaseの取得
DevelopのTarget ManagerというタブからAdd Database
をクリックします。
ポップアップ画面にDatabase名を入力して、Create
でDatabaseを作成します。
マーカーに使用する画像ファイルを選択して、Width
(100で大丈夫)とName
を入力してAdd
をクリックします。
作成したTargetを選択して、Download Database
をクリックします。
ポップアップ画面上で、Unity Editor
にチェックを入れてダウンロードします。
ダウンロードしたUnity package fileは後ほど使用します。(B)
ARアプリの作成
UnityでARを実装していきます。
UnityにAndroid SDK & NDK Toolsを追加
Unity HubからUnity 2019.2.18f1にモジュールを追加します。
Android Build Support
とAndroid SDK & NDK Tools
にチェックを入れて、実行します。
これでAndroid SDK & NDK Toolsが追加されました。
Unityでプロジェクトを作成、設定
Unity 2019.2.18f1で3Dを選択し、プロジェクト名を入力してプロジェクトを作成します。
まずは、Vuforia Engine ARをインストールします。
Window > Package Manager
をクリックします。
Vuforia Engine ARを開いて、Installします。
HierarchyウィンドウからMain Cameraを削除します。
続いて、下記の2つのGameObjectを追加します。
GameObject > Vuforia > AR Camera
GameObject > Vuforia > Camera Image > Camera Image Target
表示したい3Dオブジェクトを作成します。
ここでは、GameObject > 3D Object > Sphere
を作成し、ImageTargetに対してドラック&ドロップすることで子オブジェクトにしています。
※この時、SphereのInsrectorウィンドウからTransform > Scale
のxyzを小さくしておくと良いです。(ここではすべて1にしておきます)
次は、File > Build Settings
を開きます。
PlatformにAndroidを選択して、右下のSwitch Platform
をクリックします。
UnityのロゴがAndroidの横に表示されるようになったら、左下のPlayer Settings
をクリックします。
Playerタブにて、Company Name
とProduct Name
を入力。
Other Settings > Rendering
からVulkanを選択して削除。
XR Settings > Vuforia Augmented Reality Supported
にチェック。
Vuforiaの設定
HierarchyウィンドウからARCameraを選択し、InspectorウィンドウのVuforia Behaviour > Open Vuforia configuration
をクリック。
Global > App License Key
の欄に取得したLicense Key(A)を入力します。
次に、先程ダウンロードしたUnity package fileを開きます。
HierarchyウィンドウからImageTarget
を選択し、InspectorウィンドウのImage Target Behaviour > Type
をPredefined
に変更。
新たに表示されるDatabase
とImage Target
に登録した情報を選択します。
AndroidアプリのBuild And Run
File > Build Settings
を開きます。
Add Open Scenes
をクリックして、作成したSampleSceneが表示されていることを確認します。
確認出来たら、Android端末とPCを接続して右下のBUild And Run
をクリックしてください。
ポップアップ画面では保存するapkファイル名を入力して、保存します。
しばらく待つとAndroid端末にアプリがインストールされます。!
アプリの作動確認
マーカーの用意
使用した画像を印刷するなどして、マーカーを準備しましょう。
作成した名前のアプリをAndroid端末上で起動し、カメラをマーカーに向けてみます。