背景
自分のチームがなかなか「チーム」にならないので、少しでも改善のヒントになればと
アジャイル開発を勉強してみる。
今回はアジャイル開発を実現するために大事なことを勉強しながら自分のチームにいかに活かせるかを考えてみる。
参考にしたのはTechPlayにてNECの谷川さんが語られている「心理的安全性から始めるチームの生産性の高め方ーアジャイル・業務スクラムの活用-」。
ぜひ、皆さんにも見て欲しいです。
参考URL) 「心理的安全性から始めるチームの生産性の高め方ーアジャイル・業務スクラムの活用-」
アジャイル開発とは
アジャイルには最近いくつかの分類がある。
- プロダクト開発手法のアジャイル
- カイゼン活動のアジャイル
- プロジェクトマネージメントのアジャイル
- 組織構造のアジャイル
- 働き方のアジャイル
中でも3、4、5が重要だと言われている。
モダンアジャイルの4つの原則
- 人々を最高に輝かせる
- 高速に実験、学習する
- 継続的に価値を届ける
- 安全を必須条件とする
■ポイント
心理的安全性が確保された安心して失敗できる文化が必要である。
心理的安全性の効果
* ある組織:誰でも気づいたことを自由に発言でき、カイゼンサイクルがうまく回る
- ポジティブな発言や考え方をするメンバーが多い
- 反対意見や目新しい意見が歓迎される
- 課題に対して厳しく話し合える
* ない組織:上意下達 顔色を見て、余計なことは発言しない負のサイクル
- 変化を好まない
- 積極的にコミュニケーションを取ろうとするメンバーが少ない
- ミスの発覚が遅れることがある
上の発言が絶対って組織多いですよね。うちもそう。
業務スクラムとは
ある作業期間(1週間、1ヶ月など)をスクラムのスプリントと捉え、
定期的にレトロスペクティブ(振り返り会)を開催して頻繁に振り返りをしながらPJを遂行していく方式。
代表的な「業務スクラム」のプラクティス
- AI・作業項目リストのバックログ化
- ふりかえり会を心理的安全性に配慮して運用
- スクラムボードを利用してPJ監視
上記は対してしんどい話ではないです。
もともとやっているはずのことをしっかりと少しやり方を変えていくだけ。
私ももし自分のグループに適用しようと思うと結構しんどいですが、
バックログ化はツール使ってみようよ。を前面に押し出してなんとか協力は得ました。
でもふりかえり会やPJ監視はできておらず、ふりかえり会をしようと思うと少し心が折れそう。。。
多分理由は結局それをチーフやマネージャーにやって欲しいけど、
やれる余裕がなさそうでやってくれなさそうだから。
必要性を説明して説得することはできるけどそれはそれでしんどい。
1.ふりかえり会
下記を大切にしながら実施すること。
- 心理的安全性の確保
- KPTによる感謝・称賛(Keep Problem Try)
- メンバー全員の幸福指標の確認
- ベロシティ(成果・生産性)との相関分析
心理的安全性の確保
- リーダーが自ら心理的安全性を理解し、チームが変えていく強い意思を持つ
- 誰でも自由に発言。反対意見や目新しい意見が多い
- 課題に対して厳しく話し合える
心理的安全性を測る質問(Google:エイミー・C・エドモンドソン)
Q1. チームのなかでミスをすると、たいてい非難される。
Q2. チームのメンバーは、課題や難しい問題を指摘し合える。
Q3. チームのメンバーは、自分と異なるということを理由に他者を拒絶することがある。
Q4. チームに対してリスクのある行動をしても安全である。
Q5. チームの他のメンバーに助けを求めることは難しい。
Q6. チームメンバーは誰も、自分の仕事を意図的におとしめるような行動をしない。
Q7. チームメンバーと仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる。
上記アンケートに加えて
Googleが発見した5つのチーム成功因子
- 心理的安全性
- メンバーは「他のメンバーに対して対人関係の不安」を感じない
- 自分の過ちを認めたり、質問したり、新しいアイデアを披露したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと確信できる。
- 相互信頼
- メンバーは「クオリティの高い仕事を時間内に仕上げる」という相互信頼関係を持つ。
- 問題が起きた時にも責任を転嫁しない
- 構造と明確さ
- 仕事で要求されていること、その要求を満たすためのプロセス、メンバーの行動がもたらす成果について、すべてのメンバーが理解している。
- 目標は個人、グループのいずれでも良いが、具体的で取り組みがいがあり、かつ達成可能な内容であることが重要
- 仕事の意味
- 仕事そのもの、またはその成果に対して目的意識を持てる
- 仕事の意味は属人的なものであり、経済的な安定を得る、家族を支える、チームの成功を助ける、自己表現をするなど、人によって様々
- インパクト
- 自分の仕事が組織や社会において意義があると、メンバーが主観的に思える
- 個人の仕事がどのようなインパクトをもたらしているかを可視化すると効果的
信頼関係を構築するための「傾聴」
人の話を聞くレベルは下記の4つのレベルに分類される。
- 聞き流す:とりあえず、聞くフリをする
- 選択的に聞く:相手の会話を自分の目線で解釈し、評価しながら聞く
- 熱心に聞く:相手の問題は何かを、理解しようと努力する
- 傾聴する:相手目線で世界がどう見えているか感情移入して聞く
KPTによる感謝・称賛
ふりかえり会でKPTを考慮して、感謝と称賛をすること。
KPTとは
- Keep:よかったこと、継続したいこと
- Problem:悪かったこと、改善したいこと
- Try:チャレンジしたいこと
なんとなく下記対応がいいと推測。
KeepはWikiへ。
Problemはバックログへ。
Tryはカイゼンバックログとして別管理してフォローしていく。
KPTの中で重視すべきことは
Keepを重視してしっかりと感謝と称賛をすること
これにより現場レベルでの称賛の文化が生まれるとのこと。
個人的には仕事でアウトプットを出すには仕事に関しての自己肯定感が高い方がいいと思っている。自己肯定感が高いほど、自分の仮説や発表にも自信を持てる。自信がある時の方がいいストーリーが出てくる
褒められると各々の自己肯定感が上がると思うし、ぜひ実践してみたい。
KPT以外のフレームワーク
- Fun:楽しかったこと
- Done:完了したこと(できたこと)
- Learn:学んだこと
前向きに振り返れるツール。
メンバー全員の幸福指標の確認
毎日朝会で全員のニコニコを記入することで、簡単にフォローすることが可能。らしい。
マネージャーが見て個人をフォローするなら良いかも?
幸福指標の測定
スプリントごとに測定するとのこと。
スプリントごとは多いかも。あとはグループメンバーが少ないと、誰が答えたかわかる気がするので、匿名性は徹底する必要あり。
- あなたは幸せに働けているか?
- あなたの役割に満足していうrか?
- あんたのチームについて満足しているか?
- あなたの会社について満足しているか?
- 仕事とプライベートは両立できているか?
ベロシティ(成果・生産性)との相関分析
幸福度の兆候を観察して、下がった場合は至急対策が必要
- サザーランドの法則:チームの幸福度が高いとベロシティも高くなる
- ゴルテックスの法則:取り組むタスクの難易度が適切であるとき、人は最も高いモチベーションを発揮する。
2.バックログ化
- AI・作業項目リストの各アイテムに優先度を設定し、優先度の高い順から並び替える。
- 見積もりにはアフィニティ見積もり、フィボナッチ数列、プランニングポーカーを活用する
これらにより、お客様要望が高く、次にやらなければいけないことが明確
3.スクラムボードによるPJの見える化
見える化することで進捗報告を不要に。
ただこれをやるには組織全体の理解が必要。。。またここもハードルが一つ出てくる。。。
##必要な項目
- バックログ(作業項目一覧)
- TDD管理表(各作業項目の状態)
- バーンダウンチャート(消化スピード)
- 幸福指標(幸せに働けているか?)
- ベロシティ(幸福指標との相関チェック)
上司はこれらを確認すれば問題ないようにすること。
まとめ
他にも実施すべきことはありますが、それについては別途勉強してまとめます。
個人的には現状のチームは幸福度が低い状況なので、まずはそこを改善する必要があるのかなと思いました。
そのためには信頼関係を構築することを必死にやらねば。
この中から少しでも使える部分を用いて改善していきたいなと思いました。