業務課題
ネットワークの設定変更作業を行う際、ポート番号の表記がコンフィグ作成ツールと既存コンフィグでは異なっており
投入業が数十行に増える場合も目視確認に頼らねばならず、作業当日のコンフィグの漏れ、作成者のコンフィグミスによる作り直しが頻発し、品質の問題が発生していた。
リーダーにアサインされた際、この課題を解決するため
コンフィグの重複確認ツールを作成して運用への導入をメンバーに提案
同時に生成AIのCopilotを使用してコンフィグを自動で置換するコードを書いてもらいチェックシートにマクロを導入。
Copilotを使用した業務改善の流れ
①ポート番号80をwwwに置換するためのコードを教えてもらう。
②教えてもらったコードを参考にポート番号500,4500を置換するマクロも作成する。
Sub ポート番号80置換()
Dim ws As Worksheet
Dim cell As Range
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
For Each cell In ws.UsedRange
If InStr(cell.Value, "eq 80") > 0 Then
cell.Value = Replace(cell.Value, "eq 80", "eq www")
End If
Next cell
Next ws
End Sub
------
Sub ポート番号500置換()
Dim ws As Worksheet
Dim cell As Range
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
For Each cell In ws.UsedRange
If InStr(cell.Value, "eq 500") > 0 Then
cell.Value = Replace(cell.Value, "eq 500", "eq isakmp")
End If
Next cell
Next ws
End Sub
------
Sub ポート番号4500置換()
Dim ws As Worksheet
Dim cell As Range
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
For Each cell In ws.UsedRange
If InStr(cell.Value, "eq 4500") > 0 Then
cell.Value = Replace(cell.Value, "eq 4500", "eq non500-isakmp")
End If
Next cell
Next ws
End Sub
③ポート番号500,4500はセットで投入する必要があるので両方のマクロを同時に実行するコードを教えてもらう。
Sub 複数ポート置換()
Call ポート番号500置換
Call ポート番号4500置換
End Sub
④教えてもらったコードをそれぞれVBAのタブへ登録し実行。
⑤各ポート番号の表記が想定の結果に置換され、既存設定と一致しているかの目視確認がしやすくなった。
結果
チェックツールを導入したことで、コンフィグの作り直しの件数も平均1回未満に減少。
また準備段階でコンフィグの正当性が担保され、作業当日のコンフィグ漏れ等によるトラブルが激減したことで効率化と品質向上を同時に実現。
今後
これまではプログラミングを習得する際、ゼロから調べて作成するため時間もかかり、プログラミングが現場で使用できるのは限られた人しかいないことがよくあった。
しかしCopilotなどの生成AIを使用することで誰でもコードを作成することができ、業務改善にプログラミングを導入するハードルが一気に下がったと実感した。
ネットワークエンジニアもプログラミング習得の必要性があるからこそ、積極的に実務で活用し、将来的には生成AIを活用したネットワークの運用現場を実現していきたい。
次回
生成AIに興味が出たので、ちょっとこれ関連の記事を書いてみようかなと思います。
あくまで予定なので、内容は急にかわるかもしれないです