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AfterEffectsでよく使っているスクリプトについて

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はじめに

自分はAfterEffectsで作業を行う際に多くのスクリプトを使用しているのだが、先日、ヘビーに使っているスクリプトがエラーを起こし(自分のせい)慌てて作者の方に「助けてー!」といきなりご連絡を取ってしまった。

結局それはすぐ解決したのだが、その際に**「そもそも自分が使用しているということもお知らせしておらず、すっげぇ役に立ってますよー、というフィードも製作者の方にお伝え出来てなかったのは如何なものか」**と反省し、この際いい機会なので自分が普段どのようなスクリプトを使用しているのかを備忘録としてまとめつつ、共有してみようと思い立った。使ってます、使ってますよスクリプト。

また、普段あまり仲間うちでもこのような話はしていないので、記事を読み「自分はこういうのを使ってるよ」というのがあれば是非教えてほしいなぁ、と。
ss.png

前提

この記事は「AEについてそれなりの経験、技術を持っている人」を対象にしているので、専門用語、インストール方法などについては解説しない。一気に書きなぐったのだ。

また、大体のスクリプトは”ScriptUI Panels”で運用しており、ユーティリティ的なスクリプトは”Launch Pad_script”で運用している

そして自分はメインにCC2014を使用している。なので「最新のAEならスクリプト使わなくてもできますよー」なものがあるかもしれない。何故に最新のAEを使わないのか?それには色々な深い理由があるのだが、大きくは「アップデートしてる暇無かった」に尽きる。尽きるのだ。

よく使用しているスクリプト様達

Effect Manager

エフェクトをリストで閲覧、適用出来るスクリプト。

エフェクト名をダブルクリックすると現在選択しているレイヤーへとエフェクトを適用出来る。自分は「お気に入り機能」での管理をメインに使用している。

ボクは「エフェクト検索」を一切行わない宗教の人間で、長年エフェクトのショートカットについては熱い眼差しを傾けてきた。
古来より多くのショートカットスクリプトが存在してきたが、最も有名なショートカット系スクリプトと言えばft-Toolbar 2だろう。自分は1の頃から使用していた。もう好きすぎてコイツ(ft)無しでは生きていけない体にまで改造されていたのだが、ある時突然のエラーが発動し起動する度に設定したリストがリセットされるという不具合に襲われた。これをどうしても解決出来ず涙の破局(その後なんとなく使用したら普通に動いた。なんだったんだ)。

そんな時に”Effect Magager”の存在を知り、最初は縦置きのUIに不安だったがエフェクトコントロールの横に置くと収まりがよく「いいじゃんいいじゃん」とそれ以来愛用させて頂いております。
エフェクトの名前検索、カテゴリーリストも刺さる人にはかなり刺さるのでは。必須ツール。

Corner Cutters 2

AEでの作業をちょっと便利にする「26個のユーティリティ」が用意されたツールバーを設置できるスクリプト。「プロジェクト整理機能」や「1ボタンでカメラ、Nullが追加出来る」などがある。

自分はこのスクリプトで使用している機能は2つしかなく、

  • Background Flip : 押すだけでコンポジションの背景色を「黒→白→灰色」と切り替える機能
  • Reload : 押すと選択しているレイヤー(フッテージ)を再読込する機能

だけである。宝の持ち腐れ感が半端ない。

ただ、この2つの機能を「ボタンでポチッ」とするだけで使用出来るのはワークフローには結構重要で、特に”Background Flip”は合成作業を行っている際には必須だと思っている。白、黒と切り替えていくことで気づけることは多々ある。

“Reload”も「いや普通にAEに『再読込』ってあるじゃん」と思われる方がいらっしゃると思うが、あれ右クリックから行かなきゃいけなく、時にそれすら面倒くさいという時がボクにはあるのだ。あるのだから仕方がない。あと極稀に「pngシーケンスが再読込されておらず、なんでかキャッシュに残っていた絵をレンダリングしやがる」という挙動をはるか以前に喰らって以来、FinalRenderする際にはReloadしてからじゃないと落ち着かない。

ちなみに自分が使っていないというだけで、他のユーティリティ機能も大体の人には便利なものだと思うので、興味が出た方は是非上記リンクから機能を見に行って頂きたい。4年更新していないけど。(CC2014では使えてます)

Snap!

ボタンを押すと、現在のコンポジションで表示されているフレームを「png」で保存するスクリプト。

超シンプル。AEの本来の機能で言うと「フレームを保存」。
ちなみに1/4画質で表示していた場合、保存されるpngは1/4画質になり、フル画質が欲しい場合はもちろんフル画質に設定しなければダメである。

GifGun

**ボタンを押すと、現在のコンポジションのワークエリアを「gif」で保存するスクリプト。**超シンプル。

何気に設定がよくできてて「ループgif」を作成出来るのがうれしい。

ちなみにgifとか使うの?という話もあるかと思うが、チームでチャットベースのを使ってるとgifの気軽さがありがたかったりする。あと昔のAEはgifをレンダリングできたのだがいつの間にか出来なくなっており、gifを生成するのが割と大変だったりするのでこのスクリプトがあると意外と重宝する。twitterとかにも貼れるし。

Ease and Wizz

イーズイン&イーズアウトを選択しているキーフレームに適用するスクリプト。

9種類の動き方から選択でき、ササッと動きを付けたい時には重宝する。
個人的にすごいなぁ、といつも思っているのが”Keys”が3タイプから選べるところ。”Start and end”がとても便利。

十年ぐらい前からある超メジャースクリプトなのだが、2017の今でもアップデートが行われている。恐ろしい

Move Anchor Point

**選択しているレイヤーのアンカーポイントを四隅、上下左右、中央へと変更できるスクリプト。**数値制御も行え、レイヤーの左上を”0.0”,”0.0”、右下を”1.0”,”1.0”と正規化し、アンカーにしたいポイントを数値で指定すればOK。

既に「位置」キーフレームが打たれているレイヤーのアンカーポイントを移動させるのは多くのAEユーザーを苛つかせていることだと思うが、このスクリプトを使えばキーフレームが打たれていようが「ポジションをキープしたままアンカーポイントを移動」できる。

またレイヤーにマスクを適用していた場合、アンカーポイントを「マスクをベースにした範囲」へと設定できる。(設定したマスクの中心にアンカーを変更したい場合、”Ignore Masks”のチェックを外した状態で実行すると、マスクの中心へとアンカーポイントが移動する)。
このマスク付き時の挙動が素晴らしく、例えば「キャラクター素材の目へとアンカーを移動したい」という時も

  • 目を中心にした適当なマスクを作る→スクリプト実行

を行うだけでアンカーポイントを自由に設定できるのである。これは最高であり、今まで色んな人にこの事を伝えてきたが「マジ最高」というアンサーが必ず返ってきた。内緒だよ。

ちなみに、久しぶりに公式ページを見に行ってみたらなんと2017年にバージョンが3へと上がっていた**。**こんな記事を書いてみようと思ってなかったら気づかなかったので、何事もやっとくもんだなぁ。(執筆したスクリプトの情報はver2.0のものとなります)

Rift

レイヤー、キーフレームを指定したフレーム分移動、並び替え、整列を行う便利スクリプト。
派手な機能ではないのだが、ワークスペースに置いておくと確実に約立つ瞬間がある。

自分がよく使うのは「指定した範囲でランダムな位置へとレイヤー、キーフレームを配置する」機能(Randomize)で、レイヤーのインポイントをランダム化するだけでなく、キーフレームもランダム位置へと配置できるのがミソで、様々な箇所で役に立つと思う。

他にもAE基本機能にある「シーケンスレイヤー」を強化した”Arrange”も使ったりする。指定フレームごとに並べるという基本から、イーズを効かせた並べ方、完全ランダムまで豊富なオプションが用意されている。

Sortie

指定したルールでコンポジションのレイヤー順を並べ替えるスクリプト

例えば
“Position” → “X” → “Desc”
という設定でスクリプトを実行すると「位置プロパティのXが低い順からレイヤーを並べ替える」という結果になる
設定をある程度事前に知っておく必要があるが、レイヤー順を様々なルールで並べ替えれるのは様々な箇所で使うタイミングがあると思う。あると便利系。
あとおまけで、現在のレイヤー順を逆にしたり、ランダムに並べ換えたりという機能もある

pt_AutoExpress

指定したプロパティ(位置など)にエクスプレッション”wiggle”を適用するスクリプト。”Smooth”、”Loop”も設定できる。

「とりあえずwiggle付けたいなぁ」という時に便利なのだが、特筆すべきは「wiggle pro」という設定項目で、”Slider Control”をONにすると、設定したレイヤーに「スライダー制御」を自動で追加でき、wiggleのパラメータをスライダーで調整出来るようになる。キーフレームも打てるのだ。

コンポジションのレイヤー順が変わるとseedの値が変わってしまうという欠点もあるのだが、ボクのようなめんどくさがりには最高なスクリプト。

Randomizer

選択したレイヤーの特定プロパティーを、設定した範囲でランダム化するスクリプト。

シンプルすぎて他に書くことが無い

Centrum

Null、平面レイヤー、ライト、テキストを設定した数値分だけ生成し、それらを円、円錐、渦型などに整列させるスクリプト

使用用途がとても限定されるので「よく使うスクリプト」という枠で紹介するのもどうかなぁ、と思ったのだが、他に同じようなことを実行できるスクリプトが無く、たまーに「大量のレイヤーを円形に綺麗に並べたい」という時があり、そんな時にこのスクリプトを知ってるか知ってないかでだいぶ作業効率が変わると思うので紹介した。

あと何気に整列させた後の「様々な制御項目」が優秀。大体のアニメーションへと応用できる。

MasksToLayers

選択したレイヤーに適用されている複数のマスクを、別々のレイヤーへと分割するスクリプト。

以上。

DecomposeText

**選択したテキストレイヤーを”単語”、”文節”、”行”で分割するスクリプト。**日本語にも対応している。

モーショングラフィックスな映像を制作していると「テキストをバラバラにしたい」という時があるのだが、これを使用すると一瞬でバラバラにしてくれるので知っていると便利。

また、分割後のテキストの位置もオプションで変えれるのも便利。

AutoSway

作成したパペットのポイントを「揺らす」ということに特化したエクスプレッション、制御項目を生成するスクリプト

ページを見ると「髪を揺らすのに使うのかな」と思いがちだが、風に揺られるような動きならなんでもOKなので、「服」「木」「旗」などの揺れ物全般に活用できる。あと動きが普通にイイ。はじめて使った時はかなり感動した。
オプションも細かく、ループ指定などにも対応していたりとかゆいところにまで手が届くので、多くのプロジェクトで使用させて頂いている。

TrackerViz

AEの様々な「位置」に関するものを「視覚化」するスクリプト

実はあんまりこのスクリプトを触っていなくほとんど解説できない(すみません)

だが昔から「マスクアニメーション」を作成するのに使用していて、それが結構便利なので是非紹介したかった。詳細を語るとメチャクチャ長くなるので、参考映像を置いてお茶を濁させて頂く。(というか参考映像にあるような場面でしか使っていない)

Dynamic Mask Vertices Tutorial

writeEffectsInName

選択したレイヤーの名前を、レイヤーに適用されているエフェクトの名前でリネームするスクリプト。

超シンプルであり至高。レイヤーの名前を「ブラック平面 1」ばっかりになっている全ての人へと「使えバカ野郎」と強く推したいスクリプト。もうボクに「何がなんなのか分からないAEP」を渡さないで…。

Accepts Lights+Shadows

3Dレイヤーのマテリアルオプション「シャドウを受ける」「シャドウを落とす」「ライトを受ける」を一斉に制御するスクリプト。

マテリアルオプションを「一斉に変更させたい」時は多いと思うが、これがあればクリック数を激減できる。

終わりに

スクリプト作成、エクスプレッション適用などをほとんどしていない自分のような人間に取って、作業を円滑、効率化させてくれるスクリプトを作成している人たちには感謝してもしきれない。
今年も多くの映像プロジェクトに関わらせて頂いたが、書いてきたスクリプトが無ければ誇張でなく完成できなかったと思う。

これからも感謝の気持ちを忘れずに使用させて頂きたいという思いと共に、色々なフィードバックをお伝えしていかないとなぁ、と気持ちを新たにしたいと思う。
素敵なスクリプトをありがとうございます。

(一気に書きなぐってきたので抜け、間違いがあると思うが、追い追い修正していきます)

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