Kimaiという工数管理ツールを立ち上げたので記録します。
背景
業務委託などでは、よくエンジニアの実績工数を記録して、毎月集計して請求したりすることがあると思います。
また、どの作業にどのくらいエンジニア工数を使ったかを集計して、予定と実績を比較したりすることもあるかと思います。
さらに、タイムカードがない会社では、出社/退社を手作業で記録しているところもまだあるかもしれません。
こういった場合、「エクセル」で記録することがあります。ただ、エクセルでは何かと面倒なことが多いです。
このため、よくVBAマクロでツールを作ったり、プロジェクト管理ツールで工数を管理するという手もありますが、それもまた大変なことがあります。
私も過去に0.5時間(30分)刻みで記録していましたが、ある日、とある顧客から「実績工数を1分刻みで記録できませんか」とお願いされたのが、このKimaiを導入するきっかけになりました。今はなんとか軌道に乗ったかなという感じです。
Kimaiとは
Kimaiが良いと思う点を挙げてみます。
- 単に工数を付けることに特化しており、使い方も容易
- 利用者はブラウザを使って工数を記録
- 工数は1分刻みで記録可能で、細かく工数を記録可能
- 再生/停止ボタンみたいなのを押すだけで記録出来るので、操作性が良い
- 管理者はリアルタイムに作業工数を記録/集計できる
- 複数の顧客がある場合は、プルダウンから顧客名を選ぶだけ
- あらかじめアクティビティという作業項目を登録しておけば、プルダウンから選ぶことで、大まかな作業名を簡単に割り当て出来る
- メモ欄もあり、さらに詳しい作業内容を記入することも可能
- CSVやエクセルでデータをエクスポート出来るので、管理者はこれまで通りエクセルで集計できる
- 多言語対応で、日本語が問題なく使える。
私は使ってませんが以下も可能の様です。
- 工数単価(1時間いくらとか)を入れておけば、自動で費用の算出もしてくれる
- 自動で請求書を作る機能がある
- APIもあり、他の内製ツールと連携させることもできるかもしれない
デモサイトがあるので、そこで使ってみた方が分かり易いかもしれません。
なおKimaiはGitHub上で開発が進められおり、オーストリア在住のKevin Papst氏がメンテナになっています。
導入検討
有料ですがクラウド版サービスを使う方法があります。
私はというとDockerを使って導入しました。
Dockerに関するスキルは必要ですが、ライセンスがAGPL-3.0であり、改造さえしなければ、そのままダウンロードして使うだけなら無料で利用可能です。
英語だけですが、充実したドキュメントがあります。
また、LDAPサーバにも対応しており、既にLDAPサーバが立ち上がっている場合、連携させればすぐにログイン可能な状態にできます。
次回以降
複数回に分けて詳しく説明していきます。
(2) Docker composeを利用した導入手順、日本語設定
(3) LDAPサーバとの連携
(4) 顧客名やプロジェクト、アクティビティ、タグ名などの登録
以下は記載予定
Kimaiで工数管理 (5) 日常の工数入力方法
Kimaiで工数管理 (6) データのエクセルへのエクスポート
Kimaiで工数管理 (7) データベースなどのバックアップ