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ゼットラボでの育休取得から復帰までの話

Last updated at Posted at 2022-12-12

ゼットラボでの育休取得から復帰までの話

どうも inajobです。

私は2歳半の娘の父です。

今回は私のここまでの育児についての取り組みについて、私の所属するZ Labとの関わりを中心に紹介しようと思います。

なぜこの記事を書くのか?

育児の形というのは家庭により様々です。

そしてこの形は時代により様々形を変えています。今の私の子育てのスタイルは、自分の親からすると信じられないほど大きく違うものでしょう。

主観ですが、子育てを取り巻く社会の環境は、年々改善されており、自分たちの子育てはかつてと比べると随分恵まれていると感じることが多々あります。

これは、私たちより前の世代の先輩方が、声を上げ、勝ち取ってきた成果で、私もその恩恵を預かる身として、できることは貢献していきたいと感じています。

この記事では私が育児をしていて、ありがたかった会社や社会の支援について紹介します。人によっては、これが恵まれた環境の自慢のように見えるかもしれませんが、今後こういったありがたい支援を当たり前にしていくために、発信することが重要だと考えています

育休の取得

育児休業は労働者の権利の一つです。

子供が産まれて、保育園に通えるように成長するまで、面倒を見るために必要に応じて取得すべきものです。

我が家では、親戚が遠方であることや、夫婦共に体力にそこまで自信がないということで、私は9ヶ月の育児休業を取得することにしました。

育休取得のハードルの一つに、職場の理解が得られない、というものがあげられるのを多く見かけますが、私の場合は特に大きな問題もなく、妊娠の安定期が差し掛かった頃に上司に相談したところ、快諾していただきました。

これは、ゼットラボの親会社のヤフー株式会社において、長期の育児休業の例が多いことや、上司や同僚にも子育て経験者が多くいたこと、ゼットラボでの業務が研究開発で、一時的な人手の減少が即業務に影響しないといったことが要因であると感じました。

大企業というのはこういう点では強いと感じました。良い意味で 「私が抜けても代わりがいる」安心感がありました。

育休中の会社とのつながり

育休中、もちろん子育てに専念するわけですが、心配事の一つに社会との接点がなくなるということがありました。

今まで仕事を通じて同僚と仕事や雑談による情報交換をすることが、ぱたっとなくなることで、疎外感・孤独感を感じるという話を、育休経験者から聞きました。

この対策として自分と同僚社員との雑談部屋をSNS上に作ってもらいました。

※これは私と上司が相談して始めた試験的な取り組みで、会社の制度ではありません

もちろんここでは業務の話をせず、私の育児の話や、既に子育てをしている同僚からのアドバイスや、情報交換、育児ネタに興味のある同僚の集う雑談を行う場所という位置付けです。

この試みは、個人的にはとても満足いくもので、育休中も職場の皆さんと雑談することで、長期の育休中も会社の雰囲気を感じることができ、結果としてスムーズな復帰につながったと感じています。

この子育て雑談の取り組みは、私の復職後は会社のSlackチャンネルの1つとして、育児のあれこれについて同僚の皆さんと雑談する貴重な場となっています。

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育休明けの業務のキャッチアップ

育休明けは、育休前とは違う別のチームに配属されました。

ただでさえ育休のブランクで心配なのに、別のチームか・・と不安だったのですが、よく考えると別のチームに配属される場合、どっちみちそのチームの業務内容については知らない状態でスタートするため、実は復帰に適した環境なのでは?と感じました。

元々ゼットラボでは、比較的頻繁にチームを移動することが行われており、自分も育休に入る前の時点でも3チームでの業務を経験していたのも、スムーズに復職が進んだ要因だと思います。

育休明けに助かった会社の制度

育休明け、1年くらいは、娘は保育園には通うものの、毎月体調を崩し、その度に親が仕事を休んで看護する必要がありました。

その際は、看護休暇、有給休暇、積立有給休暇が役に立ちました。

看護休暇、有給休暇はどの会社にもある制度です。私の場合は9ヶ月の育休の間に溜まった有給休暇などもあり、育休明け初年度の毎月の娘の看病の時間をなんとか確保することができました。

積立有給休暇というのは、2年をすぎた有給休暇を、30日まで貯めることができ、いくつかの条件を満たした場合に有給休暇として利用できる制度です。(これはゼットラボの親会社であるヤフーの福利厚生です。)

ちょうど1年目の夏に娘がコロナに罹患し24日間(!) 自宅待機が必要となった際は、この積み立て休暇を活用しました。

そんなこんなで、育休明けの1年ほどは、勤務時間としてはガタガタですが、給与が大きく減ることなく子育てと仕事を進めることができました。

(ちょうど先日この積み立て有給休暇が子供の看護以外に、育児にも利用できるようになりました。)

チームリーダーという働き方と育児

前述のように、子育てをしながらの仕事というのは突発で休むことが非常に多いです。

そのため、まとまった大きな仕事や、調査にどれくらい時間がかかるか読めない仕事は、なるべく取らないようにしたり、細かく分割して担当するようにしていました。

そんな時、チームのリーダーが異動することとなり、代わりに自分が推薦されたのです。

ゼットラボでは、社員はみんなフラットに平社員で、ここでいうリーダーというのも、職位ではなく、一つの役割です。
人事評価などの責任はなく、チームの活動が円滑に進むよう調整したり、チーム間の連絡を行うなどが主な役割です。

リーダーに推薦されて、できるのか・・と不安になりつつも、振り返って考えてみると、前述した育休後の私の働き方は、このチームリーダーとしての役割としてそのまま活用できそうだと思いました。

いざリーダーをやってみると、確かに実作業に没頭する働き方より、チーム全体のタスクを眺め、ある程度作業量が見通せる大きさに分解したり、チーム活動を円滑に進むように仕組みを整えたり、他チームのリーダーと相談したりするようなリーダとしての働き方は、作業時間に見積もりが比較的簡単で、また、突然数日働けない状態となっても迷惑をかけづらい仕事であることに気づきました。
(これはゼットラボの業務が研究開発メインであり、即お客さんに迷惑がかからない、ステークホルダーが少ないということによる影響が大きいと思います)

以前も別のチームでリーダの職を経験していた時期がありますが、その頃に比べると、人にお願いすることが増えたと感じています。

自分は手も動かせるし、役割としてのリーダー業務のウェイトはそこまで大きくないので、リーダー的役割をこなしつつ作業もするスタイルで仕事していますが、その割合が少し変わりました。

育休復帰後は、どうしても上記のような工夫をして業務にあたる必要があり、今まではできていたことができなくなったりと、個人的にモヤモヤしたり、同僚に申し訳ないなと思うこともあったりしますが、そこは「お互い様」ということで、育児とうまく折り合いがつく働き方をさせてもらっています。

リーダーとなってから、そろそろ1年となりますが、まだ下ろされていないので、まぁ期待に沿って働けているのだなと思っています。

※ゼットラボにおけるリーダーという役割は、人によってさまざまなので、私のやり方が全てではありません

会社の制度、日々の業務と育児

育児を始めてから、改めてゼットラボ(とその親会社であるヤフー)の文化や会社制度が、育児をする親にとって助かるものであることを実感しました。

当たり前の在宅勤務

ゼットラボでは、コロナ以前から多くの社員が在宅勤務をしていました。コロナ禍によりその傾向は加速し、今ではみんなが 在宅している前提で業務フローが組まれています

これにより在宅勤務が当たり前となり、リモートからの参加でうまく雰囲気が掴めない、だとか対面での雑談で勝手に物事が決まっている、というようなことがなくなり、快適な在宅勤務ができています。
また、業務の相談はSlackやGitHubのIssue上で行われており、勤務時間を合わせることなく非同期で議論に参加することができています。

在宅勤務は育児の強い味方です、保育園に娘を送ったあとに、さっと仕事を始めることができ、仕事が終わったらそのまま保育園にお迎えに行くことができています。

柔軟な勤務時間

ゼットラボは、裁量労働制を採用しており、成果を出していれば勤務時間については厳しいことは言われません。(最低このくらい働いてね、というラインはあります)
裁量労働制ですが、必要最小限の時間で成果をあげるという運用がされており、これにより、柔軟に業務時間を調整することができています。

これも育児と相性が良く、急なトラブルで半日働けない時なども、特別に気を遣うことなく業務を調整することができます。(もちろん会議などが予定されている場合は難しいこともありますが・・)

ベビーシッター補助

ヤフー株式会社の福利厚生として、毎月1万円分のベビーシッター補助が出ます。
これにより、定期的にベビーシッターサービスを利用し、その隙に家事をしたり、リフレッシュしたりしています。

ベビーシッターって、富豪の使うものかな?なんて先入観がありましたが、共働きで子育てしていると、こういうサービスないとやっていけませんね・・

子育てに慣れない頃は、子育てのTipsを教えてもらう機会としても有用でした。地域の子育て支援センターなどでも子育ての悩み相談をしてくれますが、1日娘の面倒をみてくれるベビーシッターさんの方が当然しっかり娘の様子を見た上でアドバイスしてくれるので、的確な指摘が多いと感じました。

親戚が近くにいればこの辺りのことを教わる機会もあるのでしょうけど、うちは親戚は遠方かつ、このコロナ禍でホイホイ来てもらうわけにもいかず、、という状況です。

学びながら仕事する文化

エンジニアの働き方の一つに、休日も学ぶ、というのがよく言われますが、正直育児をしていると、コンスタントに時間を確保して勉強することが難しいです。

自分は趣味もIT系なので、放っておいても勉強するタイプではあるものの、仕事の勉強を休日にするのは、プライベートのゴタゴタが仕事の進捗に影響することになるため、それを前提に業務したくはありません。

ゼットラボでの仕事は常に新しい技術への挑戦がありますが、その技術について業務中に勉強することは日常的にみんなが行なっています。もちろん勢い余って趣味の時間も似たような「遊び」をする人も多くいるでしょうが、それが強制されない空気があります。(自分が神経図太いだけかもしれませんけども・・w)

ということで、育休明けは気兼ねなく仕事に必要な新しい知識を業務時間を使って学んでいます

これによりプライベートに仕事のことを考えることが減り、育児に専念し、育児を楽しむことができています。

まとめ

育児と仕事について、自分のケース、特に自分が恵まれているなと感じている点についてまとめてみました。

インターネット上には育児辛いネタがたくさんありますが(実際辛いことも多いですが)、娘は可愛いし、会社も協力的だし、うまく仕組みを利用していこうね、という気持ちが伝われば幸いです。

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