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MicroPython/CircuitPythonAdvent Calendar 2023

Day 1

今年のMicroPythonリリースふりかえり

Last updated at Posted at 2023-12-02

はじめに

MicroPython/CircuitPython Advent Calendar 2023の1日目は、2023年にリリースされたMicroPyuthonを振り返ります。意外でしたが、今年リリースされたのバージョンは2つだけです。

以下、主な変更点をあげていきます。

v1.20.0

2023年4月26日リリース

  • パッケージマネージャとして upip に代えて mip を導入
  • mip 導入に伴い、ドライバの多くが micropython-lib に移動
  • bytes/memoryview/bytearray への hex/fromhex メソッドの追加
  • 辞書結合(PEP 584)のサポート
  • networkモジュールにおいて、scan()、connect()、config() のキーワード引数の名前変更 (古いキーワード引数もまだサポート)
    •  「essid」→「ssid」
    •  「auth」「authmode」→「security」
    •  「password」→「key」
  • network.hostname() と network.country() 関数追加
  • uasyncio.Stream で read(-1) をサポート
  • uasyncio.ThreadSafeFlag に clear() メソッド追加
  • framebuf モジュールに楕円と多角形の描画メソッドを追加
  • framebuf モジュールの rect() に fill 引数を追加
  • C言語アプリに MicroPython を組み込むための新しいポート "embed" 追加
  • Raspberry Pi Pico W サポート(CYW43xx WiFi ドライバ統合)

v1.21.0

2023年10月6日リリース

  • 組込みモジュールのほとんどから "u" 接頭辞を削除
  • 圧縮をサポートする新しい deflate モジュール追加
  • esp32 ポートのビルド環境が ESP-IDF5 に移行
  • Raspberry Pi Pico W での BLE のサポート
  • esp8266 と esp32 で ESP-NOW サポート

夜間ビルドのバージョン番号の変更

旧:-unstable-<現リリース番号>-<現リリースからのコミット回数>-g
新:<次期リリース番号>-review.<現リリースからのコミット回数>.g

v2.0開発スタート

公式ドキュメントにMicroPython 2.0 Migration Guideが追加され、v2.0開発が始まったことが示唆されています。GitHubを確認する限りでは、まだv2.0用のコードはほとんど入っていません。

参考:私家版和訳 MicroPython 2.0 移行ガイド

今のところ、変更としてあげられているのは以下3点です。

  • machine モジュールAPIの一貫性向上
    個々のボードの事情があるので難しいところはありますが、期待したいところです。特に stm32 系は pyb モジュールのコードの機能をそのまま使っていることが多くてAPI仕様どおりになっていないことがあるので、改善してもらいたいところです。

  • .mpy ファイル をファイルシステムから直接実行
    現状は一度RAMにコピーしないと実行できないところを、それをしなくても実行できるようにするとのことです。これにより、コードのデプロイ時間の短縮、メモリのオーバーヘッドと断片化の軽減が期待できます。

  • CPythonとの互換性向上
    なんかCircuitPythonが目指している方向性とかぶりますが、どうなりますでしょうか。

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