7
7

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

【Swift】Xcodeで始めるアプリ開発入門①

Last updated at Posted at 2024-02-05

この投稿は...

元素について学ぶことができる、コマンドラインインターフェース(CLI)のアプリケーションを開発します。

  • アプリケーションの名前は「Elements App」です。
  • ボタンや画像ではなく、ユーザーはコマンドラインで操作します。
  • ユーザーの名前を入力すると、プログラムが応答します。
  • ユーザーは「原子番号から元素を表示するか、ランダムに元素を表示するか」を選べます。
  • 元素の説明文を表示したら、アプリケーションは終了します。

このプロジェクトの開発環境は、以下の通りです。

  • macOS 14.3 (Sonoma)
  • Xcode 15.3
  • Swift 5.9

Swiftを基礎から学ぶには
自著、工学社より発売中の「まるごと分かるSwiftプログラミング」をお勧めします。変数、関数、フロー制御構文、データ構造はもちろん、構造体からクロージャ、エクステンション、プロトコル、クロージャまでを基礎からわかりやすく解説しています。
また、Swiftプログラミングを基礎から動画で学びたい方には、Udemyコース「今日からはじめるプログラミング」をお勧めします。

インクリメンタル開発

このプロジェクトでは、インクリメンタル開発 を採用します。

インクリメンタル開発は最初に、それだけで動作する小さな機能を作成することから始めます。
そして、コードのデバッグと動作確認ができたら、次の新しい機能を追加します。
これらの工程を繰り返して開発を進めていくと、最終的に実際のアプリケーションが完成します。
完成したアプリケーションを動作確認して、機能を修正することもできます。

インクリメンタル開発は、途中で動作確認やデバッグを行わずに「全体を一度にまとめて完成させようとする」よりも、優れた手法です。

元素とは

アプリケーションの開発を始める前に、元素について知っておきましょう。

19世紀末に素粒子が発見されるまで、物質の最小単位は原子だと考えられていました。
現在では、原子の中心には「いくつかの中性子と陽子で構成される原子核」があるとわかっています。

原子は「原子核に陽子がいくつあるか」で分類できます。
例えば、陽子が1つだけなら水素原子、陽子が2つあるとヘリウム原子になります。
これまでに118種類の原子が見つかっており、このような原子の種類のことを 元素 といいます。

それぞれの元素は、名前の頭文字をとって 元素記号(element symbol) として表記できます。
例えば、水素(Hydrogen)の元素記号は「H」、ヘリウム(Helium)の元素記号は「He」と表記します。
また、陽子の個数は 原子番号 としても知られています。
元素を原子番号の小さい順に並べると、元素周期表を作成できます。

元素を学ぶことができれば、物理や科学の研究としてだけでなく、一般的な教養としても興味深い知識を得られるでしょう。

ハンズオン

Xcodeでアプリケーションを開発するには、最初にプロジェクトを作成します。
そして、コマンドラインでユーザーとプログラムが対話できることを確認します。

プロジェクトを作成する

新しいXcodeプロジェクトを作成します。

  1. Xcodeを起動して、「Create New Project...」を選択してください。

  2. 作成するアプリケーションの種類を選択します。
    macOSのApplicationテンプレートから「Command Line Tool」を選択して、「Next」をクリックしてください。

  3. 作成するプロジェクトの設定を行います。
    「Product Name」にプロジェクト名を「Elements App」と入力してください。
    「Source Control」のチェックは外しておきます。
    そして、「Language」が「Swift」になっていることを確認してから、「Next」をクリックしてください。

  4. プロジェクトの保存場所を選択して、「Create」をクリックしてください。
    Xcodeプロジェクトのワークスペースが表示されます。

コードを実行する

コードを書いて、プログラムを実行します。
実行結果を確認する方法も学びます。

  1. 画面左側のサイドバーは ナビゲータエリア です。
    ここで、main.swift ファイルを選択してください。
    main.swift は、このプログラムのエントリーポイント(開始点)です。

  2. 画面中央の エディタエリア で、コードを編集します。
    文字列リテラル"Hello World!"を、以下のように変更してください。

    print("Welcome to the Elements Illustrated Book!")
    
  3. プログラムを実行します。
    そのためには、メニューバーの「Run」ボタンをクリックしてください。(または、⌘+R)
    すると、プログラムの実行結果が コンソールエリアに表示されます。
    なお、実行結果の最後には「プログラムが無事に完了した」ことが表示されています。

    Welcome to the Elements Illustrated Book!
    Program ended with exit code: 0
    
  4. メッセージを追加します。
    これは導入パートのメッセージです。

    print("Welcome to the Elements Illustrated Book!")
    print("There are 1 element.")
    
  5. プログラムを実行してください。
    そして、コンソールに2行のメッセージが出力されることを観察してください。

    Welcome to the Elements Illustrated Book!
    There are 1 element.
    

ユーザーと対話する

ユーザーが入力した名前に対して、挨拶します。
ユーザーの選択に応じたコードを実行して、適切な結果を表示します。

  1. プログラムを実行中のユーザーに、氏名を入力するように促します。
    「ユーザがコンソールで入力した値」を取得するために、readLine()関数を使用してください。

    print("What is your name?")
    let yourName = readLine()!
    print("Hi, \(yourName).")
    
  2. プログラムを実行してください。
    コンソール上で対話して、「入力された名前に対する挨拶」が出力されることを観察してください。

    What is your name?
    Charlie
    
    Hi, Charlie.
    

全体のコード

main.swift

import Foundation

print("Welcome to the Elements Illustrated Book!")
print("There are 1 element.")

print("What is your name?")
let yourName = readLine()!
print("Hi, \(yourName).")

次のステップ

続きは、「【Swift】Xcodeで始めるアプリ開発入門②」で解説。
X(旧Twitter)アカウントのフォローをよろしくお願いします。

7
7
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
7
7

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?