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【Swift】Xcodeで始めるアプリ開発入門①

Last updated at Posted at 2024-02-05

この投稿は...

元素について学ぶことができる、コマンドラインインターフェース(CLI)のアプリケーションを開発します。

  • アプリケーションの名前は「Elements App」です。
  • ボタンや画像ではなく、ユーザーはコマンドラインで操作します。
  • ユーザーの名前を入力すると、プログラムが応答します。
  • ユーザーは「原子番号から元素を表示するか、ランダムに元素を表示するか」を選べます。
  • 元素の説明文を表示したら、アプリケーションは終了します。

このプロジェクトの開発環境は、以下の通りです。

  • macOS 14.3 (Sonoma)
  • Xcode 15.3
  • Swift 5.9

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インクリメンタル開発

このプロジェクトでは、インクリメンタル開発 を採用します。

インクリメンタル開発は最初に、それだけで動作する小さな機能を作成することから始めます。
そして、コードのデバッグと動作確認ができたら、次の新しい機能を追加します。
これらの工程を繰り返して開発を進めていくと、最終的に実際のアプリケーションが完成します。
完成したアプリケーションを動作確認して、機能を修正することもできます。

インクリメンタル開発は、途中で動作確認やデバッグを行わずに「全体を一度にまとめて完成させようとする」よりも、優れた手法です。

元素とは

アプリケーションの開発を始める前に、元素について知っておきましょう。

19世紀末に素粒子が発見されるまで、物質の最小単位は原子だと考えられていました。
現在では、原子の中心には「いくつかの中性子と陽子で構成される原子核」があるとわかっています。

原子は「原子核に陽子がいくつあるか」で分類できます。
例えば、陽子が1つだけなら水素原子、陽子が2つあるとヘリウム原子になります。
これまでに118種類の原子が見つかっており、このような原子の種類のことを 元素 といいます。

それぞれの元素は、名前の頭文字をとって 元素記号(element symbol) として表記できます。
例えば、水素(Hydrogen)の元素記号は「H」、ヘリウム(Helium)の元素記号は「He」と表記します。
また、陽子の個数は 原子番号 としても知られています。
元素を原子番号の小さい順に並べると、元素周期表を作成できます。

元素を学ぶことができれば、物理や科学の研究としてだけでなく、一般的な教養としても興味深い知識を得られるでしょう。

ハンズオン

Xcodeでアプリケーションを開発するには、最初にプロジェクトを作成します。
そして、コマンドラインでユーザーとプログラムが対話できることを確認します。

プロジェクトを作成する

新しいXcodeプロジェクトを作成します。

  1. Xcodeを起動して、「Create New Project...」を選択してください。

  2. 作成するアプリケーションの種類を選択します。
    macOSのApplicationテンプレートから「Command Line Tool」を選択して、「Next」をクリックしてください。

  3. 作成するプロジェクトの設定を行います。
    「Product Name」にプロジェクト名を「Elements App」と入力してください。
    「Source Control」のチェックは外しておきます。
    そして、「Language」が「Swift」になっていることを確認してから、「Next」をクリックしてください。

  4. プロジェクトの保存場所を選択して、「Create」をクリックしてください。
    Xcodeプロジェクトのワークスペースが表示されます。

コードを実行する

コードを書いて、プログラムを実行します。
実行結果を確認する方法も学びます。

  1. 画面左側のサイドバーは ナビゲータエリア です。
    ここで、main.swift ファイルを選択してください。
    main.swift は、このプログラムのエントリーポイント(開始点)です。

  2. 画面中央の エディタエリア で、コードを編集します。
    文字列リテラル"Hello World!"を、以下のように変更してください。

    print("Welcome to the Elements Illustrated Book!")
    
  3. プログラムを実行します。
    そのためには、メニューバーの「Run」ボタンをクリックしてください。(または、⌘+R)
    すると、プログラムの実行結果が コンソールエリアに表示されます。
    なお、実行結果の最後には「プログラムが無事に完了した」ことが表示されています。

    Welcome to the Elements Illustrated Book!
    Program ended with exit code: 0
    
  4. メッセージを追加します。
    これは導入パートのメッセージです。

    print("Welcome to the Elements Illustrated Book!")
    print("There are 1 element.")
    
  5. プログラムを実行してください。
    そして、コンソールに2行のメッセージが出力されることを観察してください。

    Welcome to the Elements Illustrated Book!
    There are 1 element.
    

ユーザーと対話する

ユーザーが入力した名前に対して、挨拶します。
ユーザーの選択に応じたコードを実行して、適切な結果を表示します。

  1. プログラムを実行中のユーザーに、氏名を入力するように促します。
    「ユーザがコンソールで入力した値」を取得するために、readLine()関数を使用してください。

    print("What is your name?")
    let yourName = readLine()!
    print("Hi, \(yourName).")
    
  2. プログラムを実行してください。
    コンソール上で対話して、「入力された名前に対する挨拶」が出力されることを観察してください。

    What is your name?
    Charlie
    
    Hi, Charlie.
    

全体のコード

main.swift

import Foundation

print("Welcome to the Elements Illustrated Book!")
print("There are 1 element.")

print("What is your name?")
let yourName = readLine()!
print("Hi, \(yourName).")

次のステップ

続きは、「【Swift】Xcodeで始めるアプリ開発入門②」で解説。
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