10年ぶりのPC買い替えに伴い、MacOS Sequoia 15.4でターミナルの環境設定を実施した手順をまとめました。手順をすっかり忘れていたので、調べながらやった結果、結構時間がかかってしまいました…
忘備録も兼ね、各種サイトのリンクとともに置いておきます。
まずは、最低限の準備からやっていきます。
※細かい設定は追々の記事で書いていきたいと思います。
0. はじめに
本記事では、以下の前提で、環境を構築していきます。
OS:Mac OS Sequoia 15.4
パッケージ管理システム:Homebrew
エディター:emacs
1. PC初期設定(最低限。セキュリティ大事!)
ファイアウォールの設定→ONにします。
不正アクセスを防止し外部脅威からPCを守るらしいです。ONにしておくのが無難でしょう。
▶︎ Apple公式:https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mh11783/mac
2. ターミナルの設定ファイルの確認
デフォルトシェルを確認する。このデフォルトシェルですが、まずはざっくり、ターミナル起動時に実行される設定ファイルのようなものという理解をしておけば問題ないかと思います。
% echo $SHELL
/bin/zsh
echoコマンドを打って、上記のように返ってきたら、zshがデフォルトシェルだということがわかります。
ちなみに、macOS 10.15 Catalinaから、デフォルトシェルがbashrcからzshに変わったようです。筆者はこれに気づかず、ずっとbashrcの方をいじっていて内容が反映されず、スタックしてしまっていました。
▶︎Apple公式:https://support.apple.com/ja-jp/102360
さて、ホームディレクトリに置いてある.zshrcファイルを編集していきます。※.zshrcとはなんぞや、という話はまた別途。
一応、.zshrcファイルがホームディレクトリ直下にあるかどうかを確認しておきましょう。以下のコマンドを打つと、現在のディレクトリ直下にあるファイルの一覧が表示されます。
% ls -a
もし.zshrcというファイルが存在しない場合は、touchコマンドで.zshrcファイルを作成。
% touch .zshrc
この.zshrcファイルは、必要に応じて追々カスタマイズしていけば良いので、ここでは一旦簡単なエイリアスを設定して、設定が正常に読み込まれるかどうかを確認していきたいと思います。
3.テキストエディタのインストール
準備として、シェルスクリプト(.zshrc)の編集に使うテキストエディタをインストールしていきます。このテキストエディタは、後々のコーディングにも使います。テキストエディタはいくつか種類がありますが、ここでは一般的、かつ、何かと便利な(※筆者の主観込み)emacsを使う方法で進めます。手順は以下の2ステップです。
① Mac OS(Linux)用パッケージマネージャであるHomebrewをインストールする。
Homebrewは以下のサイトのインストールできます。
▶︎Homebrew公式:https://brew.sh/ja/
きちんとインストールされたかどうか、以下のコマンドで確認しましょう。
例では、バージョン4.4.29のHomebrewがインストールされていることがわかります。
% brew --version
Homebrew 4.4.29
② Homebrewを使って、emacsをインストールする
brew installのコマンドを使って、emacsをインストールします。
% brew install emacs
こちらも、きちんとインストールされたかどうか、以下のコマンドで確認します。例では、バージョン29.1のemacsがインストールされていることがわかります。
% emacs --version
GNU Emacs 29.1
Copyright (C) 2023 Free Software Foundation, Inc.
ここまでで、.zshrcファイルを編集するための下準備が完了しました。
4. .zshrcの設定を編集する
以下のコマンドで、emacsを起動し、.zshrcを編集します。
% emacs .zshrc
上のコマンドだとGUIバージョンのemacsが起動しますが、もし、CUIバージョンで開きたいときは、以下のオプション(-nw)を追加して起動します。
% emacs -nw .zshrc
さっそく、簡単な設定を.zshrcに追加してみましょう!
ここでは、例として、Finderを起動するコマンドをエイリアスとして設定する方法を挙げておきます。エイリアスとは、複雑なコマンドを短縮した別名のようなもの。これを設定することで長ったらしいコマンドを打たずにすむようになります。手順は以下の3ステップです。
① .zshrcの中で、エイリアスを記述する
finder
というコマンドの代わりとして、open .
を使えるようにします。
alias finder='open .'
emacsファイルを上書き保存(Ctrl+x Ctrl+s)して、終了(Ctrl+x Ctrl+c)。
② ターミナルを再起動する
※一度再起動をしないと、.zshrcの設定が読み込まれません。
③エイリアス設定したコマンドを実行する
% open .
GUI上で、Finderが起動すれば、大成功です!
あとは.zshrcをいじって、好みで色々カスタムしていく感じかなと思います。
次の記事では、開発にあたって必須のソースコードのバージョン管理システム、Gitを導入していきます。