はじめに
VS CodeでJava開発をしていると、時々こんな問題に遭遇することがありませんか?
- インポートが効かない
- コンパイルエラーが消えない
- Intellisenseが働かない
- プロジェクトの構造が正しく認識されない
- ビルドが通らない
これらの問題の多くは、Java Language Serverのワークスペースキャッシュが原因かもしれません。
Java Language Serverとは
VS CodeのJava拡張機能は、Eclipse JDTベースのJava Language Serverを使用してJavaコードの解析や補完を行っています。このサーバーは効率化のために様々な情報をキャッシュしており、時としてこのキャッシュが古くなったり破損したりすることがあります。
Clean Workspaceの実行方法
1. コマンドパレットから実行
-
Ctrl + Shift + P
(macOSではCmd + Shift + P
)でコマンドパレットを開く - "Java: Clean Workspace"と入力
- コマンドを選択して実行
2. 実行時の注意点
- プロジェクトの再読み込み: クリーン実行後、VS Codeはプロジェクトを再読み込みします
- 時間がかかる場合がある: 大きなプロジェクトでは数分かかることがあります
- 保存されていない変更: 実行前に必ず変更内容を保存してください
どんな時に使うべきか
症状別対処法
症状 | Clean Workspaceで解決する可能性 |
---|---|
インポート文が赤線で表示される | 高い |
Mavenの依存関係が認識されない | 高い |
新しく追加したライブラリが見つからない | 高い |
プロジェクト構造の誤認識 | 高い |
古いエラーが消えない | 中程度 |
パフォーマンスの低下 | 中程度 |
よくあるケース
// このようなインポートエラーが出る場合
import com.example.service.UserService; // Cannot resolve symbol
<!-- pom.xmlに追加したのに認識されない -->
<dependency>
<groupId>org.springframework.boot</groupId>
<artifactId>spring-boot-starter-web</artifactId>
</dependency>
まとめ
「Clean Workspace」は簡単で効果的なトラブルシューティング手法です。Java開発中に不可解な問題に遭遇したら、まずは騙されたと思って実行してみてください。
根本的な設定ミスや環境の問題は別途対処が必要です。Clean Workspaceを試しても解決しない場合は、プロジェクトの設定やJDKの設定を見直してみましょう。