定期バックアップのやり方には色々ありますが、その中で最も気に入ったのが差分のみコピーしてくれるrobocopyコマンドを使用した方法です。
1.robocopyコマンドの実行
まずはrobocopyを体験してみましょう。
最初に、手動でバックアップの練習を行います。
例として、Cドライブ直下のtempフォルダー配下を、Dドライブの外付けHDDにバックアップするものとします。
では、コマンドプロンプトを起動し、次のコマンドを実行してみてください。
>robocopy "C:\temp" "D:\backup\temp" /MIR /R:0 /W:0 /LOG:"C:\work\backup.log" /NP /NDL /TEE /XJD /XJF
注)
ログファイルは、Cドライブ直下のworkフォルダーとしていますので、workフォルダーがなければ事前に作成しておいてください。
処理結果はログファイルで確認しましょう。
(コマンドの詳細は、robocopyコマンドの説明を参照してください。)
2.2度目以降のバックアップ
次に、robocopyの優秀性を味わうためにもう一度手動でバックアップしてみましょう。2回目は差分だけのコピーですので処理はすぐに終わります。
尚、コマンドを実行する前に、バックアップ元(例、C:\temp配下)を少し変更(追加、削除等)しておいてください。(もちろん、変更がない状態でバックアップしても問題ありません。)
では、変更ができたら、上記1と同じ操作をしてください。
3.バッチファイルの作成(定期スケジュールで使用)
先ほどコマンドプロンプト画面で入力したコマンドをバッチファイル化します。
【手順】
・テキストエディタを開き、先ほど実行したコマンドをコピーまたは入力します。
・次に、ファイルを名前を付けて保存します。そのときにファイル名は”~.bat”とします。
(~の部分は自由な名前)
ここでは、仮に"myBackup.bat"とし、"C:\work"に保存するものとします。
4.定期スケジュール化
定期スケジュール化を行うとPCが自動でバックアップしてくれるのでとても便利です。手順は少し長くなりますが、一つ一つの操作は簡単ですので面倒がらずにやってみましょう。
(1)「タスクの作成」画面の表示
・「スタートボタン」→「すべてのプログラム」→「管理ツール」→「タスクスケジューラ」をクリックすると、タスクスケジューラが起動
・「タスク スケジューラ ライブラリ」を右クリックし、「タスクの作成」をクリック
(2)全般タブの設定
・「名前」はバックアップのわかりやすい名前を入力
・「ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行する」を選択
※Windowsにログオンしていなくてもバックアップが実行されます。
・「最上位の特権で実行する」をチェック
・画面最下部の「構成:」で「Windows7」を選択
(3)トリガータブで時刻を設定
・新規ボタンをクリックし、「新しいトリガー」画面を表示
・「タスクの開始」は「スケジュールに従う」を選択
・「設定」は毎日を選択し、「開始」の時刻には17:00:00を入力。←指定した時間に実行されます。
・「間隔」は毎日なので、1日で良い。
・「有効」にチェックを入れる。
(4)操作タブ
・新規ボタンをクリックし、「新しい操作」画面を表示
・「プログラム/スクリプト」は実行するバッチファイルのパスを入力
←今回は「C:\work\myBackup.bat」とします。
・「開始(オプション)」に実行するバッチファイルがあるフォルダのパスを入力
←今回は「C:\work」とします。
※このパスを指定しておかないと、バッチファイルが正常に起動できません。
(5)条件タブ
そのままでよい
(6)設定タブ
そのままでよい
(7)タスクを実行するユーザ名とパスワードを入力
・「タスクの作成」画面でOKボタンをクリックするとユーザ名とパスワードの入力が督促されます。
・PCのユーザ名とパスワードを入力し、OKボタンをクリック
以上で定期スケジュール化は完成です。
タスクスケジューラ画面で手動で実行できますので、事前に確認しておくとよいでしょう。
(方法)
・真ん中のウィンドウで自分が作成したタスクを選択
・一番右にある「操作」ウィンドウで「実行」をクリック
すると実行できます。
実行されたかどうかは、ログファイルの日時で確認できます。