こんにちは、 @illypon です。
教えてくれそうで教えてくれないソフトウェア産業の常識。
今回は会社組織の中で開発をするなら避けては通れない稟議(りんぎ)についてです。
稟議って何?
たとえば、適切な目的のために会社のお金を使いたいときであっても、
会社のお金を減らすような重要なことを社員がする場合には会社の承認が必要です。
この「会社から承認をとるためのプロセス」が稟議です。
稟議は稟議書をもって回覧されることが多く、決裁者に承認または否決されます。
エンジニアにとって身近な、稟議が必要となる行為には以下のようなものがあると思います。
- 新しくプロジェクトを立ち上げるとき
- 開発に特別に必要なPCや機材、ツールを買うとき
- 技術本を買ったり勉強会に参加する費用が特別に必要なとき
- 新しく社員を募集して雇うとき
- 協力会社に仕事を発注するとき
- サービスの広告を出すとき
- 新しい事業を立ち上げるとき
稟議を通すには
稟議の目的の多くが会社のお金を減らすものである以上、決裁者が納得できる使い道でなければなりません。
稟議を通すのにも技術が必要です。
以下にちょっとしたテクニックを紹介しておきます。
- そもそも期初予算がないと厳しいので、期初予算にふんわりと盛り込んでおく
- あまり細かい表現にすると予算の転用が難しくなるので、ふんわりとした費目にしておくこと
- 過去に提出された稟議書をチェックして、稟議が通る金額の相場を把握しておく
- 金額によって稟議の決裁者が変わる場合は、その金額を意識して見積を作ることも大切
- 相見積(あいみつ)をとり、2つ以上の見積書を用意する
- 購入先が自分の中で決まっている場合は、当て馬を用意する
- 一社からしか購入できないものであれば、その旨を明記する
- 稟議書では目的、費用、効果を明確にする
- 稟議書では投資に対するリターンを定量的に説明する
- 欠員による社員募集などであれば簡潔でよいが、その場合、早めに行動することが重要
- ずっと行動せずにいると、この部署は人が減っても大丈夫なんだなと思われてしまうため
- 協力会社への業務委託であれば、小さいプロジェクトで実績を作っておくことも重要