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量子テレポーテーションは「本当」はどうなってるのか??

Last updated at Posted at 2022-12-24

量子テレポーテーションって一体どう言う話なのか?よくよく考えてみたらどんどん怖い話に??

量子テレポーテーションと言うSF??現実??

量子コンピュータの話でよく出てくる、量子テレポーテーションというものがある。量子通信、と言う分野で例のアリスさんやボブさんが量子を持って世界をテレポーテーションして駆け巡る話なんだけどw

あ、いや嘘、ちゃんとした理論だし実験でも確認されてるし、宇宙までちゃんと通信できたりと、既にかなり実用化もされてきてると言われている、怪しくない??最新技術だ。

その上、この基本となる量子エンタングルメントは、ノーベル賞にもなってるから、最近は一般の人たちも知ってる人たちが多いだろう。

で、これって、実際の内容的には、少なくてもそんなに複雑な話では無い、表側だけ見てるとね。

量子コンピュータで言えば基礎的なゲートの組み合わせで出来るし、結構この分野に入りたての人の演習問題的なアルゴリズムでもあって、色んな人が経験してるだろう。量子コンピュータライブラリのQiskitやCirqなんかでも本当に簡単に試せる。

でもね。自分なんかはデジタルでプロセッサとシステムを一から自分で設計して開発してたから、モヤモヤするんですよ。大昔のTTLの74シリーズ並の小さいww回路のくせになんか変だなーって。式とか追ってけばそうなるし、分かってるような気もするが、でも何かが引っかかる。何かが変だ。

で、今回はこのすごく小さくて基本なはずの「量子回路」が本当はどうなってんのか、じっくり眺めて考えて見たわけですよ。

まず構成図

ここからはまあ小さい回路だし、改めて書いても簡単なんだけど、Youtubeとかには基礎的な回路だけあって、沢山のアルゴリズム紹介もあるし、自分よりちゃんとした説明が沢山出てるからその中で下記の方のものが正確と思うのでキャプチャしてリファレンスにしてみていこうと思う。丸山不二夫氏。日本Androidの会の初代会長さんだね。大昔に会ったな😌の量子テレポーテーションに関しての説明。基本式関係は全部これでわかる。

全回路はこんな感じだ。書き直しても数分なの分かるでしょ?

Screenshot_2022-12-24-11-17-22-430_com.google.android.youtube.jpg

BSGはBell State Gate。中身はこう。

Screenshot_2022-12-24-11-17-56-359_com.google.android.youtube.jpg

こんな計算になる。00>から11>を入れた時に出てくる4つの状態はベル基底とも呼ばれている。

Screenshot_2022-12-24-11-33-40-847_com.google.android.youtube.jpg

Screenshot_2022-12-24-11-34-32-286_com.google.android.youtube.jpg

BMGはBell Measure Gateで中身はこう。

Screenshot_2022-12-24-11-18-09-398_com.google.android.youtube.jpg

働きはベル基底を元に戻す。それ以外の状態は計算しないと分かりにくい。

Screenshot_2022-12-24-11-34-21-475_com.google.android.youtube.jpg

基本的にはたった6つの量子ゲートと、量子計測器2つで出来てる。

もう回路だけ覚えるなら一日で小学生でもかけるレベルの簡単さなんだよね。中を理解するのはちょっと大変だけど、それでも量子コンピュータの基礎の所だから、ちゃんと量子力学とか大学で学習してれば本当に直ぐに式も動作もわかるし、自分で計算もできるデジタル回路のブール代数ともまあ複雑ではあるが、対しては変わらない。量子力学が間違えてなければ確かにそうなるはずだなー。って自分でも確認できる。この方の説明もとても分かりやすいので、知らない人はじっくり見たらいいと思うよ。

シミュレーション

Cirqでのソースはちょっとテストするならこんな感じだよね。確認用に簡単に作成したのを乗せとくね。

#################################################
# 量子テレポーテーション回路
# アリスの量子をボブにテレポートする
#################################################
from cirq import NamedQubit, Circuit, Simulator, measure,rx
from cirq.ops import X,  H, CNOT, CX,CZ
import math

#使用するqubitの定義
q0 = NamedQubit("q0")
q1 = NamedQubit("q1")
q2 = NamedQubit("q2")

#回路とシミュレータ定義
circuit = Circuit()
simulator = Simulator()

#################################################
#マクロ定義
#################################################
#アリスの量子状態の初期化
def START(theta):
    yield rx(theta)(q0)

#Bell State Gate
def BSG():
    yield H(q1), CNOT(q1,q2)

#Bell Mesure Gate
def BMG():
    yield CNOT(q0,q1),H(q0)

#古典観測し復号用の符号を得る
def MEASURE():
    yield measure(q0,q1,key='Measured')

#もらったqubitを復号信号でデコード
def QDECODER():
    yield CX(q1,q2),CZ(q0,q2)

#結果を出力
def RECEIVE():
    yield measure(q2,key='BOBs')

###########################################
#回路設定
###########################################
#アリスの量子を初期化
#circuit.append(START(0))
circuit.append(START(math.pi/2))
#circuit.append(START(math.pi))

#テレポート回路
#Φ+ベル基底を準備
circuit.append(BSG())

#
# ここでボブに錬成用に作った生のq2量子を渡すよ!そしてボブは宇宙に!!!
#

#アリスの量子と残ってたq1をもつれ合わせる。この時点でアリスのq0量子は変なものに変化!!(肉体消失??)
#ボブの絡み合ってたq2量子も入って空間を超えて3体合体!!
circuit.append(BMG())
#そしてq0,q1は観測で古典ビットになってデコーダーに送られる
#ボブのq2はさらに宇宙でいつの間にか変化!!
circuit.append(MEASURE())

#
# 宇宙にいるボブにq2復号の2古典ビットを通信で送るよ!!!
#

#q2と古典通信ビットからアリスの量子q0と全く完全に同じ量子を再錬成!!(なんと肉体再生??)
circuit.append(QDECODER())
#最終観測
circuit.append(RECEIVE())

print("Circuit:")
print(circuit)

###########################################
#シミュレーション
###########################################
simnumber = 1000
#simres = simulator.simulate(circuit)
simres = simulator.run(circuit, repetitions=simnumber)

#結果表示
if simnumber <= 100:
 print("\nResults:")
 print(simres)

print('\nBOBs final observed bits')
print(simres.histogram(key='BOBs'))

結果はこんな感じで数秒で出てくる

Circuit:
q0: ───Rx(0.5π)───────@───H───M('Measured')───────@───────────────
                      │       │                   │
q1: ───H──────────@───X───────M───────────────@───┼───────────────
                  │                           │   │
q2: ──────────────X───────────────────────────X───@───M('BOBs')───

BOBs final observed bits
Counter({1: 510, 0: 490})

結果もちゃんと、アリスは最初π/2の回転で重ね合わせになってたから、1000回のシミュレーションでもほぼ5割づつ{1: 510, 0: 490}にちゃんとなっている!!上のソースで初期の角度を0にすれば全部0、角度をπにしたらちゃんと反転して、全部1になって出てくる。テレポーテーション完成!!(いやシミュレーションですよwww宇宙行ってないしw)

うん、まあでも、量子テレポーテーション、簡単だなー・・・

でもさ、これ、お高いテレポーテーションなんでしょ??

いやこれみたら、テレポーテーションなんて大それたものじゃないでしょ??と思いたくもなる。やってる結果だけ見たら、やっぱりものすごく変たよ。量子状態が光速を超えて転送されてるとか言ってるし。いや、量子も運ぶか飛んでかないとだし、その後、今までのネットとかで送る古典通信も必要だし。それでうりゃうりゃやってるし。なんだ??どこが光速を超えてるんだ??量子状態が移ってるのは分かるけどさ。それってデジタルデータのコピーと基本同じでないの??実はデジタル回路と通信を量子とか、テレポーテーションとか、変なこと言ってお金を集めてるだけじゃないのかよ!!??実は業界あげてのポンジスキームか!!??ビットコインか?タイーホか!??

と、疑いがむくむくと湧いてくる。湧いてこない人達はある意味しあわせな人達なんだと思うw親や先生や上司の言うことはよく聞く日本の人なんだろう🇯🇵🤤

でもざんねんながら自分は日本人でも天邪鬼な性格なので、そんなのは嫌なんだ、許せん。

なんかあの先生の説明をもう一度じっくりとおってこの小さい回路の中で何が起こってるのかを全部理解したい!!なぜ古典を超える話になる??一体どこで何が起こってるんだ??

いつ量子はテレポーテーションするのか??

そもそも、量子状態がいつの間にかゴールについてるんだけどさ。なんか説明聞いてるといつ移ったのか、よく分かんない。ボブくんの量子って最初に絡み合ってただけじゃないの??あれれ?初期状態から一体いつの間にコピーされてんの??

アリスの情報は最後にデジタルでしか貰ってないぞ??

ボブくん、あんたアリスと繋がってないじゃん!!

しかもデジタルも含めて初めてコピー完成??って事はその前にはそれやらないとならない、なんだか不明な怪しげな量子になってるってことだよね??なんだ変な量子って!!???溶けてんのか??送る時に溶けちゃうのか???

そこが一番変だよね。最初のBSGの中で絡み合いの時から、ゴールのXとZゲートのところまで何にもしてないのに??何んも触ってないのに、一体いつ変なものに変わったの??

この、「いつ??どうやって??」の問題、本当に正確に答えられる人、この原理知ってる人の中でも、開発したり使ってる?人の中でもどれだけ居るんだろう?いや式でそうなるよって言っても、式には「いつ」とか、「どうやって」とかちっとも(明示的には)何も書いてないからね。その式の変形の中では要は物理現象の説明として圧倒的に不足してる。ここが量子力学の限界でもあるんだけど、

「考えるな!計算しろ!!」

って言われちゃうんだよね。

そこでこのたった6ゲート(+2観測ゲート)の回路を必死に大人の自分が追うわけです。一デジタルなら数十万ゲートのプロセッサ設計してたんだけどね。この回路はそれほど分かんない。いや分かるけど納得ができない。物理実態と何が起こってるかが見えない。まるで手品、だ。よく出来た科学はやはり手品なのか?箱の右から入れた玉が、はっと気づくと左から緑になって出て来てるよ。式ではそうなるからさー!!って、あなた納得できますか??モヤモヤが爆発するんだよね。

実はこの先生もほかの場所で、さららっと、この回路では時間が戻ってる、とも考えられますね😎😂とか、言っちゃってるんですよ!!なんだよ、ますますトンデモか!!??いや現実??

一瞬一瞬を追っかけてみる。

なので追いますよ。1ゲート、1ゲート。

第1段階 アダマールでは?

なんか普通にアダマールかけてるね。まあブロッホ球とか知ってればこうなってる。ここから

IMG_20221224_112520.jpg

で、式はこうなる。

Screenshot_2022-12-24-11-32-49-941_com.google.android.youtube.jpg

下のqubitは2番目だから0のままくっ付いてる。

本当に基本だよな。qubit。別に怪しくない(いや実は高次元側に回してるんだけど)。そしてもう1qubitの0>はそのままだ。特に変化してないよね。

次のCNOT

ここで、CNOTって、デジタル回路知ってると、最初、いわゆるXOR(エクスクルーシブオア)、排他的論理和、として見ちゃうので、そうなのかなと思うんだけど。でも実はもつれ合ってこうなる、とか言ってんの。ここで、実際にはXORなんて簡単なことしてない、とまず気づかないといけない。式はこうなる。

Screenshot_2022-12-24-11-33-19-196_com.google.android.youtube.jpg

2量子ビットがもつれあってる、って事は、この2つのqubitは(実機なら)仮想なものでなくて、何かの量子で、それが(たとえ数ミクロンでも)離れた場所にあって、それがもつれ合う、って話。もつれ合いの意味、本気でわかってるか、ここで先ず問われる。本当にこの離れた物体はひとつの量子状態、を持ったものとなっている。要は離れていても心はひとつ、みたいなテレパシー??状態になってるって話。もうこの時点で実は完全に変な話になってる。たった2ゲートでも、もうこの世にありえないような状態を作りましたよ、とか言ってる訳ですな。

高次元側に出てて、しかも離れてても一体化??

量子力学なのか、超弦理論なのか?とにかくもう既にここでSFな世界に突入してる。量子力学の式だけおってると、あっそ。になってしまうが、この回路の2本の線は実はもう、離れてても2本じゃないって事だよ!!

実はこんな感じだよ。

IMG_20221224_120639.jpg

BMGの動作

でさあ、もうBMGはMesureとか言ってて、計測部なんで出力部なんですよ。いや、絡めただけで、もう完成??まるでサラダにソースかけてるだけみたい。で、いつの間にかそれがアリスのカレーに化けてる訳なんだよ。うひー。

ここもゲートを追うよ。

第3ゲート。またCNOT

式はこうなる。下の式Ψ1だ。まあそうか、とにかく式だけ追いかけてる分にはあまり怪しくないんだ。この隠れ方はすごいよねww

Screenshot_2022-12-24-12-00-50-512_com.google.android.youtube.jpg

で、ここでは絡めたqubitのひとつ、と、アリスの持ってるqubitをCNOTにかけてる。でも重要なのは、ここではボブに行くはずのqubitとは絡めてない。だからさ。ボブのやつは変わってないんでしょ??

いや、ここで奥さん、手品の時間、ですよ。実はアリスqubitとCNOTでまぜまぜした時に、なんと3つ絡むって話だな!

ここが分かんない。要はこうなってるって話だな。つまり、なんと2つが絡んでるだけじゃないんだ。既に三体合体!!なんだ。しかももう、ボブくん第3qubitを宇宙に持って来てるかもなのに??知らないうちに勝手に三体合体させられてるぞ!??

IMG_20221224_120310.jpg

これ、気づかない人結構いるんだと思う。絡み合ったものをほかと絡み合わせるとどんどんみんな仲間になってしまう、って事だよ!!絡み合わせたらどんどん絡み合いが増えていく。

知らないものと知らないうちに一緒にされてる。

そして雪だるまなのか、何かの塊魂が宇宙にどんどん出来ていくんだよね!!離れた所の量子達がみんな仲間になっていく。それがこのCNOTゲートの怪しい動作だった!!世界をひとつに、すべての量子をひとつに!!やばい。このCNOT君が暴走したら世界は全部繋がって宇宙補完計画が完成してしまうって話では??ゲンドウが勝手に始めてもボブくん知りもしないんだよ??

笑う??笑うけど、でも式的にはそうなってる。不思議では無い式変形のつもりでも物理的にはめっちゃやばい話してる。気づかないといけないんだけどね。

で、これをあの先生は考えたくなかったのか、「量子力学は時間軸に対して可逆だから、時間が戻ってると言ってもいいですね」とか、さららっとまたSF言うわけですが。

解釈問題なんだけどね。時間が戻るというか、みんなが空間を超えて繋がってる、と言うか??でも超弦理論やHQFTなどの高次元物理を仮定すれば繋がってるんだよ。距離?知らんがな。え?100億光年??知らんがな(۳˚Д˚)۳

第4ゲート アダマールゲート

どんどん怪しい世界が出来てしまった時点で、もう最後のゲートなんだけど!!えー??一瞬で宇宙補完計画をサラッと見せられたんですが、もう話終わりなの??いやいや伏線デカすぎの数行SFだな。そして大学の先生も自分がSF言っちゃってる事を知らないのか隠してるのか。

でここでアダマールですよ。なんかしかも1qubitにだけかけてんの。なんだら??式的にはこれも分かる。これで第1、第2qubitと、第3qubitがテンソル積に分解できるようになる。つまり、ここで何が起こったか??このHゲートを通った瞬間何が起こったか??

Screenshot_2022-12-24-11-50-36-047_com.google.android.youtube.jpg

それは、1、2qubitは絡んだままなんだが、3qubitが「切れた」という事だ!!もう絡み合ってない、ボブくんのqubitの状態はこれになってる。いや嘘。大嘘。まだ切れてない。絡み合ってる。(最初勘違いしてここで切れると書いてました。ごめんなさい!!)

これは、アリスさんのqubitとも違うし、なんだか分からない量子。複雑な量子状態だよ。まさに元のものとは似ても似つかない、まさに元の物体が溶けた中間状態の量子みたいなものだ。溶けた量子だ!!で、これが運ばれた、わけですよ。いや運ばれた先でいつの間にか?「変わったのかも!?」

光なら高速、他のものでも量子だけなら光速に近くまでは加速して送れるかもだが、BMGを「最初の2ビットが通った瞬間にボブ君の量子は地球のアリス量子ともつながり、3体合体!!そして元のアリス量子は量子状態が変わって実質消失!!!

この、知らないところで自分の持ってた量子ががどんどん永久的に変わっていく、って話、めっちゃ怖くないですか?悪用だって出来そうだぞ。悪人に自分の絡みあった体を奪われたら、変な量子に宇宙でもいきなり溶かされちゃうかもだぞ!?

で、でも実はここで終わりじゃない。すべてのqubitは「まだ絡んでる!」お前らまだつるんでんの??

観測

IMG_20221224_121427.jpg

で、この第1qubitと第2qubitを観測する。この時は絡み合ってるが、この中には2つの絡み合いが!!混ざってる。そしてそれを観測して2ビットの古典ビットを得る。そしてその瞬間に、ボブくんのゲートはまた変な形になる。

(I|Ψ> + X|Ψ> + Z|Ψ> + XZ|Ψ>)1/√2

そして、ここで!!第1と第2qubitはいなくなってしまう。観測されて、切れてしまってどっかに行ってしまう。

得た情報は何かと言うと、「さっき溶けちゃったボブくんの量子を元に戻す」ための情報、言っちゃえばまさに溶けた量子を元に戻すための「呪文」なんだな。1ビットですらない。単純では無い。そしてこれがないとボブくんの量子ビットは永遠に戻らない。

地球の2qubitが観測を!された瞬間に!」ボブくんの持ってた量子はそれらとついに(高位次元で?)「切れて」、その上、アリス味の入った、しかも元のアリス量子でもない、さらに変なものに変わってしまったのですね!

ああ、恐ろしい。溶けたジャイアンはもう戻ってこない。のび太、やったな。

最後のゲート達

観測後に変化した第3qubitはこれだ。

(I|Ψ> + X|Ψ> + Z|Ψ> + XZ|Ψ>)1/√2

IMG_20221224_121547.jpg

これもなんで付いてんのか、オマケかよ??とか、思ってはいけないんだね!?これこそ、怪しい量子状態にされて送られたボブくんのビットを「元に戻す」操作だよ。

測定のビットに従ってXに1が立っていたらXゲートを、Zに1が立っていたらZゲートを適用するだけ。でもそれで、式の中から全部消えてアリスのqubit、Ψだけが残るんだよね。これも式としては超簡単。

でも、これで、式を見たらアリスさんの量子状態が完全にボブさんの量子に戻ってくる。アリスさんの所にあった量子がこの操作でボブくんの所に同じ量子として「出てきた」

で、また怪しい話をしないとなんだけど、量子は本質的に、絶対に区別がつかない。これは本当の意味で区別がつかない。どうやっても同じ状態にあるならそれは同じ量子でそれ以外には全く区別する方法がない。そもそも電子がなんで全く同じ質量で同じ電荷か??同じって、工場でちゃんと作ったからだいたいおんなじに揃ってる、って話、じゃあ、無い!!なんもせずに、どこまで細かく計っても、電荷も質量もおなじ。区別する方法は「原理的になく」同じ量子は同じものと考えるしかないんだ。

だから、ボブくんの所で出てきた量子は、本当にアリスの量子としか考える方法がない。この、絶対に区別がつかないし、他にボブくんの量子と同じものは作れない、のは完全にもう決まってる(量子コピー禁止則は証明済み)。これはコピーとは言えず、アリスのqubitがボブの所に「移動した」と考えるしか、無いって話なんだ。

怪しそうに見えなくてもこの小さな回路は、SF要素が満載だった。これって、実際には、今のコンピュータより早いよ!!(量子超越性)みたいな話よりもっともっとずっと怪しい話ではあるんだな。まあただでさえ理系のど真ん中でも分からない話なんだから、ビジネス畑の人達には「早くて便利」とか言うしかないとは思うけど。もっと量子の業は深い😎

量子は区別がつかないから、同じものが離れた場所に出てきたら、テレポーテーションしたと考えるしかない

から、量子テレポーテーションと呼ばれているだよね。はあ。

で、簡単にできるようになった。誰でもSFをすることができるようになった。大学で量子力学を齧ったら、たった1量子とはいえご家庭でもテレポーテーションをする事が可能になった。

もう少し

うーん、じっくり考えたら量子はやっぱりテレポーテーションしてるって話になるんだけど、しかも、その機序も式だけでなくしっかり怪しくなく実在し、物理的にも理解出来たんだけど。いや、嘘だ。なんか繋がって離れたら移ってんじゃねーか!!??式でも理屈でも分かるんだけど、でもまだしっくり来ない!

で、図示をもう一度してみようか。

最初に2本の線がBSGを通ったらひとつになって、

IMG_20221224_120639.jpg

3本目もBMGの真ん中の所で絡んで

IMG_20221224_120310.jpg

そしてBMGのHゲートで、さらに3つの量子状態は絡んだままで変形する。

Screenshot_2022-12-24-11-50-36-047_com.google.android.youtube.jpg

つまり3つで1つだったのものが、最後のアダマールHの後、観測で切れた瞬間に!!!3本目にアリスのΨが「移った!!」

まさに量子が飛んだ瞬間は、ここ、だ。繋がりが切れる瞬間に、アリス情報は3本目だけに残った、んだね。切れる瞬間。それまではアリスのΨは??3本が持っていた。どこかにあったのではなく、

3本が持っていたんだ。

そして観測ゲートを通った瞬間に、ボブのqubitにだけ、アリスのΨが入ったんだね。

でも、実はその瞬間はボブは遠い所でその量子を持ってるだけ。全く知らないうちに、その中身が変わってるし、アリスがいつBMGを使ったのかも知らないかもしれない。最初にBSGを通した0のqubit2つの事しかボブは覚えてないかもという事。エンタングル装置に入れたら、いつの間にか、宇宙のどこかから、量子が自分の量子の中に 降ってきて 、この2ビットの呪文を解析装置(XとZの制御ゲート)の装置にかけると、アリスさんの量子が手に入ります、と言われるんだよ。

そして、制御Xと制御Zを通ったらΨだけ残る。

IMG_20221224_121547.jpg

ビデオとかにしないとやっぱりよくわからんな。

はっきりしたのは絡み合い、によって2つの量子がひとつのもの(端点の状態は異なる事も)と明確に見えるという事。3つでもそう。絡み合った量子さん達はまさに「ひとつのものになっている」と考えるしかないという事。時空を超えた、(超弦理論のように線だけでなくこの場合でも3本の線)がひとつのもの、が存在すると考えるしかない。これは高次の多様体と言うか、超弦理論の紐というか既にM理論の膜、Dブレーンというか。そしてその描像は、液滴モデルのHFQTとも完全に重なる事も分かるでしょう??量子はつぶになってるだけでなくて、紐みたいに繋がったり、べったりした餅みたいになるんだ。高次元でね。不思議じゃないよね。高次元なだけ🤨

ここでアインシュタインも出てくるんだよな

で、この世界と量子力学の勝利、みたいな話になるのかまた心配でもあるが、実はあのアインシュタインがここで戻ってくる話でもあるんだよ。

ERブリッジと言うのがある。

6226_6227_1.png

名前をEinstein Rosen Bridgeと言う。こんな図。まさにいわゆるワームホール。こんな理論、100年近く前にもう出てたんだよね。

あの、量子力学はSpookyだ!!と言ったアインシュタインが、実はその「EPRパラドックス」の話を出した同じ1935年に、EPRの名前のポドルスキーだけ入ってない、アインシュタインとローゼンで出した、「時空のつながりとワープに関する理論」だ。

遠隔作用をアインシュタインは認めなかった!!とか、単純な話がまた世の中には平気で出回ってるんだけど、実際にはそんな簡単な話ではどこまでもなく、アインシュタインはアインシュタインで、自分なりの遠隔作用に関する理論を出してた。つまり彼が言いたかったのは、ボーア、偉そうなこと言ってんじゃない、俺の方が正しい、お前の理論はポンコツだ!!って事だったんだよな。本当は。そして実際にいまだに「ダブルスリットも説明出来ないで」世を惑わし続けるポンコツだったのでは。と。

そして近年、このERブリッジと、量子エンタングルメント、は同じものとみなせる、と言う理論も出てきたんだよ。

そして、ひょっとしたらこのブリッジ(ワームホール)をうりゃうりゃすればね。スタートレックやらヤマトやら、の世界は近いかもって話になるんだね。量子はもうテレポーテーション出来たという話。しかもハンディに!!そしてアインシュタインとボーアはこの部分に関して実は同じことを言っていた。って面白い話でもある。実は超弦理論なんかも含めて、現代物理はこういう所ぐるぐる回ってる感じもする。ただちなみに「実験が優先する」は今後も変わらないだろう。

結論らしきもの

つまり、量子エンタングルメントや、量子力学の応用とみなせる量子コンピュータは、実際に否定できないが(量子超越性に関する疑問や議論等は別記事に書いている通りあるけど、まず大枠は動く、という意味)、一方、別理論でも同様の予想は出てくるし、色々な振る舞いが記載できる、という事。そして超弦理論、M理論、HQFT、ERブリッジ。どれも同じような時空のつながり、を予想してる。だから、量子エンタングルメント、は、実際には実験的にも理論的にも否定できないのだろう。

どういう機序か、と言えば、

もつれあったものたちは離れていても、高次元側で繋がっている一体のものだから

だから既に100万円出せば誰でも高次元でこの世界を補完出来るゾ!!

はまあ極端としても同じような話だよ。この先100年で何が起こるんだろうね。「このエンタングルメントはいくら考えても、高次元含めた世界の基本的な部分だし、どうやっても基礎的な物理現象じゃないの?」と言う事にならざるを得ないんだと思うわけです。良かった、良かった😎😌

ふむー🤤😫

追記

この話を書いていて、ひとつ思ったのは、やはり今の量子力学という理論への不満という面だ。

確かに絡み合いが式で表されているし、量子に関して計算通りの挙動もしている、と言えばたしかにそうなんだけど、絡み合いがどこでどうなっているとか、その量とか、そういうものが全く予測できていない。自分で計算した式から「解釈」する事で初めてもつれが分かるという、暗喩性、と言うか、explicitな結果が出てこない事も予測性への疑問が付く。

波動関数自体が実在でないとか言ってるぐらいだし、なんなら粒子すら実在しないと言ってるぐらいなので、この世界の詳細な予測性、特に高次元側への予測性が極めて少ない(無い)し、それが十分だと言ってしまっている事もやはり足りない。数学的にも射影空間の学問と見なせるんだから仕方ないと言えば仕方ないんだけど。無理な正当化や強弁だけはやめて欲しいと思うんだ。

言ってしまえば

「ボールは投げたらいつか地面に落ちる。しかしいつどこに落ちるかは問うてはいけない!飛んでる間もどうなってるか知らないし、なんなら飛んでるボールは無いかもしれない!!」

という理論だ、という事だ。それは間違ってはいないのは確か、落ちるかどうかは確率的には分かるから良いじゃん、と言っている。

だけど結局は粒子と波動の二重性自体に関して、そもそもHQFTの系のようなダブルスリットも再現出来てしまう実在の系がある事も全く予測できなかったし、それどころか否定に走ってたし、それから言って、今までは役に立ったのは確かなんだけど、もう今後はあまり実用的でもない。

量子もつれは量子力学でなくても予測されるし、その他の事象も説明も予測も上手くできないのだから、量子力学は既にすっかり適用限界を迎えている古典理論で、理論としてはやはり上位の理論で早く記述され直されるべきなのは必須!というレベルと自分は考えている。

少しきつく言うと、量子力学のコペンハーゲン解釈が一体学問として何を守りたいかと言えば、本来のこの世界の実在よりは、彼ら学者の「社会的実在」を一番守りたいのかもなあ、とは思うよ。

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