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Pythonのfor文まとめ

Last updated at Posted at 2021-11-11

はじめに

Pythonのfor文は(C言語などの記法を参照している多くの言語とは異なり)少し特殊なため,様々なPythonのfor文をまとめてみます。

※ 本記事は,Python初心者の方にPythonicなコードを知ってもらいたいという目的で書いています。それなりにPythonに詳しい方には新たな発見はないかと思います。予めご了承ください。

一番基本

Pythonのforは他の言語で言うforeachのような感じで,リスト(など)から要素を一つずつ取り出して処理するイメージです。

例えば

for i in [0, 1, 2, 3, 4]:
  print(i)

実行結果:

0
1
2
3
4

まあこれなら普通は

for i in range(5):
  print(i)

と書きますね

インデックスと要素を同時に取得する

例えば,

s = 'spam'
for i in range(len(s)):
  print(i, s[i])

のようなコードは,組込み関数enumerateを使って

s = 'spam'
for i, c in enumerate(s):
  print(i, c)

というように書くことができます。

実行結果:

0 s
1 p
2 a
3 m

複数のリストを扱う

複数のリストを同時にイテレートする

同じインデックスで複数のリストを同時にイテレートする場合には,zipを使って

for i, j in zip(range(5), range(10, 15)):
  print(i, j)

という書き方ができます。

実行結果:

0 10
1 11
2 12
3 13
4 14

直積を利用する

リストの直積集合を利用したい場合には,for文をネストする代わりに,itertools.productを使って

from itertools import product

for i, j in product(range(3), range(10, 13)):
  print(i, j)

と書くことができます。

実行結果:

0 10
0 11
0 12
1 10
1 11
1 12
2 10
2 11
2 12

要素を使用しない場合

複数回同じ処理をしたいが要素は要らないという場合には,アンダースコアを使って

for _ in range(100):
  print('spam')

と書くことで要素を捨てることができます。

dictを回す

辞書のデータのキーだけ,値だけ,あるいは両方を順番に取得したい場合はよくありますが,この場合はそれぞれ

menu = {
  1: 'spam',
  2: 'ham',
  3: 'egg'
}

# キーだけ
for num in menu.keys():
  print(num)

# 値だけ
for item in menu.values():
  print(item)

# 両方
for num, item in menu.items():
  print(num, item)

と書けます。

実行結果:

1
2
3
spam
ham
egg
1 spam
2 ham
3 egg

イテレータを実装する

自分で実装したクラスをイテレータとして利用したい場合には,__next__()__iter__()を実装します。
例として,指定された個数だけフィボナッチ数列を返すクラスを示します。

class Fibonacci():
  def __init__(self, cnt):
    self.n0 = 0
    self.n1 = 1
    self.cnt = cnt

  def __iter__(self):
    return self

  def __next__(self):
    if self.cnt == 0:
      raise StopIteration()

    self.n0, self.n1 = self.n1, self.n0+self.n1
    self.cnt -= 1
    return self.n0

for f in Fibonacci(5):
  print(f)

実行結果:

1
1
2
3
5

for-else

私もいまいち遣いどころを把握していないのですが,

for item in items:
  # なんか処理1
else:
  # なんか処理2

という構文を紹介します。
「なんか処理1」は通常のfor文のように処理され,この中でbreakが使用されるとすべて終了します。
しかし,breakが使われずにループが終了した場合には「なんか処理2」が実行されます。

簡単な具体例を挙げると

def is_prime(n):
  for i in range(1, n):
    if n % i == 0:
      print(f'{n}は合成数です')
      break
  else:
    print(f'{n}は素数です')

みたいな感じですかね
(この場合は早期リターンでいいので例として微妙ですが,文法の説明ということでご容赦ください)

さいごに

『エキスパートPythonプログラミング』を読みましょう。

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