ABINITを東京大学物性研スーパーコンピュータシステムB（ohtaka）上でビルドしたのでその手順を記録しておきます。
この文書は書きかけで、随時更新中です。
準備
モジュール
intel_mpi/2020.4.304
intel_compiler/2020.4.304
intel_mkl/2020.4.304
環境変数
netcdfで必要になりそうなので、以下を~/.bashrcに記入してsourceしておくと良いでしょう。
export C_INCLUDE_PATH=${HOME}/local/include
export LIBRARY_PATH=${HOME}/local/lib:${LD_LIBRARY_PATH}
export LD_LIBRARY_PATH=${HOME}/local/lib:${LD_LIBRARY_PATH}
ABINIT バージョン
- 9.6.2
必要な外部ライブラリ
- libxc
- HDF5
- netCDF
- netCDF-fortran
外部ライブラリのインストール
ライブラリはすべて$HOME/local以下にインストールするものとします。
libxc
こちらを参照して下さい。
HDF5
HDF5のダウンロードページからソースコードをダウンロードします。リンクが得られなかったのでwgetは使用せず、ソースコード（*.bz2）をダウンロードし、サーバにアップロードします。
$HOME/localでファイルを展開します。
bzip2 -dc hdf5-1.12.2.tar.bz2 | tar xvf -
configureを以下のように実行します。
./configure --prefix=$HOME/local --enable-fortran --enable-cxx --enable-shared --enable-unsupported
makeを実行しビルドが成功したらインストールも行います。
make
make install
netCDF
ソースコードをダウンロードします。
wget https://downloads.unidata.ucar.edu/netcdf-c/4.9.0/netcdf-c-4.9.0.tar.gz
configure
./configure --prefix=$HOME/local
netCDF-fortran
ソースコードをgit経由でダウンロードします。
git clone -b v4.6.0 https://github.com/Unidata/netcdf-fortran.git
configure
./configure --prefix=$HOME/local CC=mpiicc CXX=mpiicpc FC=mpiifort
CXX=mpiicpcは必要無いかもしれません。
ABINITのビルド
ABINITのソースコードはホームディレクトリ以下でビルドするものとします。
ABINIT/src
ここでソースコードをダウンロードします。
wget https://www.abinit.org/sites/default/files/packages/abinit-9.6.2.tar.gz
展開しabinit-9.6.2以下にbuildというディレクトリを作成しビルドを実行します。
tar zxvf abinit-9.6.2.tar.gz
cd abinit-9.6.2
mkdir build; cd build
configureの実行
../configure --with-mpi --enable-openmp --with-fftw3 --with-libxc=$HOME/local --with-hdf5=$HOME/local --with-netcdf=$HOME/local --with-netcdf_fortran=$HOME/local CC=mpiicc CXX=mpiicpc FC=mpiifort
エラーが出なければmakeを実行
make
makeが成功すれば
build/src/98_main/にabinitコマンドが生成されています。