Chain-of-Thought(CoT)推論とは
Chain-of-Thought(CoT)推論とは、複雑な問題に対して「中間的な思考プロセス」を明示的にテキストとして生成することで、より正確な答えを導く手法。
人間が難しい問題を解くときに、「まずこう考えて、それからこうなって…」とステップを踏むように、AIにも「考えるプロセス」を促すことで、推論能力を向上させるのが狙い。
例えば、プロンプトで「12個のキャンディを3人で公平に分けると、何個ずつになりますか?」 という質問を送る時、普通の出力では「4」と帰ってくるが、CoT推論ありでは以下のように帰ってくる
まず、12個のキャンディを3人で分けるということは、
12 ÷ 3 = 4
したがって、1人あたり4個ずつになります。
Chain-of-Thought(CoT)推論使ってみた
実際にChatGPT 4oを使って、Chain-of-Thought(CoT)推論を試してみる
問題は、京都大学の数学の問題を解かせてみた
普通に画像だけを質問として与えた場合は以下の答えになった
画像と共に「この問題、Chain-of-Thoughtで解いてください。つまり、順を追ってどう考えるかも書いて、最後に答えを教えてください。」というプロンプトを与えることで次のようになった
実際は、以下のような答えになるらしい
このように、プロンプトで少し文を足してあげるだけで、ChatGPTの答えの精度が上がることを確認できた。
Chain-of-Thought(CoT)推論はどのような所で使われいるのか
今回、Chain-of-Thought(CoT)推論を見つけたのは、「The AI Scientist」の論文中である。
AIが研究アイデアの生成からコードの実行、論文の執筆、査読までを自動で行う「AI Scientist」フレームワークについての論文だ。
生成AIの発展とともに、いろんなことができるようになったが、論文を書けるようになったのは驚きだ。
私は、生成AIを使いこなせるようになりたいと思った。
関連リンク
「The AI Scientist」の論文
京都大学の入試問題の問題・解説