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デジタル音声における波形の歪み

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サンプリングレート 44.1KHz で正弦波の音声データを計算で作ると、以下の様な波形になります。(サンプルする位相をずらすと違った波形になります)
sr441wave.gif
GIF 動画は、正弦波の周波数が 5KHz から 22KHz までで、200Hz 単位の増加です。青の折れ線がサンプリング後の波形で、画像の下側は時間方向を高密度化したものです。正弦波なので、常に四角い帯状になるはずですが、怪しげな波形が沢山現れます。サンプリングレートに近い周波数ほど、波形の変形が酷くなります。

一波長の中で、何カ所をサンプリング出来て、どの位相になるかが音質を決めます。極端な例 22.05KHz では 2 箇所になるので、$(+1,-1,+1,-1,...)$ や位相±90度で $(0,0,0,0,...)$ といった音量の並びになることがあります。前者は 22.05KHz の音ですが、後者は無音です。

CD とレコード盤の違いは約 20KHz 以上の音(超音波)の有無で、その違いを認識できるということは、レコード盤を使って再生される「超音波が聞こえている」という話になることがあります。このとき「20KHz 以下の可聴域の音は同じモノ」という暗黙の前提が潜んでいます。この前提が誤りなのは、GIF動画の通りです。超音波が聞こえなくても、可聴域の音が違うので、聞き比べたら違いは分かるというワケです。

サンプリングレートは、出したい音の周波数の2倍では不十分なのは、極端な例の通りです。2倍では、角度にすると、差が $0度,180度$ の並びで、サンプル誤差は最大 $90度$ です。4倍では $0度,90度,180度,270度$ で、誤差は最大 $45度$ です。まだ心許ない感じです。8倍で妥協すると、誤差は最大 $22.5度$ に抑えられます。23KHz くらいまで聞こえる人がいるらしいので、24KHz を上限として8倍すると、192KHz のサンプリングレートになります。この場合、サンプリングレートが 44.1KHz だと約 5.5KHz を上限として考えるとよさそうです。

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