背景
Auroraのストレージの監視項目について検討していた時に、ふと以下の疑問が湧き上がりました。
「Auroraのストレージって自動拡張なはずなのに、監視する必要ってあるのかな?」
調査していくうちに興味深いことがわかったので備忘録として残しておこうと思います。
Auroraのストレージについて
Auroraのストレージには実は2種類のストレージが存在しています。
・クラスターボリューム
・ローカルストレージ
自動拡張されるストレージは「クラスターボリューム」の方で、「ローカルストレージ」はインスタンスサイズによって決定されるため拡張する際にはインスタンスサイズの変更が必要になります。 *1
2つのストレージの違いについては以下の表にまとめてみました。
クラスターボリューム | ローカルストレージ | |
---|---|---|
特徴 | 各インスタンス専用のストレージ | 複数インスタンスで共有可能 |
用途 | エラーログ、一般ログなどの保管 | データの保管 |
容量 | インスタンスサイズに依存 | 最大128TiBまで拡張可能 |
拡張 | インスタンスサイズの変更 | 自動で拡張 |
容量 | 基本は固定 | ストレージの容量によって変動 |
各ストレージと監視項目との対応
Auroraのストレージ監視項目としては主に以下の3つが存在しています。
①AuroraVolumeBytesLeftTotal (MySQL限定)
②VolumeBytesUsed
③FreeLocalStorage
名前から想像がつくと思いますが、①と②がクラスターボリュームの監視項目で③がローカルストレージの監視項目になります。
具体的な使い分けについては以下を基準に考えると良いかもしれません。
①サービスへの影響を確認したい
→FreeLocalStorageを監視しましょう。
②AWS利用料の高騰を確認したい
→AuroraVolumeBytesLeftTotal、VolumeBytesUsedを監視しましょう。