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VPSサーバの比較(Lightsail,ConoHa,Vultr,DigitalOcean,UpCloud)


経緯

これまでDigitalOceanを使っていたのですが、

東京リージョンがないことなど微妙な不満が蓄積していたこともあり、

少し手を広げて調べなおしてみました。

選考基準は次のとおり。


  • 時間単位での課金があること

  • ストレージ領域がSSDであること

  • 外部ストレージが別に作成可能なこと

  • APIアクセスができること

  • コマンドツールが存在すること


調査対象にしたVPSサービス


各VPSサービスの特徴と概要


  • ConoHa


    • 国内サービスなので日本語でのサポートが受けられる :-)

    • 外部ストレージとしてオブジェクトストレージも提供されている

    • データーベース、メールはアプリケーションサーバとしてディプロイメントが可能

    • DNSの設定が管理ポータルから可能

    • GeoDNSに対応している

    • WindowsServerが選択できる



  • Amazon Lightsail


    • 2016年12月にEC2のVPS版としてリリースした

    • 日本語でのサポートが受けられる

    • アプリケーションサーバとしてのディプロイメントが可能

    • これはBitnamiのアプリケーションスタックを使っている



  • Vultr


    • Windowsサーバが選択可能

    • アップロードしたカスタムISOでのインストールが可能

    • 購入したWindowsを使うことでコスト削減ができる

    • PXEブートができる

    • DNSの設定が管理ポータルから可能

    • 外部ストレージはブロックストレージのみだが50GBまでは無料

    • 複数のプライベートネットワークの定義ができる

    • DDOS対策のためのFirewallを設定できる



  • DigitalOcean


    • 1円クラウドとして人気

    • 外部ストレージはブロックストレージのみだが1GB単位の課金で安い!

    • アプリケーションサーバとしてのディプロイメントが可能で、
      選択したアプリケーションが起動後すぐに利用可能になる

    • Kubernetes(verson 1.12/version 1.13)が使える

    • フローティングIPアドレス

    • DDOS対策のためのFirewallを設定できる

    • LoadBalancerの定義ができる



  • UpCloud


    • DigitalOcean に比べても遜色がない安価でシンプルな価格体系

    • チームメンバーでの運営ができるようになっている

    • Windowsがディプロイメントできる

    • 他社ベンダーよりパフォーマンスが良いと主張している




リージョンの比較

Vultr は主要な金融センター街に近いリージョンがあり遅延が小さいことが特徴です。

DigitalOcean については日本国内でのリージョンがないことに留意が必要です。

また、ConoHa ではアメリカにリージョンがあるとしても、

具体的な都市名が特定できるわけではないことと、

サービスの価格が高くなることにも注意してください。

Amazon Lightsail は AWS の全てのリージョンが使えるわけではないことにも

注意が必要です。



  • ConoHa


    • Tokyo, Singapole, USA

    • 東京以外のリージョンのサーバ価格は高くなる




  • Lightsail


    • USA(Virginia, Ohio, Oregon), Ireland, London, Frankfurt




  • Vultr


    • Singapole, Tokyo, Frankfur, Paris, London, Amsterdam, Sydney

    • USA(Dallas, Seattle, Miami, Atlanta, Chicago, LosAngels, NewYork, Silicon Valley)




  • DigitalOcean


    • USA( New York, San Francisco)

    • Amsterdam, London, Sigapole, Frankfurt, Toronto, Bangalore




  • UpCloud


    • USA( Chicago, San Francisco), Germany(Frankfurt),

    • Helsinki, Amsterdam, Singapore, London




サーバタイプ

ConoHa はサーバ側のSSDは少ないのですが、

これは不足分は外部ストレージで補うという考え方であるため、

スナップショットを作成したときのイメージサイズのことを考えても妥当です。

しかし、ブロックストレージがSSDでないことには注意が必要です。


  • ConoHa

Core
Memory
SSD
コスト

1 Core
512 MB
20 GB
630円 ( 1.0円/時間)

2 Core
1 GB
50 GB
900円 ( 1.3円/時間)

3 Core
2 GB
50 GB
1750円 ( 2.5円/時間)

4 Core
4 GB
50 GB
3420円 ( 4.8円/時間)

6 Core
8 GB
50 GB
6670円 ( 9.3円/時間)

8 Core
16 GB
50 GB
13010円 (18.1円/時間)

12 Core
32 GB
50 GB
25370円 (35.3円/時間)

24 Core
64 GB
50 GB
49480円 (68.8円/時間)


  • Lightsail

Core
Memory
SSD
転送帯域
コスト

1 Core
512 MB
20 GB
1000 GB
5.0 USD ( 0.007 USD/時間)

1 Core
1 GB
30 GB
2000 GB
10.0 USD ( 0.013 USD/時間)

1 Core
2 GB
40 GB
3000 GB
20.0 USD ( 0.027 USD/時間)

2 Core
4 GB
60 GB
4000 GB
40.0 USD ( 0.054 USD/時間)

2 Core
8 GB
80 GB
5000 GB
80.0 USD ( 0.108 USD/時間)


  • Vultr

Core
Memory
SSD
転送帯域
コスト

1 Core
512 MB
20 GB
500 GB
2.5 USD ( 0.004 USD/時間)

1 Core
1 GB
25 GB
1000 GB
5.0 USD ( 0.007 USD/時間)

1 Core
2 GB
40 GB
2000 GB
10.0 USD ( 0.015 USD/時間)

2 Core
4 GB
60 GB
3000 GB
20.0 USD ( 0.030 USD/時間)

4 Core
8 GB
100 GB
4000 GB
40.0 USD ( 0.060 USD/時間)

6 Core
16 GB
200 GB
5000 GB
80.0 USD ( 0.119 USD/時間)

8 Core
32 GB
300 GB
6000 GB
160.0 USD ( 0.238 USD/時間)

16 Core
64 GB
400 GB
10000GB
320.0 USD ( 0.476 USD/時間)


  • Vultr 専有プラン

Core
Memory
SSD
転送帯域
コスト

2 Core
8 GB
120 GB
10000 GB
60.0 USD ( 0.089 USD/時間)

4 Core
16 GB
120 GB SSDx2
20000 GB
120.0 USD ( 0.179 USD/時間)

6 Core
24 GB
120 GB SSDx3
30000 GB
180.0 USD ( 0.268 USD/時間)

8 Core
32 GB
120GB SSDx4
40000 GB
240.0 USD ( 0.357 USD/時間)


  • DigitalOcean

Core
Memory
SSD
転送帯域
コスト

1 Core
512 MB
20 GB
1000 GB
5.0 USD ( 0.007 USD/時間)

1 Core
1 GB
30 GB
2000 GB
10.0 USD ( 0.015 USD/時間)

2 Core
2 GB
40 GB
3000 GB
20.0 USD ( 0.030 USD/時間)

2 Core
4 GB
60 GB
4000 GB
40.0 USD ( 0.060 USD/時間)

4 Core
8 GB
80 GB
5000 GB
80.0 USD ( 0.115 USD/時間)

8 Core
16 GB
160 GB
6000 GB
160.0 USD ( 0.238 USD/時間)

12 Core
32 GB
320 GB
7000 GB
320.0 USD ( 0.475 USD/時間)

16 Core
48 GB
480 GB
8000 GB
480.0 USD ( 0.754 USD/時間)

20 Core
64GB
640 GB
9000 GB
640.0 USD ( 0.952 USD/時間)


  • UpCloud

Cores
Memory(GB)
SSD(GB)
転送帯域
コスト

1
1
25
1TB
0.007USD/時間( 5USD/月)

1
2
50
2TB
0.015USD/時間( 10USD/月)

2
4
80
4TB
0.03USD/時間( 20USD/月)

4
8
160
5TB
0.06USD/時間( 40USD/月)

6
16
320
6TB
0.119USD/時間( 80USD/月)

8
32
640
7TB
0.238USD/時間(160USD/月)

12
48
960
9TB
0.357USD/時間(240USD/月)

16
64
1280
10TB
0.476USD/時間(320USD/月)

20
96
1920
12TB
0.714USD/時間(480USD/月)

20
128
2048
24TB
0.952USD/時間(640USD/月)

すこし割高になりますが、Flexible Plan では、CPU, Memory, SSD のサイズを自由に組み合わせることもできます。

リージョンによっては選択できない(売り切れ)ていることもあります。

リソース
設定可能サイズ

CPU
1 Core - 20 Core

Memory
1 GB - 128 GB

SSD
10 GB - 2000 GB


選択可能なOS

Lightsail では選択できるOSが少ないものの、

アプリケーションを開発してサービスを行うという視点では困るものではないでしょう。

また、VultrではWindowsサーバだけでなくカスタムISOを選択できることは注目です。



  • Lightsail


    • Amazon Linux, Ubuntu




  • ConoHa


    • CentOS, Fedora, Ubuntu, Debian, FreeBSD, OpenBSD, NetBSD, Fedora, Arc Linux, OpenSuSE




  • Vultr


    • CentOS, Fedora, Ubuntu, Debian, FreeBSD, OpenBSD, CoreOS

    • Windows 2012 R2, Windows 2016

    • カスタムISO




  • DigitalOcean


    • CentOS, Fedora, Ubuntu, Debian, CoreOS, FreeBSD

    • アプリケーションサーバ(Django, GitLab, LAMP...)




  • UpCloud


    • Windows Server, CentOS, Debian, Ubuntu, CoreOS

    • ISO: Arch Linux, CentOS, CoreOS, Debian, Ubuntu, Fedora, Gento linux, Knoppix, OpenBSD, FreeBSD




オブジェクトストレージ

Lightsail のオブジェクトストレージの課金は少しわかりにくいので注意が必要です。

最小の保存単位は128KBで、

それより小さいサイズのデータを書き込んでも128KBとして保存されます。

また、標準および低頻度のストレージタイプでは

最低30日のストレージ期間として課金され、

オブジェクトが 30 日より前に削除や上書きされたり、

別のストレージクラスに移行されたりした場合、

通常の利用料金に加えてその30 日の残りのリクエスト料金が日割りで請求されます。


  • ConoHa

容量
コスト

100GB
450円/月( 0.7円/時間)

200GB
900円/月( 1.4円/時間)

300GB
1350円/月( 2.1円/時間)

1000GB
4500円/月( 7.0円/時間)

2000GB
9000円/月(14.0円/時間)


  • Lightsail (東京の場合: リージョン毎に価格が異なる)

容量
コスト

最初の50TB
0.025 USD/GB (標準) / 0.019 USD/GB(低頻度) / 0.005GB(Glacier)

50TB-450TB
0.024 USD/GB (標準) / 0.019 USD/GB(低頻度) / 0.005GB(Glacier)

500TB以上
0.023 USD/GB (標準) / 0.019 USD/GB(低頻度) / 0.005GB(Glacier)



  • Vultr


    • オブジェクトストレージのサービス提供はありません。




  • DigitalOcean


    • Spaceというサービス名称で提供

    • 最初の250GB(転送帯域 1TB)まで月額5.00USD

    • 250GB を超える1GBあたりのダータ領域に対して月額 0.02USD

    • アウトバウンドのデータ転送は1GBあたり 0.01USD

    • インバウンドのデータ転送は無料




  • UpCloud


    • オブジェクトストレージのサービス提供はありません。




ブロックストレージ

Lightsail のブロックストレージの課金は少しわかりにくいので注意が必要です。

DigitalOcean では1GB単位でストレージを確保できるので

必要容量あたりのコストを最適化することができます。

ただし、 全てのリージョンで提供されているわけではないことに注意してください。


  • ConoHa (東京リージョンでの価格)

容量
コスト

200GB
2500円/月 ( 3.5 円/時間)

500GB
4500円/月 ( 3.5 円/時間)


  • Lightsail (東京リージョンでの価格)

容量
コスト

EBS General Purpose SSD
0.120 USD/GB

EBS Provisioned IOPS SSD
0.074 USD/GB

EBS Provisioned IOPS SSD
0.074 IOPS/GB

EBS Throughput Optimized HDD
0.030 USD/GB

EBS Cold HDD
0.030 USD/GB

EBS Snapshot from S3
0.050 USD/GB


  • Vultr (50GB単位課金)

容量
コスト

0-50GB
無料

10GB
1 USD/月 (0.0015 USD/時間)

50GB
5 USD/月 (0.0074 USD/時間)

100GB
10 USD/月 (0.0149 USD/時間)

150GB
15 USD/月 (0.0223 USD/時間)

200GB
20 USD/月 (0.0298 USD/時間)

1000GB
1000 USD/月 (1.4881 USD/時間)


  • DigitalOcean (1GB単位課金)

容量
コスト

100GB
10 USD/月 (0.0150 USD/時間)

500GB
50 USD/月 (0.0740 USD/時間)

1000GB
100 USD/月 (0.1450 USD/時間)

9999GB
999.9 USD/月 (1.4830 USD/時間)


  • UpCloud


    • ブロックストレージのサービス提供はありません。

    • 本来ならば選考基準からはずれるのですが、サーバーディプロイ時にストレージ・デバイスを最大8つまで追加できるようになっています。

    • コストを考慮しなければ最大16TBのNASサーバとなります。

    • これは他社にはないものでしたのであえて比較対象に加えています。




ストレージについての余談

地域性とネットワーク遅延にこだわらないのであれば、ストレージに特化したVPSサービスもあります。



  • www.1TBVPS.com


    • 1TB / 5TB 帯域: 24.99 USD/月




  • www.delimiter.com (3ヶ月単位で課金)


    • 500GB / 2TB 帯域: 7.00 USD/月

    • 1TB / 4TB 帯域: 14.00 USD/月

    • 2TB / 8TB 帯域: 25.00 USD/月




支払い方法

支払い方法についても比較してみました。

本人確認の意味もあるのかもしれませんが、

基本的にどこもクレジットカードは受け付けています。

もっとも柔軟なのは Vultr ですね。

支払い方法
Conoha
AWS
Vultr
DigitaOcean
 UpCloud

クレジットカード
OK
OK
OK
OK
OK

銀行決済(ペイジー)
OK

銀行引き落とし

OK

PayPal
OK

OK
OK

Alipay
OK

OK

BitCoin

OK

WeChat Pay

OK


UpCloud の補足

UpCloud では後発であるからこそかもしれませんが、他社ベンダーと比較した性能の良さをアピールしています。

Compay
Read IOPS
Read B/W
Write IOPS
Write B/W

AWS
19x
19x
12.6x
12.6x

Azure
6x
6x
4x
4x

Google
6x
6x
3.9x
3.9x

DigitalOcean
1.4x
1.4x
5x
5x


(ざっくりとした)まとめ

これまでDigitalOceanのディプロイメントの速さに惹かれて使っていました。

東京リージョンがあれば良いのですが...

UpCloud はサーバー提供に注力しているため付随するサービスが乏しいのですが、

他社ベンダーと比較した性能の良さをアピールしていることと、

何より安価なことが注目されます。

Vultrはこの資料を書いている時点(2019年1月)ではスナップショットは無料なので週末削除して運用コストを削減することも可能です。

ということはFX取引のためのVPSなら間違いなく Vultr で決まりでしょうか?

ただし最安価なプランは一時的に売り切れ(?)状態になっていて、選択できないことがありました。


更新履歴


  • 各クラウドベンダーの特徴を再評価しています。

  • Vultr の無料スナップショットを再確認しています。

  • 少し見やすくしました。

  • 支払い方法の比較を追加しました。

  • UpCloud の情報を追加しました。

  • UpCloud の転送帯域の情報を追加しました