初投稿です。
2024年3月にVSCodeの拡張機能「MATLAB extension for Visual Studio Code」のバージョン1.2.0が登場し、MATLABの実行ファイルをVSCode上で編集、実行することが容易にできるようになりました。そこで今回はその環境構築を簡単に説明したいと思います。
参考にした記事
macやLinuxをご利用の方は上記のリポジトリを参照してください。導入の手順自体はWindowsと変わりませんが、パスの通し方に注意してください。
やりたいこと
VSCode上でMATLABのコードを実行することです。
対象
VSCodeとR2021a以降のMATLABをインストール済みのWindowsユーザを対象とします。未導入のものがあれば、事前にインストールを済ませてください。また、VSCodeは「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」により日本語化しています。日本語化をしていない場合は、手元の環境の、対応する選択肢を選ぶようにしてください。
導入の手順
大まかな流れ
- 拡張機能のインストール
- MATLABのインストールパスの設定
- 実行テスト
1. 拡張機能のインストール
まずは拡張機能をインストールします。
以下の画像のように、VSCodeの拡張機能の検索欄に「MATLAB」と入力しましょう。
ヒットした拡張機能のうち、最上位にある「MATLAB」をインストールしてください。
2. MATLABのインストールパスの設定
次に、RUNボタンで実行するためにパスを指定します。
先にインストールした拡張機能を開き、歯車マークをクリックしてください。そこに表示されている「拡張機能の設定」を押下することで設定画面に移動できます。
「MATLAB: Install Path」の項目を編集します。
MATLABはデフォルトでProgram Files下に保存されており、その場合は
C:\Program Files\MATLAB\(バージョン名、環境ごとに異なる)
などと記入してください(エクスプローラでProgram Files
に含まれるMATLAB
フォルダを開くとR2021a
と同名または似た名前のフォルダがあるので、それを右クリックしてパスをコピーし、貼り付けてダブルクオートを消してください)。
任意の場所に保存している場合は先と同様に、バージョン名のフォルダまで指定してください。
これで実行の準備は完了です。
3. 実行テスト
適切に環境を構築できたことを確認します。
適当な場所、例えばドキュメントにmatlab_test
フォルダを作成し、それをVSCodeで開いてください。そこにtest.m
ファイルを生成し、以下のコードを貼り付けて保存してください。
x = 1;
y = 2;
z = [0, 1, 2]
x + y
plot(z);
プログラムを実行する際は、はじめに右上の実行ボタンのすぐ右のトグルを開き、「MATLAB: Run File」を選択してください。以降は実行ボタンを押すだけでプログラムを実行できます。
新規生成したフォルダでの初回実行時に「File is not found in the current folder or on the MATLAB path.」というメッセージが表示されますが、「Add to Pass」を選択すれば実行できます。
プログラムを実行し、次のような出力が得られたら成功です。実行できなかった場合は、手順に誤りがないかどうかを確認してください。
まとめ
今回はMATLABをVSCodeで実行する方法を紹介しました。私はこの拡張機能とGitHub Copilot拡張機能を併用し、効率の良いコーディングを実現しています。皆さまが快適なコーディングを行えるようになることを願います。