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macOSで他人に見られたくないデータを本気で暗号化する方法まとめ

Last updated at Posted at 2018-12-25

はじめに

PCを紛失したり盗難にあったりしたときに備えて、データの流出を防ぐことはとても重要です。
そうでなくても今の時代、PCの中には人には見られないプライバシーな情報の一つや二つあるでしょう。

この記事ではMac内に安全なデータ保管場所を作成するための代表的な手法をまとめ、
その中でも私のおすすめする暗号化ボリュームを作成する方法の手順を紹介します。

想定している環境

  • macOS High Sierra〜Catalina (10.13以上)

暗号化する方法一覧

1. データをZIPやRAR等でパスワードを付けて暗号化する

なにより手っ取り早い方法かもしれません

メリット

  • シンプルかつ手軽にできる手段である。
  • 他のPCに持ち出したとしても、パスワードさえ知っていれば簡単に復号化できる。

デメリット

  • ファイルを追加したいときは、ファイルの解凍と圧縮を繰り返さないといけないため、手間がかかる。
  • データ量が大きいときは、展開・圧縮に時間がかかる。

こんな人におすすめ

  • 暗号化したデータをあまり編集・追加しない人
  • 保存されたデータを頻繁に利用せず、保管(アーカイブ)できればいいという人。

2. macOSの暗号化機能であるFileVaultを使う

メリット

  • OS含めデータをPCをまるごと暗号化できるという安心感がある。
  • アプリケーション内に保存されたデータも暗号化できる。

デメリット

  • OS全体を暗号化する技術は、なにかとトラブルが多い。

    • 最近は比較的安定しているという話もありますが、OSのアップデート時にトラブルが起こるなどの事例ネットに散見されます。
  • パフォーマンスの問題がある。

こんな人におすすめ

  • Macをまるごと暗号化したいという人。
  • 普段から暗号化を意識せずにMacを使いたいという人

3. VeraCrypt等のボリューム暗号化ソフトを使う

メリット

  • 技術的に堅牢な暗号化が保証されている

    • VeraCryptはオープンソースで暗号化方法が公開され、第三者機関に安全性を確認されています。WindowsのBitLokcerやmacOSのFilevault機能のように、企業がクローズドソースで開発している暗号化技術と比べ、「脆弱性や抜け穴が隠れている」リスクは低いものと考えられます。
  • クロスプラットフォームである。

    • Windows・macOS・Linux・FreeBSD等に対応

デメリット

  • ボリュームの容量調整がしにくい。

    • 例えば暗号化ボリュームのサイズを拡大・縮小したいとき、上記のソフトは不便です。ボリュームサイズの拡張は時間がかかる上、縮小はできません。
  • 速度が遅い。

    • 堅牢な暗号化手法を採用しているせいか、他の方法と比べても明らかに速度が遅いです。明らかなデメリットと言うよりも、ここは安全性との引き換えなのかもしれません。

こんな人におすすめ

  • OS間で暗号化ボリュームのやり取りをしたいという人
  • 公的機関の捜査にも耐えられるという本気(マジ)の暗号化をしたいという人

4. 暗号化されたボリュームを作成する

今回の記事で紹介する方法です。

メリット

  • OS標準の機能で、比較的安定しています。

  • 暗号化しないデータと暗号化の必要なデータを取捨選択できるというメリットがあります。

  • システムディスクと空き容量を共用できます。

    • パーティションのように「100GBの領域を割り当てたら、100GB以上のデータを入れられなくなる」ということがありません。ディスク全体で空き容量があればいいので、柔軟な運用が可能です。

004.png

デメリット

こんな人におすすめ

  • 利便性とセキュリティーのバランスを取りたい人
  • 手っ取り早くデータを暗号化したいけどFileVaultするほどでは……という人
  • 暗号化するデータと暗号化されていないデータを区別して扱いたい人

暗号化ボリュームの作成手順

1. ディスクユーティリティを起動する。

「ディスクユーティリティー」を起動し、左のメニューから、暗号化ボリュームを作成したいドライブをクリックしてください。
この例では、システムディスクである「Machintosh HD」を選択しています。

001.png

2. ボリュームの「+」ボタンをクリックする

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3. ボリュームの名称を決めましょう。

フォーマットにはAPFS(暗号化)を選択してください。(大文字/小文字を区別という選択肢もありますが、トラブルが多いため、こちらの方がおすすめです)
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4. パスワードを設定する

あなたの好きなパスワードを入力してください。
複雑性をもったパスワードにするのはもちろんですが、
パスワードを忘れた場合は、「復旧させる手段がない」(※)ため、なんとか忘れない手段を用意しておくことが大切です。

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※ 一般に、これを絶望と呼びます。

5. 「追加」ボタンをクリックします。

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6. 暗号化されたボリュームが無事追加されました。

スクリーンショット 2018-12-24 18.01.20.png

7. Finderには暗号化されたボリュームがマウントされているはずです。

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8. 試しにボリュームを右クリックし、アンマウントしてみます。

スクリーンショット 2018-12-24 18.06.56.png

9. Finderから見えない状態になりました。

スクリーンショット 2018-12-24 18.08.50.png

10. マウントしたいときはディスクユーティリティを開き、対象のドライブを右クリックし「マウント」をします。

パスワードが求められるはずです。パスワードがなければ、中を開けない状態になっています。
スクリーンショット 2018-12-24 18.09.42.png

ボリュームを削除する方法

1. 作成したボリュームをクリックし、「-」ボタンをクリックする。

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2. 「削除」ボタンを押してください。

008.png

3. 暗号化されたボリュームが削除されます。

スクリーンショット 2018-12-24 18.15.26.png

まとめ

当然ですが、ボリュームをマウントしてる間はデータは見放題です。
必要なデータを参照し終わったら、ボリュームをアンマウントする癖を身につけるのをおすすめします。

大切なデータが覗かれる悲劇はなんとしても避けましょう。

それでは皆さん快適なMacライフを!!!!

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