はじめに
秋月電子通商の ESP-WROOM-32 の開発ボード ESP32-DevKitC が手に入ったので，私の備忘録代わりのメモにします．タイミングが悪かったのか，make monitor が動作しなくて困ったので，残しておきます．また，既存の MSYS2 に Toolchain を導入するドキュメント Setup Windows Toolchain from Scratch がありますが，すでに 64bit(X86_64) の MSYS2 で環境構築されている方は，MSYS2 の環境が二つになりますが，all-in-one toolchain を導入することをお勧めします．詳しい方でないと手段と目的が変わります．
ESP-IDF の インストール
Standard Setup of Toolchain for Windows の手順に沿って行うだけです．
Toolchain のインストール
ここでは，D ドライブの Programs\espidf にインストールします．
このページ から esp32_win32_msys2_environment_and_toolchain-20170918.zip をダウンロードして展開します．展開してできた，msys32 を espidf にリネームして，D ドライブの Programs に移動する．
D:\Programs\espidf\mingw32.exe からターミナルを起動して，動作の確認（？）をします．
$ cc --verbose
ESP-IDF のインストール
先ほど起動した，mingw32.exe のターミナルで，Git からインストールします．Proxy 環境の場合は，~/.gitconfig に Proxy の設定を追加します．
$ cd /opt
$ git clone --recursive https://github.com/espressif/esp-idf.git
$ cygpath -ma esp-idf （Path の確認）
$ vi /etc/profile.d/export_idf_path.sh （環境変数の追加）
(cygpath -ma esp-idf|clip でクリップボードにコピーできる．)
export IDF_PATH="D:/Programs/espidf/opt/esp-idf"
ターミナルを開きなおして，printenv IDF_PATH で 環境変数が設定されていることを確認する．
ESP32-DevKitC の設定
パソコンと ESP32-DevKitC を繋げてドライバがインストールされるか確認する．インストールされなければ，ここ から CP210x_Windows_Drivers.zip をダウンロードしてドライバをインストールします．
デバイスマネージャーからポートを確認する．ここでは，COM5 とします．
開発環境の動作確認
mingw32.exe のターミナルから下記コマンド実行する．(ここでは，/home/esp で作業)
$ mkdir -p /home/esp
$ cd /home/esp
$ cp -r $IDF_PATH/examples/get-started/hello_world .
$ cd hello_world
$ make menuconfig
make menuconfig で設定項目が表示されるので，Serial flasher config → Default serial port を COM5 に変更して閉じる
$ make
$ make flash (ESP32-DevKitC にプログラムを書き込む)
$ make simple_monitor
simple_monitor で動作確認を行います．うまくいかない場合はポートの設定などを見直します．
本来は，simple_monitor は旧来のもので，今は，monitor を使うのですが，Windows10 Fall Creator's Update 以降 IOError で動作しないので D:\Programs\espidf\opt\esp-idf\tools\idf_monitor.py の560 行目を下記のように変更します（参考）．
self.output.write(b)
self.matched = b'
↓
try:
self.output.write(b)
self.matched = b''
except:
pass
ターミナルから make monitor で動作を確認します．すぐに修正されると思うので，現在嵌まった人向けに残しておきます．