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AWS認定Big Data勉強記 - 6: Amazon Redshift

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こんにちは、えいりんぐーです。

今回はRedshiftについてまとめます。

Q: Amazon Redshift とは何ですか?

Amazon Redshift は高速で完全マネージド型のデータウェアハウスです。標準 SQL および既存のビジネスインテリジェンス (BI) ツールを使用して、すべてのデータをシンプルかつコスト効率よく分析できます。洗練されたクエリ最適化、列指向ストレージ、高パフォーマンスのローカルディスク、および超並列クエリ実行を使用して、ペタバイト単位の構造化データに対して複雑な分析クエリを実行できます。

参考資料

基本的に以下の資料をもとにしています。

仕組み

  • クラスター
    • リーダーノード
      • コンピュートノードの管理
      • クライアントとのやりとり
      • クエリの最適化
    • コンピュートノード
      • データの保存
      • クエリの実行
  • 超並列処理: Massive Parallel Processing
    • 1つのタスクを複数のノードで分散して実行する
    • ノードの追加でスケールアウト
  • シェアードナッシング
    • ディスクをノードで共有しない
    • ノードの増加に対して、ディスクがボトルネックにならない
  • 列指向型のデータ保管
  • データの圧縮
    • 圧縮アルゴリズムは列ごとに指定できる
  • ゾーンマップ
    • ブロック単位でデータを格納
    • ブロック内の最小値と最大値をメモリに保存
ノードタイプ

Dense Compute (dc2): 費用対効果が良い
Dense Storage (ds2): ストレージあたりの費用が低い

タイプ CPU メモリ ストレージ スライス ノード数 価格 リサイズ幅
dc2.large 2 15 0.16TB SSD 2 1~32 $0.314/h 1/2倍と2倍のみ
dc2.8xlarge 32 244 2.56TB SSD 16 2~128 $6.095/h 同上
ds2.xlarge 4 31 2TB HDD 2 1~32 $1.190/h 1/2倍から2倍の間で任意の値
ds2.8xlarge 36 244 16TB HDD 16 2~128 $9.520/h 同上
  • 価格に関しては2019年1月時点

データ保護

  • クライアントとRedshiftの通信をSSLで暗号化可能
  • 保管中もAES-256で暗号化する
    • Redshift管理の鍵だけでなく、顧客管理のHSMや、AWS KMSの利用も可能
  • データウェアハウスの自動バックアップがデフォルトで有効
    • 保存は1日。35日まで変更できる
  • AZが機能停止したら、クラスターも使用不可能になる
    • スナップショットから他のAZに復元は可能
  • Redshift自体のマルチAZは現在非対応

パフォーマンスの最適化

  • ディスクIOの削減
    • 適切なデータ型
    • データ圧縮
      • LZOが多くのケースで有効
      • ANALYZE COMPRESSION コマンドで推奨を確認できる
    • アクセス範囲の制限
      • SORTKEYによってデータが順に格納される
        • 頻繁に範囲・等式検索される列に有効
      • Interleaved Sort Key
        • 複数の列をソートキーに指定できる
        • 複数のキーがAND条件で検索される時などに有効
    • データの平準化
      • ノードのデータサイズを均一にする
  • データ転送の最小化
    • データ分布の選択
      • EVEN: 均一に分散。基本はこれ
      • KEY: 同じキーを同じ場所に。カーディナリティが高いと有効
      • ALL: 全ノードにデータをコピー
    • コロケーション
      • ジョインされやすい列をDISTKEYに設定する
      • ALLでテーブルを作成する
運用
  • S3にデータを置く
  • COPYコマンドでロードする
    • エンコーディングが定義されていなければ自動で圧縮
    • IAMロールの利用が可能
    • gzip, bzip2, lzo, zstdで圧縮すると効率化
    • ファイル分割で効率化
  • Analyze & Vacuumで効率化
    • テーブルの統計情報はクエリプランの決定に使われる
    • ANALYZE コマンドで統計情報を最新に保つ
      • PREDICATE COLUMNSオプションを使うことで、WHERE句に使われた列だけを対象とすることができる
    • Redshiftのデータは追記型
      • 削除がマークされるだけでディスク上はデータが残る
    • VACUUM コマンドで不要領域を削除(コンパクション)する
    • ANALYZEVACUUMはバックグラウンドスケジュール実行できる
  • ALTER TABLE APPEND
    • ソース表をターゲット表に移動する
    • CREATE TABLE ASINSERT INTO よりも高速
      • CREATE TEMP TABLEではDIST KEYやSORT KEYを指定できるので、ロードを速くできる
  • バックアップ
    • ディスクイメージをS3へバックアップする
    • 他リージョンへの作成可能
    • KMS暗号化済みのスナップショット転送にも対応
  • データの抽出
    • 大量のデータをファイル抽出したい時は UNLOAD を使用する
    • ENCRYPTED オプションで抽出データを暗号化できる
データのロード

S3以外のデータソースからもデータをインポートできる。

  • DynamoDB
  • EMR
  • Glue
  • Data Pipeline

ポイント

Elastic Resize
クラスターをオンデマンドで迅速に伸縮する。

Workload Management (WLM)
実行時間の長いクエリはクラスタ全体のボトルネックになるので、WLM毎にクエリ並列度の上限を設けたキューを定義する。キューで並列度を保証する。リソース競合の可能性は残る。concurrency や memory to use のように Redshift を再起動せずに変更できるパラメータと、 user groups や query groups のように再起動が必要なパラメータがある。

Data Migration Service
ターゲットとして Redshift が対応可能。

Query Monitoring Rules (QMR)
WLMの拡張で、クエリに関するルールを作成して、違反したクエリに対してアクションを実行する。ルール: CPU使用率・ジョイン対象行数など。アクション: LOG/ABORTなど。

CTASにおける自動圧縮
2017年のアップデートで、CTASで作成される表の列は全てLZOで圧縮される(例外あり)。

UDF User Logging
RedshiftはPythonでUDFを作成できる。loggerに出力したエラーログを自動的にRedshiftに蓄積できる。

Enhanced VPC Routing
VPC-S3間のCOPY/UNLOADの通信ルートを調整するための機能。メリット: S3への通信を特定のVPCエンドポイントまたはゲートウェイ経由に強制できる。

ショートクエリアクセラレーション (SQA)
機械学習によってクエリの実行時間を予測。ショートクエリと判断されたクエリは専用のキューにルーティング。リソースを動的に確保。

リザルトキャッシュ
リーダーノード内のキャッシュにクエリ結果が含まれている場合、コンピュートノードで処理をせずに返却。

その他

向き
  • データウェアハウス
    • 数百GB ~ PB
  • OLAP
    • 複雑だが同時実行数の少ないSQL
    • 頻繁でないデータ更新
  • 構造データ
不向き
  • 同時実行数の多いSQL
    • RDSが良い
  • 低レイテンシー
    • RDSかElastiCache
  • ランダム・パラレルなアクセス
    • RDSかDynamoDB
  • データを格納するが集計はしない
    • RDSやDynamoDB
EMRとの使い分け

RedshiftもHadoopもクラスター上に作成されるが、その使い分けとは

  • EMR
    • データが非構造な時
    • Hive, Spark, Prestoなどが使いたい時
    • 機械学習・データ変換・ストリーミング処理をしたい時
  • Redshift
    • 構造的な大規模データを扱う時
    • SQLだけが使えればいい時
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