iDempiere-Fanサイトオープン
皆様、こんにちは。
このウェブサイトでは、オープンソースのERPアプリケーションであるiDempiereおよびJPiereに焦点を当て、開発者視点での環境構築に関する情報をお届けしていきます。
また、Java言語を使用したカスタマイズやブロックチェーンとの連携に関する情報も随時掲載していく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。
今回の第1回の投稿では、タイトル通りにJPiereアプリをDockerで構築してみた経験を共有したいと思います。
iDempiere/JPiereとは
公式サイトはこちらから
JPiereは、公式サイトにて
オープンソースのERP iDempiereの日本商習慣対応ディストリビューション
というように定義されています。
iDempiere/JPiereシステム要件
OSは、Windows用とLinux用が提供されています。
情報を管理するデータベースは、PostgreSQLを使用します。
ライブラリとして、JavaVMが必要です。Java17もしくはJava11にて動作します。
今回やってみること
iDempiere/JPiere本体とプラグインをダウンロードして、Windows上Docker環境でJPiereを動かしてみます。
iDempiere/JPiere本体とライブラリのダウンロード
今回は、JPiere Ver10を使用してみました。
以下のサイトからダウンロードします。
https://sourceforge.net/projects/jpiere/files/JPiere-latest/
- ダウンロード対象ファイル
JPiereServer10.gtk.linux.x86_64_20230809.zip
ExpDat.jar
Dockerファイルから直接JPiereServer10やExpDat.jarファイルをダウンロードするようにした場合、エラーが発生しなりなど、うまくローカルにイメージをコピーすることができませんでした。
今回は、あらかじめダウンロードしたファイルをGoogle Drive上に配置しなおして、DockerファイルではGoogle Drive上に配置したファイルをダウンロードするようにしました。
iDempiere/JPiere本体とライブラリをGoogle Driveへアップロード
Dockerfileから参照できるように、Google DriveにアップロードしそのファイルIDをメモします。
ここでアップロードしたファイルは、共有参照を有効にしておきます。
今回の検証では、わたしのGoogleDrive上にアップロードしました。
それぞれのファイルIDは以下:
- JPiereServer10.gtk.linux.x86_64_20230809.zip
1T1fcXdXpjj1hB3eHG7xkYQJQ9n8oYWVr
- ExpDat.jar
1wHJPZAJqSyRWNENdBo1MDMLhbK3DNjI2
上記のファイルIDをDockerfileに埋め込みます。
iDempiere/JPiere Dockerfileの準備
Dockerfileの定義は、iDempiereのGithub上に公開されていましたので、こちらを参考に作成しました。
iDempiereの構築手順に加え、JPiereで動作に必要となるExpDat.jarダンプファイルを展開する処理を追加します。
なお、今回のDockerイメージとしてUbuntu20上にJPiere関連のプログラムを展開するようにしました。
docker-entrypoint.shも併せて定義します。
Dockerfileなどのファイル群
今回私が検証するために作成したDockerのファイル群をGithub上に公開していますので、参考にしていただければと思います。
Dockerイメージの作成とサービスの実行
- WindowsのDockerDesktopサービスを起動しておきます。
- Dockerコンテナをビルドします。
mkdir jpieredocker
cd jpieredocker
git clone https://github.com/qiita-mobileapps/JPiereDocker .
docker build ./ -f Dockerfile -t jpiere:10
上記コマンドが正常に終了すると、Docker上に「jpiere TAG 10」が展開されます。私の環境で約10分でビルドが完了しました。
- サービスを起動します。
docker-compose -f docker-stack.yml up
ブラウザからアクセス
https://127.0.0.1:8443/webui
をブラウザから開きます。ログイン画面が表示されます。
JPiereサイトで案内されているアカウントを使用してログインします。
今回はこちらのユーザを使用してログインします。
メール: superuser(at)oss-erp.co.jp
パスワード: System
OKボタンをクリックすると、さらに資格情報をしている画面が表示されます。
デフォルトのまま再度OKボタンをクリックします。
ダッシュボードが表示されます。
サービスの起動とログイン手順は以上です。
次回は
iDempiere/JPiere本体のEclipseを用いた開発環境を構築したいと思います。