MicrosoftのCopilot機能の一つとして、SharePoint in Agentという機能があります。
ここではその機能を理解するための概要を記載します。
主に運用管理者向けに、偉い人や、一般利用者に聞かれそうな内容をまとめました。
どんな機能?
特定のSharePoint に特化したAIエージェントを作れます。
具体的には、SharePointのサイトやファイルを読み込むことで、AIがそれに回答してくれます。逆にOneDriveの中にあるファイルや別のサイトの情報などは使えません。一つのサイトの中にある情報を効果的に検索する場合に使えます。
誰が使えるの?
基本的にMicrosoft 365 Copilotのライセンスを持っている人だけ**が使えます。
ただ、Microsoft365の従量課金サービスを使うことで、ライセンスを持っていない人でも使うことができます。
どこにある?
Sharepoint in Agentには種類が2つあります。
-
Ready-made
この機能を使える人が、SharePoint Onlineのサイトにアクセスすると、画面の右上にCopilotマークが出てきます。ここでクリックして出てくるCopilotが、Ready-made(事前構築済み)というものです。
M365 for Copilotのライセンスを持っている場合、どんなサイトでもこの機能が勝手に表示されます。そのため、Ready-madeと呼ばれます。ここの見た目は編集不可です。
2. カスタムエージェント
自分でファイルやサイトを絞り込んで精度を上げたエージェントを作ることができます。
この機能を使える人が、SharePoint Listを作成する画面や、ドキュメントにアクセスすると、「エージェントを作成する」という項目が出てきます。
ここから自分でカスタムしたエージェントを作成できます。
作成したエージェントは、Ready-madeの画面からタブで切り替えて使うことができます。
使えるファイルは?
doc, docx, ppt, pptx, xlsx, fluid, loop, pdf, txt, rtf, aspx, htm, html, odt, odp
です。画像や、動画、OneNoteのデータなどは実装準備中とのことです。
SharePoint Listは使えるの?
現状利用できません。今使えるのは、SharePoint Onlineのサイト・ページ、保存されているファイルの情報だけです。
Copilot StudioやMicrosoft 365 CopilotのAgent Builderとの違いは何?
いくつか違いがあります。
1.Agent in SharePointは、そのサイト内の情報のみしか参照できません。
DateverseやOneDrive、2個以上のサイトの情報、外部Webサイトの情報などを検索したい場合は、Copilot Studioの方が適しています。Agent Builderもこの点は同じです。
2.そのサイト、もしくはTeamsのチャット内でしか使えません
Teamsにエージェントとして埋め込んだり、Webサイトに埋め込んだり、SharePointサイト上のパーツとして埋め込んだりすることはできません。あくまで、Ready-madeの場所で使用する場合のみに使えます。
3.(原則)Microsoft 365 Copilotのライセンスを持っていないとチャットできません
Copilot Studioなどは、テナント単位や従量課金で容量を消費するので、質問者がMicrosoft 365 Copilotのライセンスを持っていてもチャットできますが、Agent in SharePointはそもそもライセンスを持っていないと画面にたどり着くことができません。
4.社外のチャットボットして使うことはできません
Agent in SharePointは社内専用なので外部共有はできません。外部共有したい場合はCopilot Studioを使う必要があります。
誰がエージェントを作れるの?
そのサイトの「編集」権限があれば作れてしまいます。また、他の人が作ったエージェントを消すこともできます。
追加できるナレッジの数は?
20個です。
ただし、組み合わせは複数あり、フォルダでも、ファイルでも1ナレッジとしてカウントされます。
そのため、読み込みたいファイルが20以上あるときは一つのフォルダに集約し、そのフォルダを参照することで、1ナレッジとすることもできます。
アクセス権は?
エージェントに質問した人のアクセス権が適用されます。
質問した人が見てはいけないファイルがナレッジに副前ていたとしてもその内容は回答に含まれません。
共有できるの?
ファイルと同じような感覚で共有できます。
また、Teamsにリンクを張り付けるという機能で、チャットにリンクを張り付けてそのチャット内の人に使ってもらうということもできます。
トライアルプロモーションについて
Agent in SharePointの機能を使うには、Microsoft 365 Copilotのライセンスを購入するなり、サブスクリプション契約を締結するなり、なんらかの形で追加料金を払う必要があります。
しかし、2025/1~2025/6/30にかけてMicrosoftはトライアルプロモーションというサービスを設けています。
これは、
- Microsoft 365 Copilotのライセンスを組織全体で50以上保有している場合、
- 毎月10,000回まで
- Microsoft 365 Copilotを持っていない人でもエージェントを使えてしまう
というものです。
上記要件に満たす組織の場合、期間開始時点でトライアルプロモーションは勝手にONになります。止めたい場合Power Shellでブロックするしかありません。
以下にコマンドが記載されています。
https://learn.microsoft.com/en-us/sharepoint/manage-trial-agents-sharepoint-powershell#what-you-need-to-prepare-for-the-trial-access
プロモーション終了後はどうなるのか
Microsoft 365 Copilotを持っていないユーザーは新しくエージェントを作ったり、編集することができなくなります。
完全に使えなくなるわけではなく、手を加えることができなくなります。
端的に言うと、2025/6/30地点で存在しているエージェントのみは利用できるまま残る、という状態になります。
ただし、それらのエージェントを編集することはできなくなるので、機能改善等はできなくなります。
そのため、継続して本機能を使いたい場合、M365 for Copilotのライセンスを希望者に付与する、もしくは従量課金用のAzure Subscriptionを接続するという対応を取る必要があります。
以下に、参考にしたMSドキュメント及び、超訳した内容を記載します。
内容について詳しく確認したい場合は、必ず原本を参照してください。
Get started with SharePoint agents
https://support.microsoft.com/en-us/office/get-started-with-sharepoint-agents-69e2faf9-2c1e-4baa-8305-23e625021bcf
Microsoft 365 には、毎日なんと約20億もの新しいドキュメント(ファイルや資料)が増えています。
みんなが仕事や勉強で使うデータや情報は、どんどん増えていくので、「必要な情報だけを、すぐに見つける」ことがとても大切になっています。
そこで活躍するのが「Microsoft SharePoint(シェアポイント)」です。
SharePointは、会社や学校などのチームで使うファイルを、安全に保存したり、きちんと整理したり、必要な人とだけ共有したりできる、とても便利な仕組みです。セキュリティもしっかりしているので、安心して使えます。
さらに今は、AI(人工知能)を使った「SharePointエージェント」という機能もあります。
このエージェントを使うと、たとえば「会議の資料ってどこ?」などの質問をすると、必要な情報をすぐに探し出して教えてくれます。自分が見ていいファイルだけをきちんと選んで答えてくれるので、プライバシーや情報漏えいの心配もありません。
また、もしSharePointサイトを編集できる権限(けんげん)があれば、「この仕事を自動で手伝ってほしい」など、特定の作業をお手伝いするエージェントも自分で作って、チームみんなと共有することもできます。
Ready-made agent
すべてのSharePoint(シェアポイント)サイトには、「レディメイドエージェント」という特別なアシスタントが自動でついてきます。このエージェントは、そのサイトだけの内容に詳しく、管理者やオーナーが自分で作らなくても最初から使えるようになっています。
このレディメイドエージェントは、サイトを見に来た人がすぐ使えるようになっていて、質問をしたり、ドキュメントの内容を調べたりすることができます。
例えば、Contoso Cameraという会社の営業マネージャーが、マーケティングチームのSharePointサイトでレディメイドエージェントを使えば、
「Digital Mega-300というビデオカメラの特徴や、今進んでいるプロジェクトのスケジュールを教えて」などの質問をして、すぐにまとめて教えてもらうことができます。
なお、もしサイトの管理者が必要と判断した場合は、エージェントを消すこともできます。
このエージェントは特別なファイルを持たず、あくまでサイトに自動的についている便利なアシスタントです。
Custom-Agent
既製品(最初から用意されている)のエージェントの結果に満足できない場合、自分でエージェント(AIアシスタント)を作ることができます。
サイトの編集権限があれば、「どの情報を見られるようにするか」「どんなふうに動くか」「どんな性格にするか」など、細かく自分好みに設定できます。
たとえば、「Contoso Camera(コンソーカメラ)」という会社の営業マネージャーがいるとします。
この人は、チームサイトだけでなく、「研究開発(Research & Development)」や「Mega-200製品サイト」など、
他の部署のSharePointサイトも含めて情報をまとめて扱えるエージェントを作りたいと思いました。
このように、自分が必要とする範囲を広げたり、特別な指示(どんな質問にもこう答えてほしい、など)を与えたりして、オーダーメイドのエージェントを作ることができます。
たとえばこの営業マネージャーは、
Mega-300とMega-200の違いを分かりやすく説明するセールストーク(売り込み用スクリプト)を自動で作る
Mega-300の研究開発がどれくらい本格的か、どんなメリットがあるかを伝える内容をまとめる
Sharepoint in Agentに必要なライセンス
エージェント(AIアシスタント)を使ってみたいときに必要なものについて説明します。
まず、M365 Copilot(マイクロソフト 365 コパイロット)ライセンスを持っている人は、追加のお金を払わなくても、SharePoint(シェアポイント)エージェントを作って使うことができます。
もしM365 Copilotのライセンスを持っていない場合でも、「従量課金制サービス(使った分だけお金を払う仕組み)」が有効になっていれば、SharePointエージェントを作ったり使ったりすることができます。
SharePoint エージェントとお話しする
SharePoint(シェアポイント)のサイトやドキュメントライブラリにアクセスすると、エージェントというAIと会話しながら、サイトの中や外の情報について調べたり、質問したりすることができます。
たとえば、エージェントに「このページの内容をカンタンに教えて」と頼むと、内容をわかりやすくまとめてくれたり、「この資料のポイントは何?」と聞くと、必要な情報を教えてくれたりします。
また、エージェントは、会社や学校で使っているサイトの情報に合わせて、「プロジェクトの進み具合は?」「このチームがやっていることは?」など、特定の目的に合わせた質問にも対応できます。
エージェントの作成と編集について
SharePointのサイトの編集権限があれば、自分専用のエージェント(AIアシスタント)を作ったり、すでに作ったエージェントを編集したりできます。
エージェントを作成・編集すると、たとえば次のようなことができます。
エージェントの見た目や目的(どんな仕事をさせるか)を自分好みにカスタマイズできます。
エージェントが答えを探す対象となるサイトやページ、ファイルを指定できます。
エージェントがどんな質問にどう答えるか、使い方や目的に合わせて、オリジナルの質問文(プロンプト)を設定できます。
注意:
もともとSharePointサイトに最初から付いている「Ready-made Agent」は編集できません。自分で新しく作ったエージェントだけが編集できます。
エージェントをほかの人と共有する
自分が作ったエージェント(AIアシスタント)は、ほかの人と簡単に共有することができます。
まず、エージェントの一覧の中から共有したいエージェントを選びます。
そして、右側にある「…(三つの点)」のメニューから「共有」をクリックします。
すると、「リンクをコピー」というボタンが表示されるので、それを押すとエージェントのリンクがコピーされます。このリンクをメールやチャットで同僚や友だちに送れば、相手はリンクをクリックするだけでエージェントを開くことができます。ただし、もともとサイトに最初からある「Readymade-Agent」は共有できません。自分で作ったエージェントだけが、ほかの人と共有できます。
Sharepoint in Agentについてもっと学ぶためには、よくある質問を見てください
M365 Copilotについては以下を参考にしてください
Frequently asked questions about Copilot in SharePoint
https://support.microsoft.com/en-us/office/frequently-asked-questions-about-copilot-in-sharepoint-eb1b7668-3d98-4a93-98ef-f0c6dfc694f0
Sharepoint agentsについて
SharePoint agentsってなんですか?
SharePoint(シェアポイント)のエージェントは、サイトやページ、そして選んだファイルの内容をもとに、みなさんやチームの仕事をサポートしてくれるAIアシスタントです。たとえば、作業の流れ(ワークフロー)を管理したり、プロジェクトを進める手助けをしたり、必要な情報を見つけたり、知識をみんなで共有したりすることができます。
すべてのSharePointサイトやドキュメントライブラリには、最初から「Ready-made」のエージェントが用意されています。
そして、サイトの編集権限があれば、自分で新しいエージェントを作ることもできます。こうすることで、目的に合わせて、もっと詳しい答えやサポートを受けることができます。
どこでSharepoint in Agentを使えますか?
エージェントは、SharePointのサイトやページ、ドキュメントライブラリから使うことができます。
もしエージェントが追加されていれば、Teamsでも使うことができます。これからは、Microsoft Copilotをはじめ、Microsoft 365のいろいろなサービスでも使えるようにしていく予定です。
エージェントはSharePoint Onlineのクラシックサイトでも使えますか?
エージェントを作ったり使ったりするための新しい操作画面(ユーザーエクスペリエンス)は、SharePoint Onlineのモダンサイトでのみ利用できます。
また、モダンサイトからエージェントを作成するときは、自分が使いたいどのSharePointサイトでも、エージェントの知識のもと(ナレッジソース)として選ぶことができます。
Microsoft 365 Copilotライセンスを持っていないのですがエージェントを使えますか?
現在、SharePointのエージェントはCopilotライセンスを持っている人だけが使えます。
2025年1月からは、Microsoft 365 Copilotのライセンスが割り当てられている人や、組織で従量課金制(Pay-As-You-Go)が設定されている場合にも、SharePointのエージェントが使えるようになります。
ひとつのエージェントに追加できるナレッジソースの上限は?
現在、エージェントの知識のもと(ナレッジソース)として使えるアイテムは、最大で20個までです。アイテムには、サイト、ドキュメントライブラリ、フォルダー、ファイルが含まれます。
もし20個以上のアイテムを使いたい場合は、より上の階層にまとめて、エージェントのナレッジソースとして指定することができます。
たとえば、次のような組み合わせが可能です。
ファイルを20個
サイトを20個
フォルダーを20個
ファイル10個とサイト10個
フォルダー4つとファイル16個
エージェントを使う時に、私がアクセスできる情報はどれですか?
エージェントを使うと、自分が見られるサイトやページ、ドキュメントの情報だけにアクセスできます。
つまり、もともと自分に「見る権限」があるものだけが、エージェントのナレッジソース(知識のもと)として利用されます。
また、Microsoft Graphという仕組みを使うことで、最近やりとりしたファイルや自分のプロフィール情報も見ることができます。
逆に、自分に見る権限がない情報がナレッジソースに入っていても、エージェントとのチャットではその内容は絶対に表示されません。
エージェントでサポートしているファイル形式は?
エージェントでは、現在次のようなファイル形式を使うことができます。
Office ドキュメント:ワード(DOC、DOCX)、パワーポイント(PPT、PPTX)、エクセル(XLSX)
Microsoft 365 の新しい形式:FLUID、LOOP
ユニバーサル形式:PDF、TXT、RTF(リッチテキスト)
Web ファイル:ASPX、HTM、HTML
OpenDocument 形式:ODT(ワード系)、ODP(パワポ系)
また、今後サポート予定のファイルもあります。
画像ファイル
会議の録画や動画ファイル
OneNote ノートブック
注意:
エージェントはSharePoint Listのデータを利用できません。また、サイトページライブラリのページをエージェントのソースとして利用することもできません。
SharePointのどの権限を持った人が、どんな操作ができますか
できること サイトの訪問者(ビジター) 編集権限のあるメンバー サイトのオーナー以上
エージェントと会話 ○ ○ ○
新しいエージェント作成 × ○ ○
エージェントを共有 ○ ○ ○
エージェントの編集 × ○ ○
サイト用エージェントの承認 × × ○
デフォルトに設定 × × ○
エージェントの削除 × ○ ○
ハブサイトをエージェントのナレッジソースにすると、他の関連サイトの情報も検索できますか?
はい、できます。
ハブサイトをエージェントのナレッジソースに選ぶと、そのハブサイトに関連づけられているすべてのサイトの情報も、自動的に検索や回答の対象になります。
そのため、エージェントはハブサイトだけでなく、つながっている他の関連サイトの情報もまとめて調べて、みなさんの質問にしっかり答えてくれます。
ひとつの場所を選ぶだけで、広い範囲の情報にアクセスできるので、とても便利です。
Agent in SharePointとCopilot Studioの違いは何?
Agent in SharePointを使うと、サイトの編集者がSharePointの中で、そのチームやプロジェクトに合ったエージェントをすぐにつくることができます。
一方で、Copilot Studioを使ってエージェントを作ると、SharePointやOneDriveのデータだけでなく、ほかのいろいろな情報もエージェントの知識のもとにできます。
さらに、Microsoft Copilot Studioとつなげることで、SharePoint以外のデータも使いながら、もっと自由にエージェントをカスタマイズできるように進化しています。
つまり、Agent in SharePointは、SharePointの中だけで簡単にカスタマイズできて便利です。
でも、Copilot Studioを使えば、SharePoint以外のデータも使って、さらにいろんな情報から答えてくれるエージェントを作ることができます。
今後は、もっと多くのデータを組み合わせて、自分だけの便利なエージェントを作れるように進化していきます。
Agent in SharePointの共有方法を教えてください
共有したいエージェントはエージェントリストから見つかります。省略記号(...)を選択し、このエージェントへのリンクをコピーしてください。
これで、他のユーザーとリンクを共有できるようになります。詳細はこちらをご覧ください。
注:サイトに付属するReady-madeのエージェントは共有できません。
Agent in SharePointの消し方を教えてください
SharePointで編集する権限があれば、サイトについている「既製のエージェント」以外の、すべてのエージェントを削除できます。
エージェントを消したいときは、フォルダーの中から消したいエージェントを選んで、右側にある三つの点(…)をクリックし、「削除」を選びます。
注意
サイトに最初から付いている「Ready-madeのエージェント」は消すことができません。
私の会話履歴を見ることはできますか?
あなた以外は履歴を見ることができません
チャット履歴を消すことができますか?
チャット画面から、特定の会話だけ消すことも、すべてのチャット履歴をまとめて消すこともできます。
また、「Copilot(コパイロット)」のやりとりの履歴も、全部まとめて消すことができます。消したいときは、まず「myaccount.microsoft.com」にアクセスして、「設定とプライバシー」をクリックします。次に、「プライバシー」タブを選び、「Copilotアクティビティ履歴」をクリックすると、履歴を消すボタンが出てきます。
この機能の詳しい説明は、「Microsoft Copilot アクティビティ履歴の削除」というページで確認できます。
なお、SharePointのCopilotデータも、他のMicrosoft 365アプリと一緒に消える仕組みです。
フィードバックを送りたいときはどうすればいいですか?
エージェントの使い心地について、意見や感想(フィードバック)を送る方法は2つあります。
1つ目は、エージェントを作るときに「フィードバックを送信」というボタンを押す方法です。
2つ目は、エージェントとやりとりしている途中で、その答え(レスポンス)に「いいね」や「いいねしない」を選ぶ方法です。
どちらの場合も、テキストで詳しい感想を書くことができます。
こうしたフィードバックは、エンジニアがユーザーの使い方や感想を理解し、もっと使いやすいエージェントを作るための参考になります。
Copilot in SharePointのリッチテキストエディターについて
それは何ですか?
Microsoft SharePoint のリッチテキストエディターでは、Copilot というAIアシスタントを使ってページや投稿の文章を簡単に作成できます。
Copilotは、文章の書き直しやトーン(雰囲気)の変更、要約や説明の追加などを手伝ってくれます。Microsoft 365 Copilot ライセンスを持っている人なら、テキストWebパーツでこの機能を使うことができます。
どうしたらそれを使えますか?
SharePoint の Copilot は、Microsoft 365 Copilot に含まれているため、ライセンスを持っているユーザーはいつでも使えます。
組織で Copilot を使えるようにする方法については、「Microsoft 365 Copilot のユーザーを有効にする」というガイドを参考にしてください。
SharePointのリッチテキストエディターでCopilotを使うと、自分のメールやチャット、カレンダーの内容まで見られてしまいますか?
いいえ、見られることはありません。SharePointのリッチテキストエディターでCopilotを使っても、あなたのメールやチャット、カレンダーなど他のデータにはアクセスしません。Copilotが使うのは、エディターに入力されているテキストだけです。自分の大切な情報は守られているので、安心して利用できます。
Copilot in SharePointのリッチテキストエディターは、履歴を残すの?
いいえ、この機能では履歴は残りません。なので過去の編集履歴などを見たりすることもできません。
SharePointのリッチテキストエディター内でCopilotと直接チャットできますか?
いいえ、リッチテキストエディター内ではCopilotとチャットできません。
ただし、SharePointのサイトやページ、ドキュメントライブラリの右上にある「Copilot」ボタンを押すと、Copilotとチャットすることができます。
文字数制限はありますか?
SharePointのリッチテキストエディタでは、英語の場合、およそ30,000語まで入力できます。
しかし、Copilotでは今のところ入力できる単語数の上限がもっと少なくなっています。
今後この制限は緩和されていく予定ですが、どちらのエディタでも、できるだけ総単語数を3,000語未満にまとめることをおすすめします。
もし長いファイルを扱う場合は、ドキュメントの長さに関するガイドを参考にしてください。
両方に関する質問
サポートしている言語を教えてください
Copilotは、使える言語の数をどんどん増やしています。特に英語では一番高い品質で使えますが、他の言語もどんどん良くなっています。
詳しく知りたい場合は、「Microsoft Copilot の対応言語」をご覧ください。
SharePointのCopilotエージェントとCopilotのセキュリティやプライバシーについて教えてください
SharePointのリッチテキストエディタで使えるCopilotエージェントやCopilotは、マイクロソフトが定めた厳しいセキュリティやプライバシー、コンプライアンスのルールにしっかり従って作られています。
もしプライバシーについてもっと詳しく知りたい場合は、次の情報を参考にしてください。
学校や会社のアカウントでMicrosoft 365 Copilotを使っている場合は、「Microsoft 365 Copilotのデータ、プライバシー、セキュリティについて」のページを見てください。
自宅用のMicrosoft 365アプリ(個人用アカウント)でCopilotを使っている場合は、「自宅用のMicrosoft 365アプリのCopilot:お客様のデータとプライバシー」のページを参考にしてください。
Manage trial access to SharePoint agents with PowerShell
https://learn.microsoft.com/en-us/sharepoint/manage-trial-agents-sharepoint-powershell
2025/05/01版
SharePoint agentsのトライアルプロモーションについて
2025年1月6日から6月30日までの間、50個以上のMicrosoft 365 Copilotライセンスを持っている組織では、毎月10,000回までSharePointエージェントを使うことができる特別なトライアル(お試し期間)が自動で利用できます。
このトライアル期間中は、Copilotライセンスがない人でも、エージェントを作成したり使ったりすることができます。
もし管理者がこのトライアル機能を止めたい場合は、「SharePoint Online管理シェル」というツールを使って無効にできます。
詳しい内容は「トライアル契約の詳細」をご覧ください。
いつトライアルプロモーションは利用可能になるの?
このプロモーショントライアルは、2025年1月6日から2025年6月30日まで実施されます。
SharePointエージェントを使い始めると、あなたの組織(テナント)も自動的にこのトライアルの対象になります。
また、SharePointの管理者は、トライアル期間中ならいつでもこのお試し利用を停止することができます。
トライアルの対象になっている組織には、管理センターのCopilot Adminページにお知らせのバーが表示されます。
トライアルプロモーションを利用する前に準備しとくべきことって何?
2024年12月から、SharePointの管理者は「SharePoint Online管理シェル」というツールを使って、Copilotライセンスを持っていない人がトライアル(おためし機能)を使えるかどうかを管理できます。
手順はとてもシンプルです。
まず、「SharePoint Online管理シェル」を最新バージョンにしておきましょう。
下のコマンドを入力して、必要な設定をします。
したいこと 入力するコマンド
トライアルを使えなくする Set-SPOCopilotPromoOptInStatus -IsCopilotPromoStatusEnabled $false
設定がどうなっているか調べる Get-SPOCopilotPromoOptInStatus
トライアルをまた使えるようにする Set-SPOCopilotPromoOptInStatus -IsCopilotPromoStatusEnabled $true
重要
コマンド入力の前に、最新バージョンのSharePoint PowerShellがインストールされていることを確認してください。
トライアルプロモーション利用時のSharePointエージェントの使い方
トライアルプロモーションが始まると、Copilotライセンスを持っていない人でも、SharePointエージェントを使って直接チャットできるようになります。
ユーザーには、「トライアルプロモーションを使えるようになりました」といったお知らせが表示され、すぐに新しい機能を使い始めることができます。
もし画面の上のナビゲーションバーにCopilotボタンが表示されない場合は、ページを一度更新(再読み込み)してみてください。それでボタンが表示されるようになります。
トライアル期間中にCopilotライセンスを持っていない人がエージェントを使うと、組織全体で1か月に10,000回までしか利用できません。もし上限に達した場合は、「今月はこれ以上使えません」と通知が出て、翌月まで待つ必要があります。使わなかった回数は翌月に繰り越されません。
もっとたくさん使いたい場合は、Microsoft 365 Copilotのライセンスを追加で購入することで、利用回数を増やせます。
また、トライアルは2025年6月30日で終了します。それ以降は、Copilotライセンスを持っていないユーザーは、新しくエージェントを作ったり使ったりできなくなります。ただし、トライアル中に作成・利用したエージェントは引き続き使え、データも消えません。
Microsoft 365 Admin CenterでSharePointエージェントの試用状況を確認する
トライアルに参加している組織では、Microsoft 365 管理センターの Copilot 管理ページから、組織全体の利用状況を確認できます。管理者は、毎月どのくらい使われているかをグラフなどでチェックできます。
※注意
・今月の利用回数が10,000回の90%に近づくと、画面にお知らせメッセージが表示されます。
・もし組織のCopilotライセンスが50個未満になると、トライアルの対象外となり、警告が表示されます。