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Pleskで管理されたCentOS7のMariaDBを5.5から10.3にアップグレード

Last updated at Posted at 2019-11-27

はじめに

VPSにCentOS7を選択肢、Pleskで管理を行っています。
デフォルトのDBがMariaDB5.5でしたので、MariaDB10.3にアップグレードしました。
その手順になります。

Pleskがなければ、yumでサクッとアップグレードしちゃいますが、Pleskでシステム管理をする関係上、Pleskに寄り添ったアップグレードをする必要があります。

実際のアップグレードの手順は、PleskのサイトでHow to upgrade MySQL 5.5 to 5.6/5.7 or MariaDB 5.5 to 10.0/10.1/10.2 on Linux?に掲載がされていますので、この手順どおりになります。

また、補足として、MariaDB10.2からSQLモードのデフォルト値が変更になりましたので、その補正設定も最後に追記しています。古いWebアプリを利用する場合はご確認ください。

初心者の方にも理解できるようにスクショ多めにしてみました。

CentOS6のMySQL5.1から5.6にアップグレードする場合は、以下を御覧ください。
https://qiita.com/idani/items/2775d48955cd5f78aaf4

注意

2019/11/27 現在、 MariaDB10.3が利用可能なのは、Plesk Obsidianのみです。
Onyxとそれ以前はサポートしていませんのでご注意ください。

Pleskにログインをして、右側のサイドバーの「システム概要」にPleskのバージョンは記載があります。

2019-11-27_23h11_21.png

アップグレード手順

OSとMariaDBのバージョン確認

この記事でCentOS7と銘打っているのですが、この記事を見た方のOSがCentOS7ではないかもしれません。
きちんと確認をしましょう。

# plesk version | grep "OS version"
 OS Version: CentOS 7.7.1908 x86_64

# rpm -qa | grep -i maria
mariadb-5.5.64-1.el7.x86_64
mariadb-server-5.5.64-1.el7.x86_64
mariadb-libs-5.5.64-1.el7.x86_64
mariadb-devel-5.5.64-1.el7.x86_64
plesk-libmariadbclient-1.0-1.0.0-1centos.7.190329.1026.x86_64
sw-mariadb-client-1.0.0-centos7.16102516.x86_64
plesk-libmariadbclient-3.0-3.0.9-1centos.7.190417.1743.x86_64

image.png

既存のDBのバックアップ

# MYSQL_PWD=`cat /etc/psa/.psa.shadow` mysqldump -u admin --all-databases --routines --triggers > /tmp/all-databases.sql

MariaDBの停止

# service mariadb stop

2019-11-27_10h54_49.png

mariadb-benchのような追加パッケージの削除

デフォルト状態ではインストールされていませんでした。

# rpm -e --nodeps mariadb-bench
error: package mariadb-bench is not installed

DBデータの実態をバックアップします。

# cp -v -a /var/lib/mysql/ /var/lib/mysql_backup

2019-11-27_10h55_32.png

mysql-severがインストールされていないか確認する

念には念を入れてということですね。

# rpm -q --whatprovides mysql-server
インストールされていない場合
 no package provides mysql-server

インストールされている場合は、以下で削除する

# rpm -e --nodeps `rpm -q --whatprovides mysql-server`

2019-11-27_10h56_17.png

MariaDBのサイトで、リポジトリ情報を取得する

Setting MariaDB 10.3 repositoriesで、MariaDB10.3のリポジトリ設定情報を取得する。

10.3以外も選択ができます。

2019-11-27_10h59_47.png

リポジトリ情報を書き込みます。

vi /etc/yum.repos.d/MariaDB.repo

viで開くと新規ファイルなので、空の状態です。
先のサイトで取得した設定を書き込ます。以下は10.3の情報です。

# MariaDB 10.3 CentOS repository list - created 2019-11-27 14:30 UTC
# http://downloads.mariadb.org/mariadb/repositories/
[mariadb]
name = MariaDB
baseurl = http://yum.mariadb.org/10.3/centos7-amd64
gpgkey=https://yum.mariadb.org/RPM-GPG-KEY-MariaDB
gpgcheck=1

MariaDBのアップデートを行います。

途中、選択肢がでた場合は、「y」キーで問題ないです。
最後に、「Complete!」と表示されたら、インストールは完了です。

# yum install MariaDB-client MariaDB-server

2019-11-27_11h02_58.png

2019-11-27_11h03_57.png

2019-11-27_11h04_41.png

2019-11-27_11h05_30.png

MariaDBを起動します。

# service mariadb start

2019-11-27_11h06_21.png

MySQL5.5のデータベースをアップグレードします。

# MYSQL_PWD=`cat /etc/psa/.psa.shadow` mysql_upgrade -uadmin

2019-11-27_11h07_11.png

2019-11-27_11h07_33.png

MariaDBを再起動します。

# service mariadb restart

Pleskの内部パッケージのバージョンを更新する。

# plesk sbin packagemng -sdf

起動スクリプトの修正

mysqlを止めます。
# systemctl stop mysql; killall mysqld
mysqlの起動スクリプトを削除します。
# rm /etc/init.d/mysql && systemctl daemon-reload 
mariadbを登録します。
# systemctl start mariadb
OSの起動時にMariaDBも起動するように指定します。
# systemctl enable mariadb

Plesk上でバージョン確認

2019-11-27_11h14_18.png

【補足】SQL_modeの変更

MariaDB 10.2以降は、デフォルトでsql_modeが変更されて、SQLを厳格にチェックするようになりました。
このためMySQLを利用する古いWebアプリが動かない場合がありますので、修正をします。

server.cnfの[mariadb]の欄に「sql_mode=''」を追記し、サーバを再起動します。

# vi /etc/my.cnf.d/server.cnf

[mariadb] 
sql_mode='' <=追加

# service mariadb restart

2019-11-27_11h20_58.png

その後、コマンドラインでも、PHPMYADMINでも、sql_modeを確認して空欄になっていればOKです。

2019-11-27_11h23_57.png

参考文献

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