Excelワークブックは広く使用されているデータ管理ツールであり、Pythonと組み合わせることで大量データの自動処理が可能になります。Pythonを使用してExcelセルの値を設定、更新、および取得することで、作業効率を大幅に向上させ、手作業の繰り返しを減らすだけでなく、データ処理の柔軟性と拡張性を強化し、より多くの価値を生み出すことができます。この方法の活用範囲は、財務報告の自動化からデータ分析レポートの生成まで多岐にわたり、さまざまな業務で効率を大幅に向上させることができます。本記事ではPythonを使用してExcelファイル内のセルの値を設定、更新、および取得する方法を紹介します。

PythonでExcelセルの値を設定する
PythonでExcelセルの値を更新する
PythonでExcelセルの値を取得する

この記事で使用する方法には、Spire.XLS for Pythonが必要です。PyPIからインストールできます：pip install spire.xls。

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PythonでExcelセルの値を設定する

ライブラリ内のWorksheet.Range.get_Item()メソッドを使用して、Excelワークシート内の指定セルをCellRangeオブジェクトとして取得します。例えば、Range.get_Item(2, 1)やRange.get_Item("A2")（2行目1列目）で指定できます。その後、CellRange.Valueプロパティを使用してセルの値を設定するほか、テキスト、数値、ブール値など他の値を設定できます。また、CellRangeクラスにあるフォーマット設定用のプロパティを使用してセルの書式も設定できます。操作手順の例は以下のとおりです：

必要なモジュールをインポートする：Workbook、FileFormat、DateTime、HorizontalAlignType。
Workbookオブジェクトを作成する。
Workbook.Worksheets.Clear()メソッドでデフォルトのワークシートをクリアし、Workbook.Worksheets.Add(sheetName: str)メソッドで新しいワークシートを追加する。
Worksheet.Range.get_Item()メソッドを使って指定セルをCellRangeオブジェクトとして取得する。
Text、Value、DataTimeValue、Formula、NumberValueなどのプロパティでセルの値を設定する。
セルの書式を設定する。
Workbook.SaveToFile()メソッドでワークブックを保存する。
リソースを解放する。

コード例

from spire.xls import Workbook, FileFormat, DateTime, HorizontalAlignType
import datetime

# Workbookのインスタンスを作成してExcelワークブックを作成
workbook = Workbook()

# デフォルトのワークシートをクリアし、新しいワークシートを追加
workbook.Worksheets.Clear()
sheet = workbook.Worksheets.Add("Sheet1")

# セルを取得し、テキストを設定
cell = sheet.Range.get_Item(2, 2)
cell.Text = "テキスト例"

# セルを取得し、通常の値を設定
cell1 = sheet.Range.get_Item(3, 2)
cell1.Value = "$123456"

# セルを取得し、日付値を設定
cell2 = sheet.Range.get_Item(4, 2)
cell2.DateTimeValue = DateTime.get_Now()

# セルを取得し、ブール値を設定
cell3 = sheet.Range.get_Item(5, 2)
cell3.BooleanValue = True

# セルを取得し、数式を設定
cell4 = sheet.Range.get_Item(6, 2)
cell4.Formula = "=SUM(B7)"

# セルを取得し、数値を設定し、数値フォーマットを設定
cell5 = sheet.Range.get_Item(7, 2)
cell5.NumberValue = 123456
cell5.NumberFormat = "#,##0.00"

# セルを取得し、数式配列を設定
cell6 = sheet.Range.get_Item(8, 2)
cell6.HtmlString = "<p><span style='color: blue; font-size: 18px;'>青色フォント18ピクセルサイズ</span></p>"

# フォーマットを設定
cellRange = sheet.Range.get_Item(2, 2, 7, 2)
cellRange.Style.Font.FontName = "Arial"
cellRange.Style.Font.Size = 14
cellRange.Style.HorizontalAlignment = HorizontalAlignType.Left

# 列幅を自動調整
sheet.AutoFitColumn(2)

# ファイルを保存
workbook.SaveToFile("output/SetExcelCellValue.xlsx", FileFormat.Version2016)
workbook.Dispose()

結果

PythonでExcelセルの値を更新する

Excelセルの値を更新する際には、該当セルを取得して、前述の方法で再設定することで、セルの値を更新できます。以下は操作手順の例です：

必要なモジュールをインポートする：Workbook。
Workbookオブジェクトを作成する。
Workbook.LoadFromFile()メソッドでExcelファイルを読み込む。
Workbook.Worksheets.get_Item()メソッドでワークシートを取得する。
Worksheet.Range.get_Item()メソッドでセルを取得する。
CellRangeクラス内のプロパティでセルの値を再設定する。
Workbook.SaveToFile()メソッドでワークブックを保存する。
リソースを解放する。

コード例

from spire.xls import Workbook

# Workbookのインスタンスを作成
workbook = Workbook()

# Excelファイルをロード
workbook.LoadFromFile("output/SetExcelCellValue.xlsx")

# ワークシートを取得
sheet = workbook.Worksheets.get_Item(0)

# セルを取得
cell = sheet.Range.get_Item(2, 2)

# セルの値を変更
cell.NumberValue = 45150
cell.NumberFormat = "[Green]#,##0;[RED]-#,##0"

# ワークブックを保存
workbook.SaveToFile("output/UpdateExcelCellValue.xlsx")
workbook.Dispose()

結果

PythonでExcelセルの値を取得する

CellRange.Valueプロパティを使うことで、セルの値を直接取得できます。以下はExcelセルの値を読み取る操作手順の例です：

必要なモジュールをインポートする：Workbook。
Workbookオブジェクトを作成する。
Workbook.LoadFromFile()メソッドでExcelファイルを読み込む。
Workbook.Worksheets.get_Item()メソッドでワークシートを取得する。
指定範囲内のセルをループし、CellRange.Valueプロパティでセルの値を取得する。
結果を出力する。

コード例

from spire.xls import Workbook

# Workbookのインスタンスを作成
workbook = Workbook()

# Excelファイルをロード
workbook.LoadFromFile("output/SetExcelCellValue.xlsx")

# ワークシートを取得
sheet = workbook.Worksheets.get_Item(0)

# 第2列の第2行から第8行のセルをループ
for i in range(2, 8):
    # セルを取得
    cell = sheet.Range.get_Item(i, 2)
    # セルの値を取得
    value = cell.Value
    # 値を出力
    print(value)
workbook.Dispose()

結果

この記事では、Pythonを使用してExcelセルの値を設定、更新、および取得する方法について説明しました。