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(5/13更新)ふりかえりのファシリテーションを支えるn個のTips

Last updated at Posted at 2019-05-08

現在自分が所属している開発チームでは、
月に一度ほど、自分が所属するチームとは別のチームのイふりかえりのファシリテーションを担当する機会があります。

過去に何度かふりかえりのファシリテーションを行う中で、
ふりかえりの円滑な進行、もといチームメンバーが納得のいくカイゼンのアクションへと導くために、
いくつか意識的に行なっているTipsがあるなーと感じたので備忘のためにまとめます。

なお不定期で増える予定です。がんばる。

参考資料

自分のふりかえりのファシリテーションを支えるあれやこれやはこの本から学びました。

アジャイルレトロスペクティブズ-強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き-Esther-Derby

後はこのサイトとか。
Fun Retrospectives

事前準備編(当日まで)

ふりかえりの目的を確認しておく

当たり前なのですが、漫然とふりかえりを行なってもあまり効果は得られません。
チームメンバーに、どのような目的でふりかえりを行うのか、確認しておくとよいと思います。

普通にイテレーションのふりかえりで良いのか、
直近大きなリリースがあったのであればそのふりかえりにするのか、
チームメンバーにあらかじめ確認しておくことで、
ふりかえりで取り入れるアクティビティの内容も変わってくると思います。

過去のふりかえりで行なったアクティビティの内容を聞いておく

同じアクティビティが何度も続いてしまうと、参加者も飽きてしまいがちです。
新しいアクティビティを毎回取り入れる必要はないのですが、
少なくとも前回のアクティビティとは重ならないようにするのが吉かと思います。

ネタがない!という時には、是非Fun Retrospectivesを探してみてください。

全員がホワイトボードを見やすいような席配置を意識する

ふりかえりを行う際、ホワイトボードを用意してそこにポストイットを貼っていくスタイルが一般的かと思います。
その際に、参加者全員がホワイトボードを見やすい席配置にするのが大事だと思います。

ホワイトボードから椅子の距離は近すぎず遠すぎず、
椅子の間の距離も程よく取りつつ、議論をする際にはお互いの顔が見えるくらいが良いかなと。

似たような内容ではありますが、会が始まるまでに参加者各自が利用するペン、付箋などは席に揃えておいておくとバタバタしなくて良いかと。

あらかじめタイムスケジュールを大まかに伝えておく

会が始まった後、時間の流れ、使い方を大まかに参加者に伝えます。
タイムキープはファシリテーターの仕事ではありますが、
今後どのような流れで会を進める予定か、
どのアクティビティにどの程度時間を使えるかを事前に参加者に共有することで、
より集中して議論をしてもらいやすくなるのではないかと考えています。

データ収集編

ポジティブなことから考えるように伝える

みなさんも経験があるかと思うのですが、
一度ネガティブなことを考えてしまうと、ついつい他のネガティブなことを想起してしまい
結果ポジティブなことが思い出せず、ふりかえりの雰囲気がお通夜のようになってしまいがちです。

「このイテレーションって全然ダメだったな......」
「そういえばあんな問題もやり残してたっけ」
と頭の中でネガティブな考えが支配してしまうと、
収集されるデータに偏りが生まれてしまい、効果的なトライにつながりにくくなってしまいます。
(「イテレーションで起こった問題にフォーカスする」というテーマであれば話は別です。)

参加者が上記のような状態にならないために、ファシリテーターは以下のような言葉をかけると良いかと思います。
「みなさんにはこれから、今イテレーションで起こったことを思い出していただきます。
その際に、まずは今イテレーションのよかったこと、やってよかったことを思い出して、紙に書いてみましょう」

ふりかえりには、「イテレーションで起こった問題を改善する」だけでなく、
「良かったことを更に伸ばしていく」ためのアクションを生み出す場にもなりえるはずです。

参加者の手が止まってしまった時には前を向くよう促す

起こった出来事や感想を収集する際、ポストイットに書き込んでもらうことが多いかと思います。
その際に、どうしても参加者の手が止まってしまう時間が発生することがあるかと思います。

その時には、
「手が止まった方は是非ホワイトボードを見て、他の方が書かれた付箋を見てみてください。そこから何か思い出せること、その付箋に対して思うことがあれば、是非付箋に書いてみましょう」
と一言伝えることで、より広くデータを集められるのではないかと思います。

どうしても手が手が止まった人が多数派になった際は、
「今〇〇さんが書かれている付箋で一旦最後にしましょう」
と伝え、予定していた時間より短かったとしても、切り上げてしまって問題ないと思います。
その場合には、この後に続くアクティビティでより深い議論をするための時間に使いましょう。

多数決を取るときは付箋に番号を振って投票してもらう

データを収集して一通り発散した後は、議論するトピックを絞るため投票を行うケースが多いと思います。
その際に、「挙手してもらう」「立ち上がってホワイトボードに正の字を書き込んでもらう」等、色々と投票してもらうやり方があるかと思います。

自分は以下のようなやり方で票を集めることが多いです。

  • あらかじめ付箋に番号を振る
  • 「話し合うトピックを絞りたいので、一人n票で投票お願いします。手元の付箋に番号を書いた上で、他の人に見えないようファシリテーターに手渡してください」と伝える
  • 集計した上で、結果を正の字でホワイトボードに書き込む

このやり方を取ると、時間もかからず、また他の人の意見に振り回されにくい形で意見を集めることができます。

アイデア出し編

SMARTな目標であるかを確かめる

目標設定の5つのポイント「SMART」とは?
目標設定やアクションを決める際、SMARTという指標が有効になるかと思います。

情報源によって定義が異なるのですが、自分は上記のサイトに記載されている以下の定義に従うことが多いです。

◆要素1:Specific(具体的に)
◆要素2:Measurable(測定可能な)
◆要素3:Achievable(達成可能な)
◆要素4:Related(経営目標に関連した)
◆要素5:Time-bound(時間制約がある)

この際、口頭で「SMARTな目標にしましょう」と言うよりも、
ホワイトボードに実際に上記の観点を書き出してみて、出来上がったアクションが観点を満たすか、満たさない場合はどうすればより具体的になるかを話し合うように促すと良いかと思います。

アクションがどの程度具体的になるかによって、改善がどの程度きちんとなされるかが決まってくるはずです。ここは丁寧にいきましょう。

時間内に決めきれなかった場合はオーナーに一任する

議論が白熱した結果、時間が想定よりも長くかかってしまうというケースは往往にしてあるものです。
本来はファシリテーターがうまく進行することで上記のような問題は防ぐべきではあるのですが、
どうしてもという場合にはこのTipsが有効かと思います。

アクションの詳細を詰め切れなかった場合、参加者の一人にアクションのオーナーとなってもらい、
残りの詳細化、および実行までのハンドリングを依頼すると良いと思います。

時間内に有効なアクションが生まれた場合でも、
アクションのオーナーを決めておくことで、確実にアクションを実行させ、カイゼンに導くことができます。

その他

ファシリテーターが議論に口出ししすぎない

ここは人によって意見が分かれるところかと思うのですが、
自分がファシリテーターを行う際には、極力議論に口出しをしないようにしています。

自分が口を出さないようにしている理由は、部外者が意見を出すことで、せっかく決まった改善のアクションへのコミットが弱まってしまうのを避けたいと考えている為です。

とはいえどうしても議論が停滞する時はあるかと思うので、その際には

  • あまり発言していない参加者に話題を振ってみる
  • これまでの議論の流れを整理する(新しい意見は出さないように気をつける)
  • 過去の自分の似たような経験を伝える(あくまで参考として)

あたりの方法が有効かと思います。

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