概要
GAN(Generative Adversarial Network, 敵対的生成ネットワーク)について、その概要を述べる
GANとは
- GAN = 『生成器』『識別器』と呼ばれる2つのニューラルネットワークの間で行われるゼロサムゲーム
- 生成AIの重要なフレームワークの一つ
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生成モデル
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統計学における「分類」のアプローチの1つ
- 分類器(データから推定(学習)される分類用の統計モデル)の計算アプローチはおもに3つある
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生成モデル(generative models)
$X,C$をデータとクラスの確率変数、$\theta = (\theta_1,\theta_2)$をパラメータとしたとき- 結合確率$\Pr[X,C|\theta]$を$\Pr[X,C|\theta]= \Pr[X|C,\theta_1] \Pr[C|\theta_2]$とモデル化したモデル
- 朱鷺の杜
- 代表例
- 線型識別分析
- Gaussian mixture model (and other types of mixture model)
- Hidden Markov model
- Probabilistic context-free grammar
- Bayesian network
- Naive bayes(ナイーブベイズ)
- Autoregressive model(自己回帰モデル)
- Averaged one-dependence estimators
- Latent Dirichlet Allocation
- Boltzmann Machine
- Variational Autoencoder
- GAN
- Flow-based generative model
- Energy baased model
- Diffusion model(拡散モデル)
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識別的モデル(discriminative models)
- データ$X$が与えられたときの条件付確率$\Pr[C, \theta|X]$を$\Pr[C, \theta|X]= \Pr[\theta] \Pi_{i} \Pr[c_i|x_i,\theta], \text{where }\Pr[c_i|x_i,\theta] = \frac{\Pr[x_i,c_i|\theta]}{\sum_{c\in C} \Pr[x_i,c_i|\theta]}$とモデル化したモデル
- discriminative models とも conditional modelsとも呼ばれる
- 代表例
- ロジスティック回帰
- k-nearest neighbors algorithm(k-最近傍法)
- Support Vector Machines
- Decision Tree Learning
- Random Forest
- Maximum-entropy Markov models
- Conditional random fields
- 確率モデルを用いないで導く分類器
- これはdiscriminative modelsと混同されていることが多く、区別しない場合も多いので注意が必要
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生成モデル(generative models)
- クラス分類への応用の文脈
- 、観測データ x から ラベル y(またはラベルが従う確率分布)を得ることを期待している
- このとき、3つの方法が考えられる
- 確率分布を用いず直接計算(distribution-free classifier)
- 観測データがX=xと与えられた条件のもと、ラベルYについての条件付確率$P(Y|X=x)$を推定(discriminative model)し、それに基づいて分類を行う。
- 同時確率分布$P(X,Y)$を推定し(generative model)、そこから条件付確率$P(Y|X=x)$を計算し、それに基づいて分類
- これらは、1->2->3と、段階的に、回りくどい、間接的なアプローチとなっているが、段階的に確率論的になっている。これは、段階的に、より多くのドメイン知識や確率論を適用できることを意味する。
- 問題に応じて3つの方法を使い分けたり組み合わせたりする
- 分類器(データから推定(学習)される分類用の統計モデル)の計算アプローチはおもに3つある
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以下のように、よりクリアな定義を与えることもできる
- 生成モデルとは、ターゲットのデータ$Y=y$が与えられたときの観測量$X$の条件付確率$\Pr(X|Y=y)$ついてのモデルである
- 生成モデルとは、観測量のデータ$X=x$が与えられたときのターゲット$Y$の条件付確率$\Pr(Y|X=x)$ついてのモデルである
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生成モデル