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この記事は、PHPのライトなExcelライブラリの紹介です。

はじめに

PHPer皆さん、Excelは好きですか?Excel好きなユーザーから、オンライン画面でExcelからデータをインポートしたいなどの要件がくることがありますよね。そんな時はPhpSpreadsheet。PhpSpreadsheetは、スプレッドシートの読み書きや書式設定など、なんでもできるとても素晴らしいライブラリです。

ある日、PHPで特定セルの値を変更して、その結果をExcelのチャートに反映するという要件をいただきました。具体的には、図中の A3A5 の値を変更して、Qiita閲覧者数 のチャートで見たいという案件です。

スクリーンショット 2024-06-28 22.21.36.png

早速PhpSpreadsheetで実装。A3A5の値を変更して保存します。

use PhpOffice\PhpSpreadsheet\Spreadsheet;
use PhpOffice\PhpSpreadsheet\IOFactory;

$reader = IOFactory::createReader('Xlsx');
$reader->setIncludeCharts(true);
$spreadsheet = $reader->load('sample.xlsx');

$sheet = $spreadsheet->getActiveSheet();
$sheet->setCellValue('A3', 5);
$sheet->setCellValue('A5', 8);

$writer = IOFactory::createWriter($spreadsheet, 'Xlsx');
$writer->setIncludeCharts(true);
$writer->save('sample.xlsx');

あれ、赤い破線のオブジェクトが消えちゃった。棒グラフが心もち太くなっているような。残念ながら、PhpSpreadsheetではセルの値だけを操作することは難しいようです。(もしやり方をご存知の方がいらっしゃったら教えてください)

スクリーンショット 2024-06-28 22.21.51.png

ということで、ライブラリを自作しました。Excelのセルの値の取得とセットだけのライトなライブラリです。セルの値を操作しても、オリジナルのExcelファイルを傷つけないことを目指しました。オリジナルのExcelファイルを傷つけないので、書式設定やチャートなどのオブジェクトは全てExcelで作成する前提です。

準備

composerでインストールしてください。download 以外は、Laravelのインストールは不要です。

composer require blocs/docs

Excelを操作する

セルの値をセットする

set でセルの値をセットします。第一引数は シート番号(もしくはシート名)、第二引数は 列名(もしくは列番号)、第三引数は 行名(もしくは行番号)、第四引数は セットする値 です。
save で保存します。第一引数は ファイル名 です。

require_once '../vendor/autoload.php';

use Blocs\Excel;

$excel = new Excel('sample.xlsx');
$excel->set(1, 'A', '3', 5);
$excel->set(1, 'A', '5', 8);
$excel->save('sample.xlsx');

オブジェクトが消えずにセルの値をセットできました。値の変更以外は、オリジナルのExcelファイルを傷つけません。

スクリーンショット 2024-06-28 22.21.08.png

download で、WebアプリケーションからExcelファイルをダウンロードします。このメソッドは、Laravelが必要です。

$excel->download('sample.xlsx');

セルの値を取る

get でセルの値を取ります。第一引数は シート番号(もしくはシート名)、第二引数は 列名(もしくは列番号)、第三引数は 行名(もしくは行番号) です。

require_once '../vendor/autoload.php';

use Blocs\Excel;

$excel = new Excel('sample.xlsx');
$excel->get(1, 'A', '5');

第一引数は シート名、第二引数は 列番号、第三引数は 行番号 の例です。

$excel->get('Worksheet', 0, 4);

get で大量のセルの値(1,000件程度)を取るには、かなり処理時間がかかります。その時は all でシートから全てのセルの値を一括で取ってください。

$excel->all('Worksheet');

第二引数で 抜き出す列番号 を配列で指定すると、さらにパフォーマンスがよくなります。

$excel->all('Worksheet', [0]);

おわりに

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
いつもExcelの操作はちょっとメンドーだなと感じていたので、ライトなExcelライブラリを作ってみました。このライブラリがPHPer皆さんのプログラム開発をサポートできればいいなと思っています。

関連サイト

  1. GitHub
  2. Packagist
  3. サービスサイト
  4. Qiita:【Laravel】ドキュメント生成ツールを作ってみた
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