パワーポイントの動画はなぜか30.30fpsで書き出される
結婚式で映す動画をパワポで作成していたところ、MP4ファイルのフレームレートが30.30fpsとなっていることに気づいた。
細かい説明は省くが、こういう時の動画ファイルは 本来29.97fpsとなっているべきである。
PCでの再生は問題ないが、式場用のDVDに焼くとフレームレートが正しく処理されず映像のカクつきが発生した。
ぜったいPowerpointのバグだと思うが、4年ほど前から指摘されていても直ってないので、Microsoftには期待せず自力で直す方法をここに書くことにした。
映像業界にいても30.30fpsは聞いたことのない数字...
解決策
Davinci Resolve という動画編集ソフトに動画を読み込み、29.97fpsで動画を書き出すことで映像がカクつくことなくDVDにすることができた。
手順
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Davinci Resolveをダウンロード・インストール (今回の内容なら無料版でOK)
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起動 → 「新規プロジェクト」
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ウィンドウ上部「ファイル」 → 「新規タイムライン」 → 左下「プロジェクト設定を使用」のチェックを外す → 「フォーマット」タブ → 「タイムラインフレームレート」を "29.97" → 「作成」
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「タイムライン」ページ(画面下の横棒が3本重なったアイコン)をクリックし、Powerpointで書き出した動画ファイルをタイムライン上にドラッグ&ドロップする
※注意: 手順3を飛ばして手順4を実施すると、自動で30.30fpsのタイムラインが出来上がり、正しくフレームレートの変換ができなくなる -
「デリバー」ページ(画面下のロケットマーク)をクリックし、画面左上のファイル名や保存先を設定する
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画面左下「レンダーキューに追加」→ 画面右「すべてレンダー」
これで正しく29.97fpsとして書き出される
DVDに焼く
この状態でお店に依頼してもいいし、フリーのDVDオーサリングソフトを使用しても良い。
DVD Flickを使用する場合は工夫するポイントがあったので、別記事に書くこととする
試したこと
直接DVD FlickでDVD作成
Powerointで書き出した動画をDVD Flickに読み込ませてDVDに焼いてみたが、うまくいかなかった。
DVD Flick(Ver 1.3.0.7)はエンコードもしくはオーサリングがうまくいっていないようで、DVD Flickに直接MP4を読み込ませてオーサリングをすると、動画の冒頭と最後がカクつく現象が確認された。(VOBファイルを直接再生した場合は問題ないのに、IFOファイルから再生するとカクつくのが謎ポイント)
解決策としては、何らかの方法であらかじめDVD形式の動画ファイル(mpeg2形式)を用意し、DVD Flick内のエンコーダーを使用しないでオーサリングすると、この冒頭と最後のカクつきが解消された。
ただし、Davinci Resolveはmpeg2形式の書き出しはできず、Premiere Proはmpeg2形式の書き出しはできるものの、30.30fps→29.97fpsのフレームレート変換が正しくできないことがわかった。
Premiere Proでフレームレート変換
Adobe Premiere Proでフレームレート変換を試したが、うまくカクつきは解消されなかった。
やったことは、新規シーケンスで29.97fpsのシーケンスを作成し、そこにPowerpointの30.30fpsの動画を乗せて書き出す。