🧪 はじめに
AIは驚くほど知的で、詳細な記事やコードも自動生成できます。しかし、ふと思いました。
「逆に、限りなく内容の薄くて、しかもつまらない文章も生成できるのか?」
この記事は、そんな逆張り的な実験です。
GPT-4oにあえて「薄い内容」「中身のない文章」を生成させ、どこまで“無味無臭”にできるかを検証してみました。
🧠 使用モデル
- 使用AI:GPT-4o
- 指示内容:「限りなく内容の薄くてつまらない、Javascriptの歴史についての文章を生成しなさい」
🎯 テーマ:JavaScriptの歴史
あえて、多くのエンジニアに馴染みのある「JavaScriptの歴史」という定番テーマを選びました。
通常であれば、以下のような項目に触れることが期待されます:
- 誕生背景(Netscape、Brendan Eich)
- ECMAScriptの策定と標準化
- DOM操作、Ajax、jQueryブーム
- Node.jsやフロントエンドフレームワークの台頭
- モダンJavaScript(ES6以降)の進化
…しかし、今回の目的はそれらを一切掘り下げないことにあります。
📄 生成された文章
📝 パターン①:
JavaScriptは、プログラミング言語の一つです。
Webサイトでよく使われています。
みんなが見ているページにも使われているかもしれません。
すごいですね。JavaScriptは昔からあります。
けっこう前にできました。
1995年とかそのへんだった気がします。
当時はまだ今ほど有名ではなかったでしょう。その後、少しずつ人気が出てきました。
いろんなサイトで使われ始めたのです。
ボタンを押したら何かが動いたりするのも、JavaScriptの力かもしれません。
だから便利です。開発者たちは、JavaScriptをもっと便利にしようと思いました。
それでいろんな仕組みができました。
フレームワークとかライブラリとかです。
ReactとかVueとかもそうらしいです。JavaScriptは今でも使われています。
多分これからも使われると思います。
WebといえばJavaScript、という人もいるかもしれません。
だからJavaScriptはすごいのです。
📝 パターン②:
JavaScriptという名前の言語があります。
これは、Webのための言語です。作られたのは、昔です。
かなり前だったようです。
でも、今も使われています。
つまり、長く使われているということです。この言語は、最初はそれほど知られていなかったと思います。
でも、今では多くの人が使っています。Webサイトを作るときに、JavaScriptが使われることがあります。
クリックしたらなにかが動いたり、そういうことができます。だから、便利だと思います。
とにかく便利です。他にもいろいろあるかもしれません。
でも、今回はそれには触れません。
🧐 評価結果
評価項目 | パターン① | パターン② |
---|---|---|
内容の濃さ | 2 / 10 | 1 / 10 |
信憑性・信頼性 | 4 / 10 | 3 / 10 |
深み | 2 / 10 | 1 / 10 |
総合評価 | 2.5 / 10 | 1.5 / 10 |
解説:
- どちらも事実には触れているが、曖昧表現が連続し、技術的な洞察は一切なし。
- 「すごい」「便利」「昔からある」といったぼんやりした形容で構成。
- 結果的に「読んだはずなのに、何も覚えていない」文章となりました。
📝 結論:AIは“内容のない文章”も器用に作れる
本実験を通して、AIは「意味があるようで意味のない文章」も器用に生成可能であることがわかりました。
この性質は、冗談めいた遊びだけでなく、たとえば:
- ヘイトや誤情報のフィルタリング実験
- 自然言語処理における「空文判定モデル」の学習データ
- 「中身がない会議資料」ジェネレータの作成(?)
など、さまざまな応用可能性すら考えられます。
🔚 最後に
この記事は「技術的に無意味な記事を、どこまで意図的に作れるか」という、ある種ナンセンスで哲学的な試みでした。
情報過多の時代に、“情報がないこと”の価値を問う──そんな視点で読んでいただけたら幸いです。
ありがとうございました。