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DelphiAdvent Calendar 2024

Day 11

【Delphi】Delphi 2007 について

Last updated at Posted at 2024-12-10

はじめに

『Delphi 2007』 についての概要です。

image.png

概要

製品概要です。

項目 説明
製品名 Delphi 2007 for Win32
コードネーム Spacely (RAD Studio は Highlander)
発売年 2007
発売元 CodeGear (Borland)
ビルドバージョン 11.0
コンパイラバージョン 18.5 (18.0 も定義されている)
BDS バージョン 5.0
サポートプラットフォーム Windows

前バージョンとの違い

  • Windows Vista 対応 (〔Alt〕キーの問題が発生しない)
  • プロジェクトオプションでランタイムテーマを有効にできるようになった
  • メインフォームの扱いが変更になった (Application.MainFormOnTaskbar)
  • 標準で GIF 形式の画像を扱えるようになった
  • XML ドキュメントコメント (///) が使えるようになった
  • ビルド時に MSBuild が使われるようになった
  • インストールに .NET Framework 2.0 が必要になった

その他

  • コンパイラバージョンで解るように、ほぼ Delphi 2006 for Win32
  • Delphi 2007 for .NET のコンパイラバージョンは 19.0
  • 最後の ANSI 系 Delphi
  • 生成された実行形式バイナリが Win9x 系で動作するかもしれない最終版
  • 『Quick Report』が付属する最後の Delphi
  • 『InstallAware Express』が付属するようになった
  • 改訂版の『Delphi 2007 R2』も販売された
  • 最新バージョンの Delphi を購入すると Delphi 2007 R2 を入手できる
  • Windows 8 以降で .target ファイルが勝手に削除され、コンパイルができなくなる事がある
  • ヘルプの中身が壊れている
  • TBitmap にバッファオーバーフローの脆弱性がある
  • Borland の開発言語部門が CodeGear として分社化された
  • 2007 年は『Windows Vista』が発売された年です。Service Pack 1 も同年リリースされています
  • 2007 年は初代『iPhone』が発売された年です

image.png

Vista 対応

例えば、Vista 以降では Shell32.dll に含まれる AVI リソースを外部から利用できなくなったため、Vista 以降の OS で Delphi 2006 以前の TAnimate を使ってもアニメーションしてくれません。Delphi 2007 では独自の AVI リソースを持っています。

image.png

従来の Delphi で作ったアプリケーションを Vista 以降の OS で動作させた時に起こる問題が解決されていて、Vista 以降の OS で動作するモダンなダイアログコンポーネントも追加されています。

image.png

ヘルプ

ヘルプを再構築したようで、中身が壊れました。

  • コードブロックの強調構文表示が失われた
  • 翻訳が劣化した (これは恐らくガリレオ IDE になってから)
  • ページは存在するけれど中身のないページが多数存在
  • 重複したコンテンツが多数存在

後の Help Update で幾分マシにはなりましたが、この問題は XE 辺りまで尾を引く事となります。ただ、今となっては DocWiki を読めばほぼ解決すると思います。

また、現在の DocWiki もこの時の壊れたヘルプがベースとなっているため、よく読むとおかしい箇所がたまにあります。ドキュメントの不備を見つけたら Quality Portal へレポートして頂けると幸いです。

おわりに

個人的にはマイルストーンだと思っている製品です。

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