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社内のスケジューラーに求める機能と組織文化の違い

Last updated at Posted at 2022-01-28

国産グループウェアから Microsoft 365 に移行するとき、Outlook のスケジュール機能がしばし問題となります。国産グループウェアの多くは、部や課などの単位でメンバー全員の 1 週間分の予定をひと目で見ることができる「グループスケジューラー」を備えていることが多いです。一方の Outlook では、自分自身で予定を知りたい人を登録し、横並びや重ね合わせをして表示できる形式です。

このスケジューラーの違いが問題になることは多くありますが、以前には国産グループウェアを利用していたこともある僕自身が、この問題を実感として捉えられないのは何故だろうと不思議に思っていました。たまたまこの問題を考える機会があったのですが、もしかしたら働き方、さらには組織文化の違いがあるのではないかと思いました。

部内会議の予定の立てかた

例えば、部員全員に参加してほしい会議の予定を立てようとしたときに、グループスケジューラーであれば「みんが都合の良い時間はどこかな…」と探すことが出来て便利ですよね。まず僕には、このメリットが実感できませんでした。

なぜかと考えてみると、僕の周りではこうした会議の予定はあらかじめ数週間前に "誰かに" よって決められ、メンバーは、その会議に参加できるように自分の予定を調整していきます。このとき、会議の予定は月度の締めや決算、その他の状況によって決まるわけですが、各メンバーの予定はあまり重要な要因ではないように思います。

そもそも予定を立てるプロセスが違うので、求める機能も違うのだろうなと思いました。

メンバーがそれぞれ自分のスケジュールを調整できる

なぜこのように予定を立てられるのかと考えると、ひとつはメンバー全員が自分のスケジュールを調整できる裁量が十分に与えられているからだと思いました。自分の作業時間を確保したり、社内での打合せはもちろん、顧客との打合せ日程を決めるなどして、自分のスケジュールを作るのは自分の権限です。この権限によって、重要な予定と他の予定が重ならないように調整する責任を果たすことができます。

自分ではどうにもならない要因でスケジュールが組まれてしまうような業務に携わっていると、このあたりが難しいかもしないですね。

全員参加の会議は全員参加が必須ではない

先ほどの例にもあったように、部内会議には部員全員が参加するのですが、全員参加が必ずしも必須ではありません。全員が参加すべき会議なのに全員参加が必ずしも必須ではないというのは論理的に少々おかしいですが、「全員が参加すべきものであるが、どうにもならない予定があった場合にはその限りではない」という感じです。

そもそも仕事をしていると、どれだけ大事な会議があったとしても、仕事でのトラブルや個人の急用など、会議に出席するどころではない用事というもの考えられます。誰も明文化したり明言したりしているわけではありませんが「会議に参加できるように最大限調整したものの、結果として会議に参加できないことはあるものだ」という考えかたが浸透している気がします。

それでも、会議のテーマに欠かせない人が欠席する場合にはリスケになります。

その会議に絶対参加するべき人がなんとなく分かっている

先にも書いたように、会議の日程が決まってそれぞれスケジュールを調整した結果、その会議に「絶対参加するべき人」が欠席することが分かった時点でリスケされます。

「絶対参加するべき人」がなぜ分かるかというと、その会議では何が話し合われるのか、誰がその話し合いをリードするのか、誰の意見を聞きたいのか、などなどが事前に共有されているからのような気がします。

そもそも会議の日程も「近藤さんのスケジュールが空いている日はいつ?他の人はいけそう?じゃあその時間で会議にしましょう。集まれない人は仕方ないから」みたいに決まります。みんなのスケジュールが空いている日だから会議をしようということはありません。

会議出席依頼は辞退できる

こんな感じなので、自分ではどうしても参加できない時間に会議予定が入っていることがあります。そうした場合には、会議への参加を辞退することができます。

自分がその会議に「絶対参加するべき人」ではない場合、会議は予定通りに行われ、あとから情報を共有してもらうことになります。ちょっと寂しいですが、仕方ないです。

オンライン会議はあとから見返すことができる

最近はオンライン会議で社内勉強会みたいなことを行う機会も増えました。こうした社内勉強会を企画するときも、トピックスを共有する人の予定を優先して日程を決め、あとは参加できる人が参加するという形になります。

近ごろは「ごめーん、参加できないから録画しておいてー」ということも増え、興味のある人があとからいつでも内容を確認することができるので、ますますトピックスを共有してくれる人の予定が優先されるようになりました。

んまあ、あとからちゃんと録画を観ているかは怪しいときもありますが…。

求める機能と組織文化の違い

今回の記事は、あくまでも僕個人の考え方や感じ方に基づいたものですが、そのツールに求める機能は組織文化によっても異なることが多くあるんだろうなと思いました。

これは文化の違いなので、どちらが良い悪いではありません。しかし、実装されている機能についても、それに適した組織文化というものがあるのだとすると、機能を活用するためには組織文化を変えることがあっても良いのかもなとぼんやりと思いました。

今回の例でいうと、たまたま僕の働き方やまわりの文化が Outlook のスケジュールにも適したものだったわけですね。

※そうは言っても、ずっと過去からそうした考え方だったのかは不明。Outlook(Microsoft 365)を利用し始めてから 10 年以上が経過しているわけで、使っているうちにツールに合わせて考えかたや文化が変化した可能性もある…。

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