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Microsoft Teams と Yammer の使い方の違いに思いを馳せる

Last updated at Posted at 2018-08-08

Office 365 の話をしていると出てくる話題として「Microsoft Teams と Yammer は何が違うの?どうやって使い分けてるの?」といったものがあります。それぞれを実際に使い始めると異なる目的のために作られたサービスだと実感するわけですが、どちらも同じような「チャットツール」じゃんと思われるようです。

ではどこが違うのか?日頃の経験から違いを考えていきたいと思います。

#Yammer

Yammer は企業内ソーシャルネットワークサービスに分類されるサービスです。ソーシャルネットワークサービスの特徴は何でしょうか?チャットが出来ることでしょうか?

ソーシャルネットワークサービスの肝となる部分は、ネットワークが作成されることにあると思います。人、投稿、コミュニティなどがノードとなり、関連や興味を基にしたリンクで繋がっていくというところです。そうして形成されたネットワークを伝わって「情報が広がっていく」または「関心の高い情報が集まってくる」というのが SNS の良さです。

さて、Yammer の機能を思い浮かべていきましょう。Yammer には投稿や返信、いいね!の他、人やタグのフォローや、グループの作成やグループへの参加、さらには、関連するグループといった機能があります。たしかに投稿や返信の機能だけを見ると Microsoft Teams でも出来ることかもしれませんが、そのほかの機能はどうでしょうか?特に、フォローの機能をちゃんと使い、ネットワークを構成できるかという点が Yammer を活用する上では重要になります。

そしてネットワークを最大限活用するためには、多くの情報が他のユーザーに対してオープンであることが必要になります。Yammer では、グループの作成時に組織内に対して「パブリック」または「プライベート」いずれかを設定することができます。プライベートなグループとは、つまりは、グループのメンバーでのみ情報を共有しているグループということになります。

Yammer の失敗例としては、こうしたメンバー内にクローズした、プライベートなグループが非常に多くなってしまっているというものがあります。こうした使い方では、ネットワークの良さを享受できないため、SNS っぽいチャットツールで、なんでこんなもの仕事で使わなきゃならないんだ?という結末になりがちです。そして、なぜか多くの方がプライベートなグループを作りたがります。放っておくとプライベートなグループが増えていきます。意識的にパブリックなグループを増やす施策が必要です。

というわけで、Yammer を活用する場合のポイントは次の通りです。

  • ユーザーやタグのフォロー機能を使う
  • パブリックなグループを意識的に増やす

#Microsoft Teams

Microsoft Teams はビジネスチャットツールなどに分類されるサービスです。ビジネスチャットツールの特徴はなんでしょうか?それはチャットができることです。

多くの場合、チャットはメールなどの他の連絡手段よりも手軽だと言われています。私たちの日常生活でも、Facebook Messenger や LINE などコミュニケーションがチャットに置き換わってきました。こうしたツールを利用されたことがある方であれば、その手軽さを実感しているかと思います。

さて、Microsoft Teams の機能を思い浮かべていくと、こちらは Yammer のようにフォローなどといった機能はありません。チャットや Web 会議、そして、タブを利用した他のサービスとの統合などといった機能が用意されています。これらによって実現されるのは「チーム内の状況の可視化」「チーム内のコミュニケーションの迅速化」あたりかと思います。

Microsoft Teams が Yammer と最も異なる点は、クローズされた、つまり、プライベートなグループでもその効果が発揮できるということです。いや、むしろ、Web 会議を使ったり、タブで Planner のタスク共有をしたり、必要なドキュメントをタブに固定したりなど…、プライベートだからこそ効果的に利用できる機能が多く用意されています。まさに、チームにフォーカスして作られているのが Microsoft Teams というわけです。

そして多くの場合、プライベートでも効果が発揮できる Microsoft Teams は、ユーザーの意識に合っています。なぜか多くの方がプライベートなグループを作りたがります。そのため Yammer とは違いここが問題になることはありません。Microsoft Teams の活用のポイントは、いかにユーザーが必要なツールをタブなどで組み合わせて利用できるか、そして、それを実現するためのユーザー教育です。

Microsoft Teams の失敗例としては、ほとんどチャットしか利用していないというものがあります。正直なところチャットだけを見ると、他にも良いツールがいっぱいありますし、それこそ使い慣れた LINE の方が良いというユーザーが多いかもしれません。Microsoft Teams の活用を進めるには、タブの活用が大きなポイントになると考えています。多様なクラウドサービスやファイルなどの情報に Microsoft Teams の画面から一元的にアクセスができる状態にならなくては良さが発揮されません。そのためにも「Excel」「Word」「PowerPoint」「OneNote」「Web サイト」「Wiki」「Planner」などの代表的なタブの活用方法はユーザーに教えてあげると良いかと思います。

というわけで、Microsoft Teams を活用する場合のポイントは次の通りです。

  • タブの機能を使う
  • 良く利用されるタブの機能はしっかり使い方を教えてあげる

#というわけで…
というわけでして、大雑把に言うと「Yammer は組織内での情報共有や収集」「Microsoft Teams はチーム内のコミュニケーション」みたいな使い分けになるわけです。こんなことを話すと、多くの方が「じゃあ Microsoft Teams を使ってみようかな」となります。

「なぜか多くの方がプライベートなグループを作りたがります。」

意識や文化を変えるのは難しいということです。

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