ちゅらデータアドベントカレンダーの1日目です!
技術ネタは普段からちょいちょい書いているので、会社のアドベントカレンダーでは毎年だいたいポエムっぽいもの (?) を書いています。
だいぶ昔の話になってしまいますが、ちゅらデータ社内で「社内勉強会運営」という活動をしていたことがあります。名前の通りさまざまな社内勉強会を企画して運営していくという活動ですが、今回はここで得られた知見について書いていきます。
この記事では以下のような状況を想定して書いています。
- 社内でチャットツールやカレンダーツールを利用している IT 企業を想定
- 数名〜最大でも20名くらいの小規模な社内勉強会 (有志を対象としたイベント) を主催する想定
先にまとめ
社内勉強会に人を集めるためのポイントは以下3つです。
- 告知するときは「興味を持ってくれた人が秒で意思表示できる方法」を用意せよ
- 興味を持ってくれた人の予定をおさえよ
- 個別メンションでリマインドせよ
社内勉強会に人が集まらない
こういう経験はないでしょうか?
あなたは或るトピックに興味のある人を集めて社内勉強会を開きたいと思い、社内のチャットツールに告知をします。
@channel 12月19日の16時にXXX勉強会をやります! 初心者大歓迎! 興味ある人はぜひご参加ください!
告知すると、社内からは「良さそう」「気になる」といった肯定的なリアクションがちらほらついたりします。
しかし当日になってみると期待していたほどには人が集まらず、イマイチ盛り上がりに欠ける会となってしまいました...。
もし本当に魅力のないイベントで誰も興味がなかったのであれば、仕方ありません。しかしよくあるのは 「えっ、あの勉強会って今日だったの?参加したかったんだけど打ち合わせの予定入れちゃった」 などと言われるやつです。実は興味を持ってくれている人がいるのに参加してもらえないというのは大変にもったいないです。
このような悲劇は、ちょっとした工夫で回避できます。
ポイント3点
1. 意思表示させる
社内チャットツールに告知を書くとすると例えば以下のような内容でしょう。
@channel *「XXX 勉強会」を開催します!*
日時: 12月10日(金) 16:00 - 17:00
場所: オンライン (当日に会議 URL を共有します)
対象者: XXX に興味ある人 (未経験者歓迎)
やること: XXX のチュートリアルを流しつつ簡単に動くものを作っていきます
事前準備: 特になし
希望者はこのメッセージに ✋ リアクションをください!
重要なのは最後の行です。誰が興味を持ってくれたのかを主催者側で把握することは、次で紹介する「予定をおさえる」へ繋げるために必ず必要です。
また、この告知メッセージを送信したら直ぐに自分で ✋ リアクションをつけます。こうすることで、 「興味を持った人は1クリックで意思表示できる」 という状況を作ります。
当然ですが、意思表示するためのハードルを高くすればするほど意思表示してくれる人は減ります。例えば意思表示の方法が「このフォーム URL にアクセスして名前と所属を入力して送信してください」だと、その一手間が面倒で諦めてしまう人がいるかもしれません。告知を見て「あっ、これちょっと気になるな」と思ってくれた人が秒で意思表示できる方法を用意しましょう。
2. 予定をおさえる
人間はおろかなので、「来週の金曜日に社内勉強会がある」ということを来週の金曜日まで覚えていてくれる人はいません。人間は忘れる生き物だから「スケジュール帳にメモする」といった工夫をしてきたわけです。ましてやカレンダーツールで他人の予定を抑えられるのであればこれを使わない手はないです。
つまりやることは 意思表示してくれた人全員をカレンダー予定に招待します。 予定に招待することで、その人がカレンダーを見るたびに「そういえば来週の金曜に社内勉強会があるのだったな」と思い出してもらうことができます。
チャットツールで告知する場合は1日待てば興味ある人はだいたいリアクションしてくれると思うので、告知メッセージを投下したら翌日の自分宛てにリマインダーを設定します。主催者がこの作業を忘れてしまったら元も子もないので...。そして翌日にカレンダー登録作業をします。20人とかいた場合はちょっと大変ですが、まぁそこは気合いです。がんばりましょう。
3. リマインドする
人間はおろかなので、予定を抑えてもなお忘れたりします。気が変わって「やっぱ面倒くせぇな」なって不参加になるならまだ仕方ないですが、素で「カレンダー見てなくて失念した」みたいな人がいたりします。社内勉強会に限らず、イベント直前に「明日ですよ!」「今日の16時ですよ!」などとリマインドすることは非常に重要です。
このとき重要なのは グループメンションを使わない ことです。Slack でいう @channel
とか @here
とかは使いません。有志の勉強会という対象者が限られる連絡を幅広いグループメンションでしてしまうと、受け取った側は自分に関係あるのかどうかを適切に判断できずにスルーします。 「お前に連絡しているのだ」ということを明らかにする ために、招待している人全員に対して個別メンションをつけてリマインドするのがいいです。
[2024-12-02 追記]
Twitter ですげー良いコメントがあったので紹介させてください...。
最終的には「あなたに参加して欲しいんですよ」が一番効く。なので個別リマインドは首がもげる程同意
— しんや (@shinyaa31) December 1, 2024
リマインドするときのスタンスというか気持ちは「あなたに参加して欲しいんですよ」です、本当にそう。
[追記ここまで]
おわり
「細かい話ばかりしてんな」と思いましたか? しかしこういう細かいことをちょっとやるだけで参加者が増えてくれるなら儲けもんです。
有志のイベント (= やらなくてもいいこと) のために行動してもらうのは大変なことです。特に初回の開催で参加者のモチベーションも低い状態だと、ほんのちょっとした要因で人は「参加しなくていいや」になります。この「ちょっとした要因」を排除していくことで機会損失を減らすことができます。
そして人間は「やり始めればやる気が出てくる」ものなので、イベントに来てもらってコンテンツをぶつけることができればあとはこちらのものです。そこからはコンテンツ勝負の話なので、この記事で語ることではありません。