AWSプロモーションクレジットはAWS Summit等のイベントやアンケートの回答等で配布されていることが多いかと思います。
個人レベルの検証用途でプロモーションクレジットの仕様を正しく理解せず意図しない課金が発生した例を何度か耳にしたので、ここだけは抑えておくべき点を備忘録として整理してみます。
まとめ
先に要点だけまとめます。
- 最新の規約を一読する
- クレジットで充当できない対象外サービスが存在する
- クレジット毎に充当可能な対象サービスを把握する
- 有効期限内に使用する
- クレジット残高を超過しない
以下、要点毎に解説します。
最新の規約を一読する
AWS利用料金に充当可能なクレジットです。
常に最新版の規約を確認するようにしましょう。
最新の規約は以下のURLから確認できます。
AWS プロモーションクレジット利用規約
https://aws.amazon.com/jp/awscredits/
クレジットで充当できない対象外サービスが存在する
利用規約にはクレジットで充当可能な「対象サービス」と充当不可の「対象外」サービスが定められています。
対象外サービスは以下の通りです(利用規約より抜粋)
- Amazon Mechanical Turk
- AWS マネージドサービス
- AWS マーケットプレイス
- AWS プロフェッショナルサービス
- AWS トレーニング
- AWS 認定
- Amazon Route 53 ドメイン名登録または譲渡
- 暗号通貨のマイニングのためのサービス
- AWS 契約主体によって指定されるその他のサービス
- Savings Plans やリザーブドインスタンスなどのサービスに対する前払い料金
- 対象外の AWS サポート
- AWS エンタープライズサポート
- AWS エンタープライズオンランプ
- AWS 再販サポート (AWS エンタープライズサポートおよび AWS エンタープライズオンランプ)
- AWS パートナー主導サポートである AWS サポート
個人レベルの検証用途であれば注意すべきサービスはそう多くない印象ですが、強いてあげるのであればマーケットプレイスとRoute 53は要注意です。
クレジット毎に充当可能な対象サービスを把握する
利用規約で以下のように定められています。
プロモーションクレジットは、AWS 契約主体によって指定された特定のサービス (総称して「対象サービス」) にのみ適用されます
確認にはプロモーションクレジットをAWSアカウントに適用する必要があります。
適用手順はこちら
実際にクレジットを適用した画面がこちらです。
「サービスの完全なリストを表示」をクリックすると対象サービスを確認することができます。
画面に収まっていませんが、下にスクロールすると全ての対象サービスを確認できます。
注意点として、プロモーションクレジット毎に対象サービスのリストが異なっていることがありました。
(発行元や発行時期によって対象のリストに違いがあるようです)
基本的にはリスト内のサービス利用であれば、意図しない課金が発生することはありません。
利用前に必ず対象サービスのリストを確認するようにしましょう。
特に、新サービスリリース直後のタイミングは要注意です。
有効期限内に使用する
クレジットには有効期限が存在しています。
プロモーション クレジットは期間限定で有効であり、該当するプロモーション クレジット コードを受け取ったときに示された有効期限 (または当社または本規約で指定されたその他の日付) を過ぎると、引き換えることはできません。
有効期限を過ぎると登録しているクレジットカードに対して請求が発生します。
有効期限以降に課金サービスが残らないように気をつけましょう。
クレジット残高を超過しない
残高を大きく超えないように意識すればOKです。
クレジットの残高とBillingは定期的に確認しましょう。
使い終わったらすぐに削除する意識を徹底すれば課金額が大きく跳ねるリスクも減ります。
請求アラームも活用すると安心です。
以上です。
AWS Summit等のイベントアンケート等で定期的に配布されており、個人レベルで検証したい場合にとても重宝します。仕様を正しく理解して賢く使い倒しましょう。