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お題は不問!Qiita Engineer Festa 2023で記事投稿!

【Playwright】一つのテスト内で2つの連続するスクリーンショットを比較・差分検出する

Last updated at Posted at 2023-07-17

はじめに

E2Eテストのテスティングフレームワークとして、Playwrightを2023年に入ってから実務に導入しています。

Locator周りのヘルパー関数から、Auto-wait、トレース、並行処理にuiモード、至れり尽せりのPlaywrightは、Visual Comparison、すなわちスクリーンショットの比較もout-of-the-boxでできます。

...できますが、実際にやってみると、豊富な機能の森に迷って、簡単なことで意外に手こずることもあります。


先日、本番環境とステージング環境1で修正の戻りがないか、すなわちVisual Regressionテストを行おうとしました。

実装したい手順は、

1. ステージング環境にアクセス
2. ステージング環境のスクリーンショット
3. 本番環境にアクセス
4. 本番環境のスクリーンショット
5. アサーション

と明瞭です。

が、この実装に詰まりました。

ということで、Playwrightを使って一つのテスト内で2つの連続するスクリーンショットを比較する方法を、NG例を添えて記録します。

結論

  • 1回目のpage.screenshotのpathにtestInfo.snapshotPathを用いて保存場所を指定する。
  • MatcherのtoMatchSnapshotに引数をつける。
コード例
test("ページAとページBのスクリーンショット比較", async ({ page }, testInfo) => {
  await page.goto("<ページAのURL>")
  await page.screenshot({ path: `${testInfo.snapshotPath("result.png")}`, fullPage: true })

  await page.goto("<ページBのURL>")
  expect(await page.screenshot({ fullPage: true })).toMatchSnapshot({ name: "result.png" })
})

ポイント

testInfoで保存先のPathを指定する

今回の実装の要は、1枚目と2枚目のスクリーンショットを同一のファイル名にすること。

単純に

await page.screenshot({ path: "result.png", fullPage: true })

expect(await page.screenshot({ fullPage: true })).toMatchSnapshot({ name: "result.png" })

とすると失敗します。screenshottoMatchSnapshotでは引数に与えたパスの扱いが異なるからです。

つまり上記の例だと、page.screenshotはプロジェクトルートに画像を作成するのに対し、toMatchSnapshotはデフォルトで、example.spec.ts-snapshot/testName-chromium-darwinと、<テストファイル名>-snapshot/<テスト名>-<ブラウザ>-<環境名>を参照します。

ここで使えるのが、「testInfo」です。

testInfosnapshotPathプロパティを使うと、Matcherで参照しているパスが取得できます。

なお別解として、Matcherが参照するパスはplaywright.config.tssnapshotPathTemplateで指定できるので、こちらを編集することも考えられます。

Matcher

アサーションのMatcherにはtoMatchSnapshotを使いましたが、toHaveScreenshotで代置可能です。ただし、引数と同期非同期が異なります。

toMatchSnapshotの場合

1枚目のスクリーンショットのpathに合わせて、nameプロパティを引数として渡します。

expect(await page.screenshot({ fullPage: true })).toMatchSnapshot({ name: "result.png" })

toHaveScreenshotの場合

こちらでも可能です。引数の形が異なるので注意してください。Pageクラスに対するアサーションになります。
また、toHaveScreenshotはPromiseを返すweb-specific matcherなので、expectの前にawaitが必要です。

await expect(page).toHaveScreenshot("result.png", { fullPage: true });

以下、試してみてダメだったNG例を供養します。なむなむ。

NG集

toMatchSnapshot / toHaveScreenshotを引数なしで2回実行

await expect(page).toHaveScreenshot()
// ページ遷移
await expect(page).toHaveScreenshot()

or

expect(await page.screenshot()).toMatchSnapshot()
// ページ遷移
expect(await page.screenshot()).toMatchSnapshot()

これら二つのMatcherは同一テスト内で連続して引数なしで実行されると、

  • <テストファイル名>-snapshot/<テスト名>_1-<ブラウザ>-<環境名>
  • <テストファイル名>-snapshot/<テスト名>_2-<ブラウザ>-<環境名>

と序数がついて、別ファイルとして保存され、比較はされません。

toMatchSnapshot / toHaveScreenshotを引数ありでパス指定して2回実行

await expect(page).toHaveScreenshot("result.png")
// ページ遷移
await expect(page).toHaveScreenshot("result.png")

or

expect(await page.screenshot()).toMatchSnapshot({ name: "result.png" })
// ページ遷移
expect(await page.screenshot()).toMatchSnapshot({ name: "result.png" })

引数で画像名を指定することで、連続するスクリーンショットを比較対象にすることができます。

ただし、2つのMatcherは初回実行など、画像が存在しない場合は画像を作成しますが、すでに存在している場合は、最初のexpectで比較が行われてしまいます。

したがって、beforeEach等で画像の削除をしたり、都度--update-snapshotsフラグをつけたりする必要がありそうでNGとなりました。

最も正しそうなやり方に見えるので、何らかスマートな設定方法があるかもしれません。

screenshot(画像名指定) => toMatchSnapshot / toHaveScreenshot

await page.screenshot({ path: "result.png" })
// ページ遷移
expect(await page.screenshot()).toMatchSnapshot({ name: "result.png" })

自然に見えますが、前述の通り、page.screenshotpage.toHaveScreenshotでデフォルトのパスが異なるのでNGです。1回目と2回目で別のパスを参照してしまいます。

BufferをtoEqualで比較

page.screenshotはBuffer(正確にはPromise)を返します。これを比較するのも一案。

const production:Buffer = await page.screenshot()
// ページ推移
const staging = await page.screenshot()
expect(staging).toEqual(production)

試してみましたが、一致する場合は問題なくテストできましたが、一致しない場合にフリーズしてしまいました。

下記IssueのコメントによるとBufferの差分が出るとのことですが、いずれにせよ差分の場所がわからないので、実用に堪えません。

参考文献

Playwrightドキュメント

Issue

  1. ここでは本番と同じDBを参照している開発環境、を指します。

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