はじめに
Power Platformを使う方が増えている中、業務で発生する繰り返し作業を自動化したいというニーズも増加しているように思います。
そんな中、多いのが定型のメール送信を自動で送りたいというご要望です。
そこで、SharePointと連携したPower Automateを使った日時指定での自動メール送信機能について以下にご紹介します。
※豆知識も紹介しますので、ご参考にしていただければと思います。
概要
具体例
全体像としては下記のようになります。
※詳細は、追ってご説明いたします。
1.トリガーを選択
トリガーには、様々なものがありますが、本日は、日時指定の自動メール送信のため、スケジューリングされたトリガーを設定します。
※こちらを手動トリガーにするとPower Appsのボタンを押下した際にメールを送信することができます。
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・間隔 Power Automateの処理を実行する間隔を記載します。 ※頻度に記載されている単位の間隔をどれくらいで設定するか?・頻度
Power Automateの処理を実行する頻度を記載します。
・タイムゾーン
トリガーとして、実行される日時を指定しますが、その日時が何基準の時間なのかを設定します。
・開始時刻
自動でPower Automateの処理を実行するのは、この開始時刻以降ですというのを設定します。
※自動でメール送信をしてよい日は、この日付以降ですということが可能です。
・設定時刻(時間)
何時にPower Automateの処理を実行するかを記載します。
・設定時刻(分)
何分にPower Automateの処理を実行するかを記載します。
2.メール送信情報取得
メールを送信する宛先を取得します。
※リストには、複数の送信先がある想定なため、「複数の項目の取得」を使い、宛先を取得します。
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・サイトのアドレスSharePointが格納されたサイトのアドレスになります。
・リスト名
SharePointのリストの名前になります。
・フィルタークエリ
SharePointのリストの抽出条件を設定できます。
※メールを送信する対象に日時を設定したい時は、下記のように設定します。
例のように現在日時以降をメール送信対象とする場合は、要注意です。
現在日時=utcNow()は、UTCの時間となりますので、トリガーの設定の際に指定したタイムゾーンとは異なる日付になる可能性があります。
そのため、下記のプログラムのように9時間時刻に足してあげる必要があります。
mailDate ge '@{formatDateTime(addHours(utcNow(), 9, 'yyyy/MM/dd HH:mm:ss'),'yyyy-MM-dd')}
3.メール送信
メールを送信します。
※メールにURLを添付したいことがありますが、その際は、URLを変数にいれることをお勧めします。
URLを変数に入れずにメール本文に入れた場合、Power Automateを開くたびに文字が変換されて、本来想定していたURLとは違うものが送られてしまう可能性があります。
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■変数の設定・値
URLをメールに記載したい場合は、変数の設定の値にURLを記載してください。
■メール通知を送信する(V3)
・宛先
「複数の項目の取得」で取得したメールアドレスを入れます。
メールアドレスが固定の場合は、直接入力も可能です。
・件名
メール送信時の件名になります。
・本文
メールを送信した際の本文になります。
※メールを送信する機能は、いくつかありますが、下記の2点がよくつかわれるかと思います。
下記2点の使い分けとしては、
メールの送信(V2):差出人を設定したい場合に使用するとよいでしょう。
※ただし、独自のSMTPサーバが必要になります。
メール通知を送信する(V3):V2の条件に合致しない場合は使用するとよいでしょう。
※ただし、差出人は、設定できず、Power Automateが定めた差出人からメールが届くようになります。
まとめ
Power Automateでは大きく3つの部品を使うだけでメール送信が可能です。
複雑なプログラムもないので、初心者の方も使いやすく、また、作成後にすぐに実証できるので、使用感を即時に体感いただけるかと思います。
今後も、Power AppsやPower Automateの記事を上げていきますので、繰り返し業務で多忙になっている方のご負担が少しでも軽減されればと思います。