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円周率についてと円周率の求め方

Last updated at Posted at 2024-08-25

<夏休みの自由研究>

円周率についてと円周率の求め方

1. このテーマを選んだ理由

  • 円周率について調べようと思った理由:

私が「円周率についてと円周率の求め方」というテーマを選んだ理由は、円周率(π)が日常生活や科学の中で非常に重要な役割を果たしていると思ったからです。例えば、円を使ったものには、時計の文字盤、タイヤ、ボールなど、私たちの周りにたくさんあります。それらすべての計算に円周率が使われているのではないかと思います。

さらに、円周率は無限に続く不思議な数であり、どれだけ計算しても正確に終わりが見えないことに魅力を感じたのでどのようにしてこの数が計算されてきたのか、自分でも調べてみたいと思いました。

  • 円周率とは何か:

円周率(えんしゅうりつ)はπといわれており、円の周長と直径の比率を表す数学の定数です。具体的には、円の周長(C)をその円の直径(d)で割った値が円周率となります。この比率は、円の大きさに関係なく常に一定であり、どんな円でも同じ値を持つとのことなので円周率は円に関する計算で非常に重要な役割を果たします。

円周率は正確に分数や小数として表すことはできず、円周率は「無理数」と呼ばれ、さらに「超越数」に分類されます。これにより、円周率は完全に正確な値を得ることは不可能と言われています。


2. 実験と実験方法

  • 実験1: 実際に円周率を測定する

    1. 使用した材料

    今回の実験では、家庭にある以下の道具を使用して円周率を測定しました。

    • ステンレスの鍋: 直径が25センチメートルの鍋を使用しました。この鍋は、底に中心を示す印があり、正確な直径を測るのに適していました。

    • 裁縫用の糸: 面でできた伸びにくい糸を使用しました。この糸を使って鍋のふちに沿って円周を測定しました。

    • メジャー: 糸の長さと鍋の直径を測るために使用しました。1ミリ単位で測定可能なメジャーを用いました。

    2. 実験方法

    今回の実験では、以下の手順で円周率を測定しました。

    1. 鍋の直径の測定:
      • 鍋の中心に印がついていたため、この印を通るようにメジャーを鍋の端から端までまっすぐに伸ばして測定しました。その結果、鍋の直径は25センチメートルと確認されました。
    2. 鍋の円周の測定:
      • 裁縫用の糸を鍋のふちに沿って一周させ、円周の長さを測定しました。糸が鍋のふちにぴったりと沿うように注意しながら、重ならないように巻きつけました。その後、糸を切断し、その長さをメジャーで測りました。
    3. 円周率の計算:
      • 測定した円周の長さを鍋の直径(25センチメートル)で割り、円周率を計算しました。

    3. 結果

    実験では、円周を10回測定し、その結果に基づいて円周率を計算しました。以下は、各回の円周の計測値と、それに対応する円周率の値をまとめた表です。

    回数 円周の計測値 (cm) 円周率 (π)
    1 78.6 3.14400
    2 78.4 3.13600
    3 78.5 3.14000
    4 78.7 3.14800
    5 78.3 3.13200
    6 78.6 3.14400
    7 78.5 3.14000
    8 78.4 3.13600
    9 78.6 3.14400
    10 78.5 3.14000

    これらの結果から、円周率の平均値は約3.1410となりました。

    4. まとめ

    今回の実験では、家庭にある道具を使って円周率を測定する方法を学びました。計測におけるわずかな誤差が生じたものの、全体的に円周率の理論値である3.14159に近い値を得ることができました。これは、実際に円周と直径の関係が円周率に基づいていることを確認する良い機会となりました。

    この実験を通じて、数学的な概念を実際の測定を通じて理解することの重要性を実感しました。さらに、測定の正確さや使用する道具の選定が結果に大きく影響を与えることも学びました。


  • 実験2: モンテカルロ法で円周率を求める

    1. 方法

    モンテカルロ法は、円周率(π)を統計的に求める面白い方法です。この方法は、ランダムな点を使って円周率を近似します。

    1. 設定:

      • 単位円を半径1の円として考えます。
      • この円が内接する正方形の一辺の長さは2です。
    2. 推定の基本アイデア:

      • 円の面積はπです。

      • 正方形の面積は4です。

      • 正方形内にランダムに点を生成し、その点が円内にある確率を求めることで、円の面積を推定します。

      • 円内の点の割合を正方形全体の点の割合で割ることで、πの推定値を求めます。

    2. 必要なもの

    1. 2Dの正方形の紙またはスクリーン
    2. 正方形の中に収まる円を描く
    3. コンピュータまたは電卓(手でやる場合もOK)
    4. たくさんのランダムな点を作成できる方法(プログラム、アプリ、手作業など)

    3. 手順

    1. 正方形と円を用意する: 正方形を用意し、その中に収まるように円を描きます。このとき、円の直径が正方形の一辺と同じ長さになるようにします。
    2. ランダムな点を打つ: 正方形の中にたくさんの点をランダムに打ちます。この点は、適当に選んでください。たくさん打てば打つほど、円周率の値に近づきます。
    3. 円の中に入った点を数える: 打った点の中で、円の中に入っている点の数を数えます。この点が何個あるかを調べます。
    4. 円周率を計算する: 次に、円周率を次のように計算します:

image-20240825123614689.png

4. 結果

以下は、点を打つ回数におけるπの推定値です。
手で点を打つのは難しいのでPC上で実験をし結果もPC上で図示化しました。今回は1/4の正方形を使用しているので、π=円の中に入った点の数/全体の点の数になります。

試行回数 平均推定値
50回 2.96
1000回 3.152
10000回 3.1884
100000回 3.13712
1000000回 3.144164

結果の表です。

<50回>
image-20240824155436341.png

<1000回>
image-20240824155542724.png

<10000回>
image-20240824155626469.png

<100000回>
image-20240824155708562.png

<1000000回>
image-20240824160043705.png

4. まとめ

モンテカルロ法を使用して円周率を推定する実験を行った結果、試行回数が増加するにつれて推定値が現在の円周率(π ≈ 3.14159)に近づくことが確認できました。少ない試行回数では推定値にばらつきが見られますが、試行回数を増やすことで推定精度が向上し、結果がより安定します。このことから、モンテカルロ法は試行回数に依存する精度の向上が見込める有効な方法であることがわかります。プログラミングを活用することで、大規模な点生成が可能となり、より正確な推定が実現できることが示されました。


  • ★★参考★★: ライプニッツの公式

    ライプニッツの公式は次のような無限級数を使って円周率を求める方法です:

image-20240824154608042.png

計算方法

  1. 1 - 1/3 + 1/5 - 1/7 + ... というように、分母が奇数の数列を使って計算します。
  2. 足し算と引き算を交互に繰り返します。
  3. 計算した結果に4をかけると、πの値に近づきます。

円周率を求めることができる理由

この公式が円周率を求める理由は、無限級数というものを使うことで非常に正確に円周率を近似できるからとのことでした。級数の項を増やすと、実際の円周率にどんどん近づいていくようです。

こちらについてはもっと調査する必要があるとおもいました。

3. 結論とまとめ

  • 今回の実験では、円周率を求めるために2つの異なる方法を試しました。まず、手作業で円の周長を測り、計算したところ、10回の計測で得られた平均値は約3.1410となり、少ない回数で円周率に近い値を得ることができました。

    一方、モンテカルロ法を使ったプログラムによる計算では、最初の50回や1000回の試行では円周率とは大きく異なる値が出ましたが、試行回数を増やすことで次第に円周率に近づいていきました。この方法の利点は、計算回数を増やすことでより精度の高い結果が得られ、プログラムを使うため手間がかからない点です。

    両方の方法を通じて、円周率を求めるアプローチの違いとそれぞれの利点を理解することができました。

  • 現在はスーパーコンピュータや分散コンピューティング技術を活用することで、円周率の桁数は驚異的な速さで増え続けています。例えば、Googleのクラウドプラットフォームを利用したプロジェクトでは、31兆桁以上の円周率が計算されているとのことです。このような技術により、円周率は極めて高精度に計算され、物理計算、データ解析、暗号技術など、さまざまな分野で応用されています。

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