はじめに
気象データには grib2 というフォーマットが多く使われている。そこで気象データを扱うために wgrib2 と grib2json というツールをインストールする。実行環境は Windows 10 Pro (WSL2 Ubuntu-20.04)。
本記事ではインストールまでに留めるが、今後実際に気象データを扱う記事も書く予定。
wgrib2 のインストール
wgrib2 とは grib2 処理ツールのことで、grib2 データの抽出や加工などを行うことができる。インストール方法は GRIB2形式データを処理するプログラムwgrib2(入門編)を参考にした。
(WSL2 では標準で入っているため)gfortran と gcc はインストールされていることを前提とする。適当なディレクトリで、以下コマンドを実行。
$ export FC=gfortran
$ export CC=gcc
$ wget ftp://ftp.cpc.ncep.noaa.gov/wd51we/wgrib2/wgrib2.tgz
$ tar -xvzf wgrib2.tgz
$ cd grib2/
$ make
wgrib2 ディレクトリに wgrib2 コマンドが生成されていればインストール成功。以下のようにディレクトリを移動、パスを通すなどしておくと便利。
$ cd ../
$ mv grib2 /usr/local
$ vi ~/.bashrc
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export WGRIB2="/usr/local/grib2"
export PATH="${WGRIB2}/wgrib2:${PATH}"
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grib2json のインストール
grib2json は文字とおり grib2 形式から json 形式に変換するツールのことである。インストール方法は leafletとleaflet-velocityで風量情報を地図に表示してみる(windows)を参考にした。
適当なディレクトリで、以下コマンドを実行。ソースコードは GitHub - grib2json にあるので、そこからクローンしてきてパッケージ化している。
$ sudo apt update
$ sudo apt install maven
$ git clone https://github.com/cambecc/grib2json
$ cd grid2json
$ mvn package
$ cd target
$ tar -zxvf grib2json-x.x.x-SNAPSHOT.tar.gz # 適切なバージョンを指定
wgrib2 と同様にディレクトリを移動、パスを通すなどしておくと便利。
$ cd ../../
$ mv grib2json /usr/local
$ vi ~/.bashrc
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export GRIB2JSON="/usr/local/grib2json/target/grib2json-x.x.x-SNAPSHOT/bin"
export PATH="${GRIB2JSON}:${PATH}"
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