3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

CIS Benchmarkのアセスメントについての検討

Posted at

本文書について

CIS Benchmarksのアセスメント方法について確認したことを、徒然と書いています。
(というか、メモ書き程度です)

  • CIS Benchmarkに記載されている設定を監査するためには、おおよそ以下のツールを使うことになる。
    • 無償系
      • CIS-CAT Lite (但し対応するプロファイルが限られるため、実用には向かない)
      • OpenSCAP (特定のプロファイルが対応しているようだ。CIS Benchmark準拠しているとは明言していない。)
    • 有償系
      • CIS-CAT Pro (CISへのサブスクリプション)
      • Tenable io, Rapid7 等の商用製品による独自実装
    • その他
      • CIS Benchmarksを見て、自分でスキャン方法を実装する
        • できないことはない。CIS Benchmarkに方法は書いてある。
        • が。Benchmarkは1カ月ごとに更新があり得る、ディストリビューション毎に用意する必要がある(RHEL8/7, Ubuntu20/18 だけで4個!)ので、メンテできないのでは。

これらを踏まえ、実運用サーバのセキュリティチェックでCIS Benchmarkをどう使ったらよいのかを検討した。

結論

  • CIS-CAT Liteは実運用には向かず、あくまで有償版の CIS-CAT Proの体験版。
    • v3について、実環境で稼働させるのは難しいと思われる。
      • JREが必要/GUIが必要となり、既存サーバへの変更が必要になることが多いと思われる。
    • 有償版であれば、出力形式やBenchmarkの種類も増えるので、有用かも
  • やっぱり OpenSCAPを使うのがよさそう
    • CIS Benchmarksに準拠(strictで)する必要は、実運用上なさそう
    • そういう意味であれば、それらの項目も含まれているプロファイルを使えばよい気がする
    • 何より、パッケージで導入可能/JREのような大幅な変更は不要、なので始めやすいのでは
    • プロファイルを買えれば、PCIDSS向けでスキャンもできるので、導入後の利用用途拡大も見込める
    • あと、チェック項目も変更可能なので、「/tmpは別パーティションにせよ」みたいなものを除外しやすい。

というわけで、strictにCIS Benchmarkに対応する必要がある、という稀な事態が無い限りは、OpenSCAPのSSGを利用したスキャンが実用的なのではないかと思われる。


以下、CIS-CAT v3/4 及び OpenSCAPでのアセスメント(スキャン)方法を例示しておく

CIS-CAT Liteでのスキャン

  • Ubuntu18.04をDesktopでインストールしている機器をスキャンする
  • CIS-CAT Liteはv3, v4の二系列があるため、両方を試した

CIS-CAT Lite v3

JREのインストール

Javaが必須の為、インストールする。

$ sudo apt-get install openjdk-11-jre

スキャンする

CIS-CAT.sh でGUIを起動し、スキャンをする。

$ sudo ./CIS-CAT.sh

1. Benchmarkを選択する

  • 今回は CIS Ubuntu Linux 18.04 LTS Benchmark を選択
  • ※無償の為、対象が制限されている。有償であれば、Ubuntuであれば12.04LTSから20.04LTSまで選択可能。
    image.png

2. Profileを選択する

  • 今回は一般的なサーバ用途を想定して、Level1 Serverを選択する
    image.png

3. レポートオプションを設定する

  • レポート保存先を確認する
  • 無償版の為、 HTML Reportのみ出力可能。
    image.png

4. 設定のレビュー

  • 選択した設定を確認する
  • (Level2 - Server Profileでスキャンしたときに画像を取得した)
    image.png

5. スキャン/レポート確認

  • スキャンは1分程度で終わる
  • View Reports でレポートが見れるはずだが…何も起こらず。
  • レポート保存先に.htmlファイルが置かれるので、それをブラウザで確認する
    image.png

6. レポートの閲覧

  • CIS-CAT Lite v3でのアセスメント結果を確認する。
  • 表紙もあり、報告書の体を成している
  • Summary, Assessment Resultsで、特定領域の設定が不足しているなどが把握しやすい
  • Assessment Detail(例として Ensure /tmp is configured を掲示)がCIS-Benchmarksの内容となり、どのように検査され、どのように設定すべきか、が示される
  • HTMLなので自動処理は難しい。あくまで無償previewであり、有償版を利用せよという意思を感じる。

image.png
image.png
image.png
image.png

備考

  1. Options - Update Vulnerability Definitionsで定義ファイルのアップデートが可能。最低限 Only Current Platform Vulnerabilitiesだけでもアップデートする。
    image.png

CIS-CAT Lite v4

スキャン

  • まずは対話的に実行(-iオプション)してみる
  • DataStreamやProfileを聞かれるので、答えるだけ
$ sudo sh ./Assessor-CLI.sh -i
...
Available Benchmarks/Data-Stream Collections:
 1. CIS Controls Assessment Module - Implementation Group 1 for Windows 10 v1.0.3
 2. CIS Controls Assessment Module - Implementation Group 1 for Windows Server v1.0.0
 3. CIS Google Chrome Benchmark v2.0.0
 4. CIS Microsoft Windows 10 Enterprise Release 1909 Benchmark v1.8.1
 5. CIS Ubuntu Linux 18.04 LTS Benchmark v2.0.1
 > Select Content # (max 5): 5

Selected 'CIS Ubuntu Linux 18.04 LTS Benchmark'

Assessment File CIS_Ubuntu_Linux_18.04_LTS_Benchmark_v2.0.1-xccdf.xml has a valid Signature.
Profiles:
1. Level 1 - Server
2. Level 2 - Server
3. Level 1 - Workstation
4. Level 2 - Workstation
 > Select Profile # (max 4): 1

Selected Profile 'Level 1 - Server'

Obtaining session connection --> Local
...

image.png

内容を確認する

  • v3同様にHTMLのみが出力されているので、これを読む。記載方式はざっと見で差は無いよう見思える。
  • ざっと見た感じでは、スキャンが上手く行っていなかったようだ。アセスメント直後のサマリに Total Not Applicable: 241 とあり、全部失敗しているようだ。
  • v3よりは使い始めが面倒かもしれないが、CLI前提なので比較て使いやすいかもしれない。

image.png
image.png

3
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?