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個人的学習メモ:lscpuの見方

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root@kensyo:~# lscpu
Architecture: x86_64
CPU op-mode(s): 32-bit, 64-bit
Address sizes: 48 bits physical, 48 bits virtual
Byte Order: Little Endian
CPU(s): 64
On-line CPU(s) list: 0-63
Vendor ID: AuthenticAMD
BIOS Vendor ID: QEMU
Model name: AMD Ryzen 9 9950X Sixteen-Core Processor
BIOS Model name: pc-q35-9.0 CPU @ 3.4GHz
BIOS CPU family: 25
CPU family: 25
Model: 8
Thread(s) per core: 2
Core(s) per socket: 16
Socket(s): 2
Stepping: 0
BogoMIPS: 8752.32
Flags: fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic sep mtrr pge mca cmov pat pse36 clflush mmx fxsr sse sse2 ht syscall nx mmxext fxsr_opt pdpe1gb rdtscp lm rep_good nopl cpuid extd_apicid tsc_known_freq pni pclmulqdq
ssse3 fma cx16 sse4_1 sse4_2 x2apic movbe popcnt tsc_deadline_timer aes xsave avx f16c rdrand lahf_lm abm sse4a perfctr_core ssbd ibpb vmmcall bmi1 avx2 smep bmi2 rdseed adx smap clflushopt sha_ni xsaveopt
xsavec xgetbv1 clzero xsaveerptr arat flushbyasid
Virtualization features:
Virtualization: AMD-V
Hypervisor vendor: KVM
Virtualization type: full
Caches (sum of all):
L1d: 512 KiB (16 instances)
L1i: 512 KiB (16 instances)
L2: 8 MiB (16 instances)
L3: 128 MiB (2 instances)
NUMA:
NUMA node(s): 2
NUMA node0 CPU(s): 0-31
NUMA node1 CPU(s): 32-63
Vulnerabilities:
Gather data sampling: Not affected
Itlb multihit: Not affected
L1tf: Not affected
Mds: Not affected
Meltdown: Not affected
Mmio stale data: Not affected
Reg file data sampling: Not affected
Retbleed: Mitigation; untrained return thunk; SMT disabled
Spec rstack overflow: Not affected
Spec store bypass: Mitigation; Speculative Store Bypass disabled via prctl
Spectre v1: Mitigation; usercopy/swapgs barriers and __user pointer sanitization
Spectre v2: Mitigation; Retpolines, IBPB conditional, STIBP disabled, RSB filling
Srbds: Not affected
Tsx async abort: Not affected
root@kensyo:~#

lscpu コマンドは、LinuxシステムにおけるCPUの詳細情報を表示するための便利なツールです。以下に、出力内容を一行ずつ詳しく説明します。

lscpu の出力内容

  1. Architecture: x86_64

    • 意味: CPUのアーキテクチャを示します。x86_64は64ビットのアーキテクチャで、主にデスクトップやサーバーで使用されます。
  2. CPU op-mode(s): 32-bit, 64-bit

    • 意味: CPUがサポートしているオペレーティングモードです。32ビットと64ビットの両方のプログラムを実行できることを示しています。
  3. Address sizes: 48 bits physical, 48 bits virtual

    • 意味: 物理アドレスと仮想アドレスのサイズを示します。物理アドレスが48ビットの場合、最大256TBのRAMをアドレスできます。
  4. Byte Order: Little Endian

    • 意味: バイト順序を示します。リトルエンディアンは、最下位バイトが最初に来る形式で、多くのx86系アーキテクチャで採用されています。
  5. CPU(s): 64

    • 意味: システムに搭載されているCPUの総数を示します。この場合、64個の論理CPU(コアまたはスレッド)があることを示しています。
  6. On-line CPU(s) list: 0-63

    • 意味: 現在オンラインで使用可能なCPUのリストを示します。0から63まで、合計64個のCPUが利用可能です。
  7. Vendor ID: AuthenticAMD

    • 意味: CPUの製造元を示します。この場合、AMD(Advanced Micro Devices)というメーカーのプロセッサです。
  8. BIOS Vendor ID: QEMU

    • 意味: BIOSの製造元を示します。QEMUは仮想化ソフトウェアの一つで、仮想マシンで運用されていることを示唆しています。
  9. Model name: AMD Ryzen 9 9950X Sixteen-Core Processor

    • 意味: CPUのモデル名です。AMD Ryzen 9 9950Xは、16コアを持つ高性能なプロセッサです。
  10. BIOS Model name: pc-q35-9.0 CPU @ 3.4GHz

    • 意味: BIOSのモデル名と、CPUの動作クロック(3.4GHz)を示します。
  11. BIOS CPU family: 25

    • 意味: BIOSでのCPUファミリー番号です。
  12. CPU family: 25

    • 意味: CPUのファミリー番号で、同じアーキテクチャのCPUのグループを示します。
  13. Model: 8

    • 意味: CPUのモデル番号です。
  14. Thread(s) per core: 2

    • 意味: 各コアが持つスレッド数を示します。ここでは、各コアが2つのスレッドを持つことを示しています(SMTまたはハイパースレッディング)。
  15. Core(s) per socket: 16

    • 意味: 各ソケットあたりのコアの数です。このプロセッサには16コアがあります。
  16. Socket(s): 2

    • 意味: CPUソケットの数を示します。この場合、2つのソケットがあります。
  17. Stepping: 0

    • 意味: CPUのステッピング番号で、マイクロアーキテクチャのバージョンを示します。
  18. BogoMIPS: 8752.32

    • 意味: BogoMIPSは、Linuxカーネルが簡易的にCPUの速度を測定するための指標で、実際の性能とは異なります。
  19. Flags: ...

    • 意味: CPUがサポートする機能や命令セットを示すフラグのリストです。これにより、特定の機能(例:AVX、SSEなど)がサポートされているかがわかります。
  20. Virtualization features:

    • 意味: CPUが持つ仮想化機能に関する情報を示します。
  21. Virtualization: AMD-V

    • 意味: AMDが提供するハードウェアの仮想化技術です。
  22. Hypervisor vendor: KVM

    • 意味: 使用しているハイパーバイザーのベンダーを示します。KVMはLinuxに組み込まれた仮想化機能です。
  23. Virtualization type: full

    • 意味: フル仮想化が行われていることを示します。これにより、ゲストOSはハードウェアに直接アクセスできます。
  24. Caches (sum of all):

    • 意味: CPUキャッシュの合計サイズを示します。
  25. L1d: 512 KiB (16 instances)

    • 意味: L1データキャッシュのサイズとインスタンス数です。各コアに512KiBのL1データキャッシュがあります。
  26. L1i: 512 KiB (16 instances)

    • 意味: L1命令キャッシュのサイズとインスタンス数を示します。
  27. L2: 8 MiB (16 instances)

    • 意味: L2キャッシュのサイズとインスタンス数です。各コアに8MiBのL2キャッシュがあります。
  28. L3: 128 MiB (2 instances)

    • 意味: L3キャッシュのサイズとインスタンス数です。2つのインスタンスで合計128MiBのL3キャッシュがあります。
  29. NUMA:

    • 意味: NUMA(Non-Uniform Memory Access)構成についての情報を示します。
  30. NUMA node(s): 2

    • 意味: NUMAノードの数を示します。この場合、2つのノードがあります。
  31. NUMA node0 CPU(s): 0-31

    • 意味: NUMAノード0に所属するCPUのリストです。CPU 0から31までがこのノードに属します。
  32. NUMA node1 CPU(s): 32-63

    • 意味: NUMAノード1に所属するCPUのリストです。CPU 32から63までがこのノードに属します。
  33. Vulnerabilities:

    • 意味: CPUに関連する脆弱性についての情報を示します。
  34. Gather data sampling: Not affected

    • 意味: 特定の脆弱性に対して影響を受けていないことを示します。
  35. Itlb multihit: Not affected

    • 意味: Instruction TLB(Translation Lookaside Buffer)に関連する脆弱性に影響を受けていないことを示します。
  36. L1tf: Not affected

    • 意味: L1キャッシュの脆弱性に影響を受けていないことを示します。
  37. Mds: Not affected

    • 意味: Microarchitectural Data Samplingに関連する脆弱性に影響を受けていないことを示します。
  38. Meltdown: Not affected

    • 意味: Meltdown脆弱性に影響を受けていないことを示します。
  39. Mmio stale data: Not affected

    • 意味: MMIO(Memory-Mapped I/O)の古いデータに関連する脆弱性に影響を受けていないことを示します。
  40. Reg file data sampling: Not affected

    • 意味: レジスタファイルのデータサンプリングに関連する脆弱性に影響を受けていないことを示します。
  41. Retbleed: Mitigation; untrained return thunk; SMT disabled

    • 意味: Retbleed脆弱性に対する緩和策が講じられていることを示します。SMT(スレッドマルチプルテクノロジー)が無効になっています。
  42. Spec rstack overflow: Not affected

    • 意味: 特定の脆弱性に影響

もちろんです。lscpu コマンドの出力の続きについて詳しく説明します。

43. Spec rstack overflow: Not affected

  • 意味: 特定の脆弱性である「スペックスタックオーバーフロー」に影響を受けていないことを示します。この脆弱性は、攻撃者が情報を盗むために利用できる可能性がありますが、このCPUはその影響を受けない設計になっています。

44. Spec store bypass: Mitigation; Speculative Store Bypass disabled via prctl

  • 意味: スペキュレーティブストアバイパス脆弱性に対して緩和策が講じられていることを示します。この脆弱性は、CPUが命令を実行する際に不正に情報を取得されるリスクを含んでいます。特に、prctlコマンドを使用して無効化されています。

45. Spectre v1: Mitigation; usercopy/swapgs barriers and __user pointer sanitization

  • 意味: Spectre v1脆弱性に対する緩和策が実施されていることを示します。この脆弱性は、攻撃者が他のプロセスのメモリにアクセスする手段を提供する可能性があります。緩和策として、特定のバリアとユーザーポインタのサニタイズが行われています。

46. Spectre v2: Mitigation; Retpolines, IBPB conditional, STIBP disabled, RSB filling

  • 意味: Spectre v2脆弱性に対しても緩和策が講じられています。RetpolinesやIBPB(Indirect Branch Predictor Barrier)など、いくつかの対策が実施されています。また、RSB(Return Stack Buffer)の充填に関する対策も取られています。

47. Srbds: Not affected

  • 意味: SRBDS(Special Register Buffer Data Sampling)脆弱性に影響を受けていないことを示します。この脆弱性は、特定の条件下でCPUの特殊レジスタから情報が漏洩するリスクがありますが、ここではその影響を受けないとされています。

48. Tsx async abort: Not affected

  • 意味: TSX(Transactional Synchronization Extensions)に関連する非同期中止の脆弱性に影響を受けていないことを示します。この脆弱性は、CPUのトランザクション処理における情報漏洩のリスクを含んでいます。

まとめ

lscpu コマンドの出力は、CPUに関する非常に詳細な情報を提供しており、性能や機能、セキュリティに関する理解を深めるために役立ちます。以下のポイントを覚えておくと良いでしょう:

  • アーキテクチャやモード: CPUの基本的な特性を理解する。
  • コア数やスレッド数: マルチコアプロセッサの性能を評価する。
  • キャッシュの構成: データの高速アクセスに関する情報。
  • 仮想化機能: 仮想マシンを実行する際の性能。
  • 脆弱性情報: セキュリティに関するリスクとその対策。
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