1. Obsidianとは?
- ローカルファースト: データはすべてお使いのコンピュータ上の指定したフォルダ(Vault)に保存されます。クラウド同期も可能ですが、基本はローカルです。
- マークダウン: プレーンテキストに簡単な記法で装飾を加える「マークダウン」形式でノートを記述します。
- リンク: ノートから別のノートへ簡単にリンクを張ることができ、これがObsidianの最大の特徴です。これにより、ノート間の関連性が可視化され、アイデアが繋がりやすくなります。
- 拡張性: コアプラグインやコミュニティプラグインによって、機能を自由に追加・カスタマイズできます。
2. インストール
- Obsidianの公式サイト(https://obsidian.md/)にアクセスします。
- お使いのOS(Windows, macOS, Linux)用のインストーラーをダウンロードし、インストールします。
- モバイルアプリ(iOS, Android)も提供されています。
3. 基本的な概念
Vault (保管庫)
- Obsidianのノートや設定を保存する一番大きな単位が「Vault」です。これは、コンピュータ上の単なるフォルダです。
- Obsidianを起動すると、既存のVaultを開くか、新しいVaultを作成するかを選択します。
- 新しいVaultを作成する場合は、名前と保存場所(フォルダ)を指定します。
マークダウン記法
Obsidianではマークダウンを使ってノートを記述します。よく使う基本的な記法をいくつか紹介します。
-
見出し:
#
の数で見出しのレベルを調整します。(例:# 見出し1
,## 見出し2
) -
太字:
**太字にしたいテキスト**
-
斜体:
*斜体にしたいテキスト*
-
打ち消し線:
~~打ち消したいテキスト~~
-
リスト:
- 順序なしリスト:
-
または*
の後にスペースを入れます。 - 順序付きリスト:
1.
の後にスペースを入れます。
- 順序なしリスト:
-
リンク:
- 外部リンク:
[表示テキスト](URL)
- 内部リンク:
[[リンクしたいノート名]]
- 外部リンク:
-
画像:

-
コードブロック: 3つのバッククォート(```)で囲みます。言語を指定するとシンタックスハイライトが適用されます。
例:python
print("Hello, Obsidian!")
-
引用:
>
の後にスペースを入れます。
ノート (ファイル)
- Vault内に作成される個々の
.md
ファイルがノートです。 - 左側のファイルエクスプローラーで「新規ノート」ボタンをクリックするか、
Cmd/Ctrl + N
で新しいノートを作成できます。 - ノートには分かりやすい名前をつけましょう。ファイル名がそのままノートのタイトルとして認識されます。
内部リンク
-
[[ノート名]]
と入力すると、他のノートへのリンクを作成できます。 - 存在しないノート名を入力すると、クリックした際にその名前で新しいノートが作成されます。
- このリンクは双方向で機能し、「バックリンク」ペインでどのノートからリンクされているかを確認できます。
タグ
- ノートの分類や目印としてタグを利用できます。
-
#タグ名
の形式でノート内のどこにでも記述できます。(例:#アイデア
,#読書メモ
) - タグはスペースを含められません。スペースを入れたい場合は、
#長いタグ名
のようにスペースなしで続けるか、キャメルケース (#MyTag
) やスネークケース (#my_tag
) を使います。 - 右側の「タグ」ペインで、Vault内の全タグとそのタグが付いたノートの一覧を確認できます。
-
表示方法: 設定 > コアプラグイン で「タグペイン」が有効になっていることを確認してください。通常は右サイドバーに表示されます。上部のアイコンで表示/非表示を切り替えられますが、コマンドパレット (
Cmd/Ctrl + P
) から「タグペイン: タグペインを開く/閉じる」で表示することも可能です。
-
表示方法: 設定 > コアプラグイン で「タグペイン」が有効になっていることを確認してください。通常は右サイドバーに表示されます。上部のアイコンで表示/非表示を切り替えられますが、コマンドパレット (
4. 基本的な使い方
ノートの作成と編集
- 左上の「新規ノート」ボタンまたは
Cmd/Ctrl + N
でノートを作成します。 - ファイル名(ノートのタイトル)を入力します。
- エディタ領域にマークダウン記法で内容を記述します。
- Obsidianは自動で保存されるため、手動での保存操作は基本的に不要です。
フォルダによる整理
- ノートが増えてきたら、ファイルエクスプローラーでフォルダを作成して整理できます。
- フォルダを右クリックして「新規フォルダ」を選択するか、ノートをドラッグ&ドロップしてフォルダに入れます。
グラフビュー
- ノート間のリンクを視覚的に表示する機能です。
- 左側のリボンメニューにある「グラフビューを開く」ボタンをクリックします。
- Vault全体のノートの繋がり(グローバルグラフ)や、現在開いているノートに関連する繋がり(ローカルグラフ)を表示できます。
- アイデアの繋がりや全体像を把握するのに役立ちます。
検索
- 左側のリボンメニューの上部にある虫眼鏡アイコン「検索」をクリックするか、
Cmd/Ctrl + Shift + F
で検索機能を開けます。 - キーワード、ファイル名、タグ、パスなどでVault内の情報を横断的に検索できます。
5. さらに便利な機能(一部紹介)
-
プラグイン:
- コアプラグイン: 標準で用意されている便利な機能(テンプレート、デイリーノート、ノートコンポーザーなど)。設定画面から有効/無効を切り替えられます。
- コミュニティプラグイン: ユーザーが作成した多様なプラグイン。カレンダー表示、マインドマップ作成、外部サービス連携など、様々な機能を追加できます。(利用は自己責任となります)
- テーマ: Obsidianの見た目をカスタマイズできます。設定画面から好みのテーマを選んで適用できます。
- テンプレート: よく使うノートの雛形を作成しておき、簡単に呼び出す機能です。(コアプラグイン)
- バックリンク / アウトゴーイングリンク: 現在のノートにリンクしているノート(バックリンク)や、現在のノートからリンクしているノート(アウトゴーイングリンク)をサイドパネルで確認できます。
- キャンバス: ノート、画像、カードなどを自由に配置し、線で繋いでアイデアを視覚的に整理できる無限の空間です。