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【完全網羅】Googleタグマネージャー最強マニュアル!基本から応用までの使い倒し術

Last updated at Posted at 2025-04-09

はじめに:GTMとは?導入するメリット

Googleタグマネージャー(GTM)は、Googleが提供しているウェブサイトやアプリの「タグ」を一元的に管理するための無料ツールです。

タグとは?

タグとは、ウェブサイトにアクセス解析ツールや広告効果測定ツールなどを導入する際に、それぞれのツールから発行されるHTMLに追加するテキストコードのことです。通常、これらのタグをウェブサイトのHTMLに直接埋め込む必要があります。

GTM導入のメリット

GTMを導入することで、以下のようなメリットが得られます:

  • タグの一元管理: 複数のウェブツール(Googleアナリティクス、広告プラットフォームなど)のタグをGTMの管理画面でまとめて管理できます。
  • 開発リソースの削減: ウェブサイトのHTMLを直接編集する必要が減るため、開発部門との連携や依頼の手間が軽減されます。マーケティング担当者が主体的にタグの設置・管理を行えるようになります。
  • 迅速な導入とテスト: 新しいタグの追加や設定変更がGTMの管理画面から迅速に行え、プレビュー機能で公開前に動作確認が可能です。
  • 複数環境への対応: 本番環境と検証環境など、複数のテスト環境がある場合でも、GTMのタグ設定だけで環境を分けられるため、誤ってテスト用の設定が本番環境に反映されるリスクを減らせます。
  • サイトパフォーマンスへの影響軽減: GTMのタグを一つ埋め込むだけで済むため、ウェブサイトのHTMLが многочисленные タグで煩雑になるのを防ぎ、パフォーマンスへの影響を抑える効果が期待できます。(ただし、設定するタグの数や種類によっては影響が出る可能性もあります。)

GTMの基本用語

GTMを使い始める前に、知っておくべき基本的な用語を解説します:

  • アカウント (Account): GTMを利用するための最上位の概念で、通常は会社名などで管理します。複数のコンテナをまとめるためのグルーピング単位です。
  • コンテナ (Container): 設定の単位であり、通常はウェブサイトごとに1つのコンテナを作成します。ウェブサイトだけでなく、アプリなど、管理したいプラットフォームごとにコンテナを分けることも可能です。
  • タグ (Tag): Googleアナリティクスのトラッキングコード、広告のリマーケティングタグなど、ウェブサイト上で実行したい具体的な処理のことです。GTMでは、それぞれのタグは1つのタグとして登録・管理します。
  • トリガー (Trigger): タグを発火させる条件のことです。例えば、「特定のページが表示された時」や「特定のボタンがクリックされた時」など、ユーザーの行動やウェブサイトの状態に応じてタグの配信を制御します。タグを配信するだけでなく、「特定の条件を満たした場合に配信しない」という例外設定も可能です。
  • 変数 (Variable): トリガーの条件タグの設定で使用する動的な値のことです。例えば、ページのURL、クリックされた要素のテキスト、ユーザーが入力したフォームの値などを取得し、利用できます。GTMには、あらかじめ用意されている組み込み変数と、ユーザーが独自に定義するユーザー定義変数の2種類があります。
  • フォルダー (Folder): タグ、トリガー、変数などを整理・管理しやすくするためのグルーピング機能です。メールソフトのフォルダーと同様のイメージで、管理を効率化できます。
  • テンプレート (Template): タグや変数の種類を拡張する機能です。Googleが用意したテンプレートだけでなく、コミュニティテンプレートギャラリーを通じて、サードパーティ製の様々なテンプレートを利用できます。ただし、サードパーティ製のテンプレートの利用には注意が必要です。

GTMの基本的な使い方:タグ設定の流れ

GTMでタグを設定し、ウェブサイトに反映させる基本的な流れは以下の3つのステップです:

  1. タグを登録する
  2. そのタグをいつ配信するかというトリガーを設定し、紐付ける
  3. 紐付けられたタグが、トリガーの条件に応じてユーザーに配信される

より具体的な設定作業の流れは以下の通りです:

  1. タグの依頼(例:広告効果測定タグを特定のページで配信したい)
  2. 依頼内容の精査: 目的や必要なデータを確認します。
  3. GTMでの設定可否の判断: 依頼内容がGTMで実現可能かどうかを検討します。
  4. GTMでの設定: 実際にGTMの管理画面でタグとトリガーを設定し、紐付けます。
  5. プレビューでの動作確認: 設定したタグが意図した通りに動作するかをGTMのプレビュー機能で確認します。
  6. 公開: プレビューで問題がなければ、設定を公開し、ウェブサイトに反映させます。

実践:タグの設定方法(例:特定ページでのコンバージョンタグ配信)

ここでは、お問い合わせ完了ページにYahoo!広告のコンバージョン測定タグを配信する例を参考に、具体的な設定手順を解説します:

  1. トリガーの設定:
    • GTMの管理画面で「トリガー」を選択し、「新規」をクリックします。
    • トリガーのタイプを選択する画面で「ページビュー」を選択します。
    • 「発生場所」で「一部のページビュー」を選択し、タグを配信したいページの条件を設定します。
    • URLに基づいて条件を設定する場合: 「組み込み変数」の「ページURL」「ページホスト名」「ページパス」などを利用します。
      • ページホスト名: ドメイン名部分を指定する場合に使用します。サブドメインの有無などを考慮して、「等しい」「含む」などの条件を選択します。
      • ページパス: URLのドメイン以降のパス部分を指定する場合に使用します。完全一致させる場合は「等しい」、特定のパスで始まるページに配信したい場合は「先頭が一致する」、特定の文字列を含むページに配信したい場合は「含む」などを選択します。
    • トリガーの名前を設定し、「保存」をクリックします。命名規則は社内で統一しておくと管理しやすくなります。
  2. タグの設定:
    • GTMの管理画面で「タグ」を選択し、「新規」をクリックします。
    • 「タグの設定」の欄をクリックし、タグのタイプを選択します。
    • Googleの提供するタグ: Googleアナリティクス、Google広告などのタグは、リストから選択できます。
    • サードパーティ製のタグ: リストにない場合は、「コミュニティテンプレートギャラリーでタグタイプをさらに見つけましょう」から検索し、追加できます。Yahoo!広告のタグなどもここで検索できます。テンプレートを追加する際は、提供元や権限の内容をよく確認してください。
    • カスタムHTMLタグ: テンプレートが見つからない場合は、「カスタムHTML」を選択し、提供されたタグコードを直接貼り付けることも可能です。ただし、この場合はタグの配信順序などを考慮する必要がある場合があります。
    • 必要な設定項目(コンバージョンID、コンバージョンラベルなど)を入力します。
    • 「トリガー」の欄をクリックし、先ほど作成したトリガーを選択します。
    • タグの名前を設定し、「保存」をクリックします。命名規則は社内で統一しておくと管理しやすくなります。
  3. プレビューとテスト:
    • 管理画面右上の「プレビュー」ボタンをクリックし、プレビューモードを起動します。
    • プレビュー画面でウェブサイトのURLを入力し、「Connect」をクリックします。
    • 実際にウェブサイトにアクセスし、設定したトリガーの発火条件(例:お問い合わせ完了ページへの遷移)を満たす操作を行います。
    • プレビュー画面の左側のメニューで、操作に応じたイベントが順に表示されます。目的のタグが「Tags Fired On This Event」に表示されていれば、正常に配信されています。「Tags Not Fired On This Event」に表示されている場合は、トリガーの設定などを確認し、修正します。タグの詳細をクリックすると、紐付いているトリガーや変数の情報が確認できます。
  4. 公開:
    • プレビューでの動作確認が完了したら、管理画面右上の「公開」ボタンをクリックします。
    • バージョン名と説明を入力し(ワークスペース名と説明が自動で入力されます)、「公開」をクリックします。
    • 公開が完了したら、公開日がバージョン詳細に表示されていることを必ず確認してください。公開権限がない場合など、意図せず公開が完了していないことがあります。

GTMの応用的な機能と活用ヒント

GTMには、さらに便利に活用するための機能が多数用意されています:

  • ワークスペース (Workspace): 複数人でGTMの設定作業を行う場合に、それぞれの作業環境を分離できる機能です。無償版では同時に3つまで、Googleタグマネージャー360(有償版Googleアナリティクスの契約者向け)では無制限に利用できます。
  • バージョン (Version): GTMの設定内容を過去の状態として保存できる機能です。公開履歴を管理したり、以前の状態にロールバックしたりする際に役立ちます。公開はバージョン単位で行われます。
  • メモ機能: タグ、トリガー、変数などにメモを追加できます。設定の意図や依頼元、関連するタスク管理ツールのURLなどを記録しておくと、後で参照する際に便利です。
  • コミュニティテンプレートギャラリーの活用: 多くのウェブサービスに対応したテンプレートが提供されており、設定の手間を大幅に削減できます。ただし、信頼できる提供元のテンプレートを選ぶように注意しましょう。
  • 変数の活用: 組み込み変数だけでなく、dataLayerを通じてウェブサイトから渡されたデータを活用するユーザー定義変数を設定することで、より高度なトラッキングや条件設定が可能になります。(dataLayerについてはここでは詳細を割愛します。)
  • タグの順序設定: 複数のタグを同じトリガーで配信する場合、タグの配信順序を設定できます。これにより、依存関係のあるタグを正しく動作させることができます。(カスタムHTMLタグなどで必要になることがあります。)

まとめ

Googleタグマネージャーは、ウェブサイトのタグ管理を効率化し、マーケティング活動のスピードと柔軟性を高める強力なツールです。基本的な使い方をマスターすることで、様々なウェブ解析ツールや広告プラットフォームとの連携を容易に行えるようになります。ぜひこのマニュアルを参考に、GTMの活用に挑戦してみてください。さらに高度な設定や活用方法については、Googleの公式ドキュメントや関連情報を参照することをおすすめします。


免責事項: この記事は、提供されたYouTubeのトランスクリプトに基づいて作成されており、情報の正確性については可能な限り確認しておりますが、最新の情報や網羅性を保証するものではありません。GTMの利用にあたっては、常に最新の公式ドキュメント等をご確認ください。

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