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Nixパッケージマネージャーの使い方

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Nixはいいぞ

私は仕事用に Windows(会社支給), 普段使い用に MacBook Pro(友達から貰った), 実験用に Manjaro Linux(会社の先輩から貰った)を使っていますが、その全てでパッケージマネージャーには nix を使ってます。
(ただし、Windows では Ubuntu on WSL2 の中で Nix を使ってます)

なぜ大人しく apt や homebrew を使うのでなく、Nix を使うのかというと、

  1. 宣言的に環境を管理できるので環境の再現が容易
  2. カスタマイズ性が高い
  3. docker が要らない
  4. アンインストールしたときに予期せぬところにゴミが残ることがない
  5. 環境をいつでも戻すことができる

というところが嬉しいからです。

もっと Nix が普及してほしいので、Nix パッケージマネージャーのインストール方法と基本的なコマンドの使い方を紹介します。

Nix のインストール

Linux

$ sh <(curl -L https://nixos.org/nix/install)

ひとつ注意点があって、fish shell では実行できません。

macOS

$ sh <(curl -L https://nixos.org/nix/install) --darwin-use-unencrypted-nix-store-volume

.bashrc への追記

Linux でも Mac でも nix を使うための必要な環境変数の設定のために、 ~/.bashrc

if [ -e $HOME/.nix-profile/etc/profile.d/nix.sh ]; then
    . $HOME/.nix-profile/etc/profile.d/nix.sh;
fi

を追記しておきましょう。

チャンネル登録

まず、使うためには、Nix パッケージのチャンネルを登録する必要があります。
チャンネルの操作にはnix-channelコマンドを使ってください。

$ nix-channel --add https://nixos.org/channels/nixpkgs-unstable
$ nix-channel --update

nix-channel --updatesudo apt update みたいなものです。

パッケージ管理

パッケージ管理のためのメインのコマンドは nix-env です 。
nix-envを使って、パッケージのインストール、アップグレード、削除、検索などができます。

検索

nix-env -qa でインストール可能なパッケージを全部閲覧できます。
nix-env --query --available でも同じです。

$ nix-env -qa
aterm-2.2
bash-3.0
binutils-2.15
bison-1.875d
blackdown-1.4.2
bzip2-1.0.2
...

-qa のあとにパッケージの名前を入れれば特定のパッケージを検索できます。

$ nix-env -qa firefox
firefox-68.11.0esr
firefox-78.1.0esr
firefox-79.0

検索には正規表現も使えます。

$ nix-env -qa 'firefox-.*'

パッケージのインストール

nix-env -iまたはnix-env --installでパッケージのインストールができます。

ちなみに、 sudo は要りません。インストールしたパッケージはシステムにではなく、ユーザーにインストールされます。システム全体への影響は(多分)ありません。

$ nix-env -i subversion

nix-env -qでインストール済みのパッケージを全て確認することができます。

$ nix-env -q
nix-2.3.7
subversion-1.12.2

アップグレード

nix-env -uまたはnix-env --upgradeで環境を更新できます。

特定のパッケージのみのアップグレードをするときは、

$ nix-env -u subversion

全てのインストール済みパッケージをアップグレードするときは、

$ nix-env -u

アンインストール

nix-env -eまたはnix-env --eraseでパッケージをアンインストールできます。

nix-env -e subversion
uninstalling 'subversion-1.12.2'

rollback

Nix では、パッケージを追加したり削除したりするたびに環境の generation が作成されます。
そして、いつでもそれらの generation にロールバックすることができます。

例えば、パッケージインストールしてバグがあったから、うまく動いてたインストール前に戻したいって時に便利です。

generation の確認は、 nix-env --list-generations

$ nix-env --list-generations
   1   2020-08-03 23:36:12   
   2   2020-08-06 19:15:43   
   3   2020-08-06 19:55:13   
   4   2020-08-09 18:33:59   
   5   2020-08-09 18:34:46   (current)

(current)が現在の環境です。

ひとつ前の環境に戻るには、 nix-env --rollbackをつかいます。

$ nix-env --rollback
switching from generation 5 to 4

$ nix-env --list-generations
   1   2020-08-03 23:36:12   
   2   2020-08-06 19:15:43   
   3   2020-08-06 19:55:13   
   4   2020-08-09 18:33:59   (current)
   5   2020-08-09 18:34:46   

特定の generation に移動するには、 nix-env --switch-generationをつかいます。

$ nix-env --switch-generation 2
switching from generation 4 to 2
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