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Web系企業へ転職したいSIerへ「ここが足らないこうしておけ」

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ボヌスの時期ですね。貰うもん貰ったらさっさと転職だ!と言う事で、この時期に人は動きます。弊社にも中途採用の求職者がちょっぴり増えます。書類選考を経て私も面接を行います。ご存知の通り都内近郊のIT業界は慢性的に人手不足。では誰もが希望の職に就けるか?と言えば、そうではありません。このエントリはSIerからWeb系企業に転職したい技術者向けのアドバイスです。

スペック

・Web系開発+マネジメントで15年くらい
・弱小SIer出身、事業+受託会社他を経験して今また事業会社
・人事権あり

システムインテグレータのエンジニアはここが弱い

セキュリティが担保されている前提でプログラムを書く

基幹システムなどの開発に携わっているので、SQLインジェクションやCSRF対策など、メジャーな攻撃に対しての知識が不足している場合が多い。フレームワークでの開発に慣れてしまっている場合もこのあたりは気をつけたい。スクラッチでセキュアに書けるレベルが欲しい。

ソースを見せてもらえる制作物が無い

基幹システム等の場合、自身が関わったサービスを見せられないので能力を測りがたい。

手順書が無いと環境を構築できない

「環境構築手順書」はシステムインテグレータの開発の現場に用意されている事が多く、それに頼って開発環境を構築している。逆に言えば手順書が無いと自身の力で一から開発環境を構築する事ができない。特に経験の浅いエンジニアには多い。

コードを書いた量が不足している

仕様書、レビュー、手直し、レビュー…とドキュメント類にかける時間が長い。1日8時間、年240日。同じ時間を働いていても、書いてきたコードのステップ数は3倍くらい不足していると言うのが体感。

対策

無料のサーバ、無料のリポジトリがあるんだから家でやろうぜ!

帰宅後の余暇の1時間、2時間を開発にあて、開発環境の構築、仕様の策定、実装、デプロイ、テスト…今の時代は無料や安価で開発できる環境が揃っている。事業会社のエンジニアにジョブチェンジしたいのであれば、インフラからフロントエンドまで一通りの事ができた方がいい。スマホアプリが開発できればなお良い。何か簡単なサービスを作って公開してみよう!

継続力

転職活動を初めてから慌てて作っても何もできない。毎週少しづつコツコツと開発を進める。一夜漬けの夏休みの工作より、毎日付けた朝顔の観察日記の方が評価される。2週に1回のコミット、2週に1つのQiitaエントリでも良い。継続的にやっている証拠が欲しい。

アウトプットが評価される文化

gitでもQiitaでも技術ブログでもいい。サービス公開できていれば尚良い。家でも技術に取り組んでいる姿勢が欲しい。エンジニアリングが好きか?がわかる証拠が欲しい。

技術書を読んでます( ー`дー´)キリッ

だったら感想を書くといい。わからない用語をまとめて書いても良い。本を読んでわかった気になるのは駄目。目を通し、手を動かす事をおすすめする。技術書丸写ししたはずなのにコンパイルが通らないコードも多い。エラーメッセージを拾ってどこに問題があるのか?考える力と課題解決力が養われる。

子供の頃に「教科書の10ページから15ページを3回音読してきなさい」と言われた事がある。読まなくても先生はわからない。しかし「算数のドリルの3ページから5ページをやってきなさい」はやってきた証拠ができる。例え計算が間違っていても、やってきた事が評価される。

まとめ

転職希望の有無にかかわらず、定期的にアウトプットを出しておくと、能力も磨かれるしいざと言う時に役に立つ!

最後に

SIerが悪いと言っているのではなくて仕事の進め方、物の考え方、文化の違い。顧客ありきのSIerに対して、事業会社はサービスに採算がとれるかどうかわからない中で先行投資をしている。大きなくくりではIT業界になるが、ジョブチェンジと言ってもいいので、それなりの準備を。

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