KLab機械学習グループの濱田です。この記事では、私が運営委員を務めます『進化計算コンペティション』というイベントを紹介します。
今年のコンペは『難易度と面白さを考慮したナンプレの自動作成問題』で、今まさに開催中です!開催期間は12月14日までです。今からでも十分な時間をかけてプレイできますので、お気軽にご参加ください。コンペは初めて...という方から競プロガチ勢までお待ちしております!
進化計算コンペティション2024 Webサイト(参加登録はこちらから)
進化計算コンペティションとは?
進化計算コンペティションは進化計算学会が主催する最適化のコンペティションです。 最適化とは「与えられた制約条件を満たす最も優れた解を見つけよ」というタイプの問題で、工業製品の設計から社会インフラの運用、機械学習モデルの訓練まで様々な場面で現れます。
進化計算コンペティションでは、参加者は出題された最適化問題に対してできるだけ良い解を見つけることを競います。例年10月~12月頃に開催され、開催期間中にいくつかの問題を解き、12月の進化計算シンポジウムで表彰式を行います。名前には「進化計算」とありますが、進化計算学会の会員に限らずどなたでも参加できますし、進化計算以外のどんな最適化手法を使って問題を解いてもかまいません。
コンペでは毎年、実際の企業や研究所の現場で扱われているリアルな実問題を出題しています。
- 2017年:複数車種の同時設計最適化問題
- 2018年:月着陸ミッションの最適着陸地点の選定問題
- 2019年:風力発電用風車の設計問題
- 2020年:ゲームを楽しくする乱数の設計問題
- 2021年:社会シミュレーションによる経済支援施策の設計
- 2022年:群集シミュレーションを用いた発生交通量推定
- 2023年:製造工場における機械加工スケジューリング問題
通常のコンペのようにスコア入賞もありますが、本コンペの大きな特徴として、実用的な知見やアプローチを見出したチームに対して贈られる「産業応用特別賞」もあります。実問題を扱う本コンペでは、どちらも同じくらい重要な賞として位置づけられています。より詳しくは、以前会社のブログに書いた紹介記事をご覧ください。
さらに遊びやすくなったコンペシステム
これまでは学会のボランティアで運営してきましたが、年々大きくなるコンペを支えるために、コンペシステムOptHubの開発・運用を法人化し(OptHub株式会社)、システムを刷新しました。
コンペサイトも分かりやすくなり、システムも使いやすくなりました。最適化に馴染みのない方でもステップバイステップで遊び方がわかるチュートリアルもあります。学会員以外の方にとっても敷居が下がったのではないでしょうか?この機会にぜひご参加ください!