これは MySQL Advent Calendar 2024 9 日目の記事です。
昨日(8 日目)は noborus さんでした。
先に断っておきますが本日はただのネタ枠です。
(スケジュール調整をミスって仕込みの時間がなくなりました)
突如現れた「9.1.1」
普段、本家(OCI)ではなく on AWS のほうの HeatWave を触っているのですが、ある日
9.1.1 が来ているのに気づきました。
MySQL のリリースノートを見ても、
何もありません。
そして HeatWave のリリースノートを見ると、9.1.1 には「2024-11-19」という日付は付いているものの、
Version 9.1.1 has no release notes, or they have not been published because the product version has not been released.
と書いてあって、どんな変更が行われたのかわからず。
そもそも MySQL(HeatWave MySQL)のバージョン番号は
公式には、
このような運用になっています。
日本 MySQL ユーザ会副代表の坂井さんの記事にあるように、
- 1 つ目の数字はメジャーバージョンの番号
- 2 つ目の数字はマイナーバージョンの番号
- 3 つ目の数字はパッチバージョンの番号
という建前(?)はありつつも、かつての MySQL は実質的に
- 5.7 まで : 1 つ目+ 2 つ目がメジャーバージョン番号相当、3 つ目がパッチバージョン番号
- ただしパッチバージョン番号の更新で唐突に機能追加が発生することも
- 8.0(8.0.33 まで): 1 つ目+ 2 つ目がメジャーバージョン相当、3 つ目がマイナーバージョン番号相当
のような謎運用になっていました。
それが、8.0.34 / 8.1.0 からは、本来の「メジャーバージョン番号.マイナーバージョン番号.パッチバージョン番号」に沿った運用になりました(一応)。
実質的な LTS である 8.0(8.0.34 以降)と正式な LTS である 8.4(今後は 9.7、10.7 が加わる予定)を除くと、重大なバグが発見されて修正版が出ない限り、イノベーションリリース(LTS ではないリリースバージョン)のパッチバージョン番号に「0」以外の数字が入ることはなくなりました。
と、いうことは?
「9.1.0 に重大なバグがあったのか?」と不安になりそうなところですが、今回はそういうわけではありませんでした。
結局「9.1.1」は何だったのか?
(全容は謎ですが)HeatWave ユーザーガイドでバージョン 9.1.1 の更新を 1 つだけ見つけました。
As of MySQL 9.1.1, HeatWave AutoML supports the Orbit Model.
- OrbitForecaster (MySQL 9.1.1, and higher)
HeatWave AutoML の(時系列データを扱う)予測モデルとして、Orbit が追加されています。
さすがに AutoML で実行例を示そうと思っても何もわからないので、本日の記事はここまでです。
2024/12/12 追記
HeatWave のリリースノートの 9.1.1 のページが修正されました。
HeatWave Lakehouse
HeatWave Lakehouse now supports exporting query results directly to an object store in OCI or AWS. This lets you store, transform, and persist data in CSV and Parquet formats. The new syntaxes introduced make it easier to export data, especially in command-line environments, and provide more control over the output format. This enhancement enables efficient data storage, retrieval, and transformation, improving data management and analysis workflows.
For more information, see Exporting Query Results to Object Storage. (WL #16214)
なんと、もう 1 件アップデートがありました。
明日(10 日目)は TomoProg さんです。